残ったのはグラミチのバルーンパンツだけだった。
気づいたらクローゼットにはグラミチのバルーンパンツだけが残った(他にも数本あるが普段履きとしてはこの写真の通り)。コーデュロイのパンツはストレートなのでバルーンパンツではないかもしれないが、ほかにも紺色とベージュがありそれは家族に譲った。
最初の出会いはビームスボーイの別注だったと思う。職業柄、物撮りや取材撮影でひざまづく機会が多く、デニムだってあっという間に膝が出てしまう。ストレートのタイトなパンツはすべて膝が出てしまい、せっかくのシルエットが台無しになってしまうのだ。
だが、このバルーンパンツは名前の通りバルーン状になっていて膝回りに圧倒的な余裕がある。膝は出ないし、空気を含むので冬は暖かく夏は涼しい。

気がつけばウール混の冬物、麻混素材(ものによって比率が違うのが面白い)、チノクロスと様々な素材で買い集めていた。ただ残念なことに近年はビームスボーイと別注はしていないようで今年買い足したものはオッシュマンズで見つけた。またぜひ別注をお願いしたい。
さて、グラミチといえばアメリカのブランド。今から15年前のライトニングの営業チームにグラミチ好きがいてよく名前が飛び交っていたのを思い出す。サーファーだった彼はグラミチのショーツで出勤していた。それもあってちょっとチルいブランドとして認識していて、メンズのパンツしかないと思っていた。その後自分が「ストレスを感じないパンツ」としてこのチルいパンツをこんなにも偏愛することになるとは思ってもみなかった。
「ストレスを感じない」理由は、膝が出ないことだけではない。最大の理由はウエストだ。グラミチはクライミングに由来するブランドで、180度の開脚を可能にする「ガゼットクロッチ」と片手で緩めたり締めたり簡単にできる「ウェビングベルト」が特徴だ。この「ウェビングベルト」は、ゴムのウエストをキュッとベルトで締め上げる仕様になっていて、レディースブランドではまず見ない。
ベルトを緩めるとゆったりとしたシルエットになるが、ベルトで締め上げるとシュッとして綺麗めのシルエットになるのだ(若干ね) 。40代の一筋縄にはいかないウエストに優しいだけでなく、シルエットが好みで変化できるという優秀さに惚れて、気づけばこれしか着られない身体になってしまったようだ。
メンズパンツももちろんウエストは同仕様になっているので、年齢を重ねてリラックスしたシルエットや着心地を求めるようになってる人におすすめしたい。一度履いたらあなたもきっと私のクローゼットと同じことになるだろう。









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- 2025.10.31
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