Stevenson Overall Co.デザイナーの多賀谷さんが選ぶ、俺視点の古着やアンティークたち。Vol.13

ヴィンテージやアンティークと呼ばれるアイテムは、現代のプロダクツでは味わうことができない雰囲気だけでなく、まだ技術が未熟だった時代のクラフト感やマシンメイドではない時代ならではの魅力、それに年月が生み出した風合いがある。いわゆるアンティークの世界では、いろいろなカテゴリーで価値基準がある程度確立されてはいるけれど、そんな世間のものさしではチョイスしないのがデザイナーの性分。新しいモノでも旧いモノでも、自分目線のものさしを大事にしているスティーブンソンオーバーオールのデザイナーである多賀谷さん。彼の古着やアンティークの選び方は、一般的な価値だけにとらわれることのない、その独特な審美眼も含めて参考になる。

多賀谷強守さん|機能服として生まれたヴィンテージのワークウエアやミリタリーウエアに、もしデザイナーが存在していたらという世界観をプロダクツに落とし込むStevenson Overall Co.のデザイナー。独特なセンスと縫製仕様にまでこだわりを持ったアイテムたちは、日本のみならず世界でも高い評価を受けている。http://www.soc-la.com

独特の審美眼で集まった古着やアンティークたち。

French Marine Nationals Deck JKT

パッと見、米軍のデッキジャケットの民生品のように見えるけど、こえはフランス海軍(Marine Nationals)のデッキジャケット。当時米軍と仏軍は友好国で、ミリタリーウエアにも共通項が多い。デザインは米軍のデッキジャケットにフードを付けただけだが、かつて着られていたモノなので、生地の褪色やリペア跡も秀逸。実物を初めて見てサイズも良かったので購入した。 

Old Nordic Sweater 

洋服を買うときの基準はいつだって色。これはショップに3着似たような古着のストックがあるのを見つけ、そのうちの2着を同時に購入した。それぞれのカラーリングが抜群。今、この手のボートネックのセーターが私の気持ちのなかではかなり旬なアイテムだったことも手に取った理由。正確な年代は不明だけど、それよりも色や柄、それにカタチに高評価を付けたい。

1990s Carhartt Hooded Jacket 

ザ・アメリカン・ワークウエアの佇まい。これはそこまでヴィンテージではなく、’90年代におけるアメリカ製の大量生産品。いわゆるヤングタイマーな古着である。買ってみると、実に良くできていて暖かい。手に入れたポイントはワークウエアとしては珍しいレッドにブラックリブ、そして織りネームの配置などに抜群のセンスを感じたから。そこまで旧くないけれど、まだアメリカのモノ作りを感じる年代だ。

1950s German Antique Bracelet 

ベルリンに行ったときに見つけてたまたま入ったアンティークのアクセサリーショップである RHEINFRANKで見つけたブレスレットは、真鍮プレートに七宝でデザインされたパネルで構成された 1950年代のジャーマンアンティークだということ。色と雰囲気が良く、その芸術性の高さにも惹かれて購入。高価な宝石を使ったり、主張のある造形とかではなく、こういったシンプルな佇まいでも、しっかりと主張する作りの良さやデザイン。これこそおしゃれなモノなのではないかと思っている。

この記事を書いた人
ラーメン小池
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ラーメン小池

アメリカンカルチャー仕事人

Lightning編集部、CLUTCH magazine編集部などを渡り歩いて雑誌編集者歴も30年近く。アメリカンカルチャーに精通し、渡米歴は100回以上。とくに旧きよきアメリカ文化が大好物。愛車はアメリカ旧車をこよなく愛し、洋服から雑貨にも食らいつくオールドアメリカンカルチャー評論家。
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