【旅とハーレーと日々の風景】Back on the road

旅の途中や日々の撮影、アメリカでの経験など、日常で感じたハーレーシーンを自分なりの目線で紹介したい。ロングラン、カスタム、レースなどなど盛りだくさんで走ります!

Episode 121 Back on the road

アメリカに1カ月以上滞在したのは、何年ぶりだろう。「ボンネビルスピードウィーク」と「スピードトライアルズ」の撮影ために渡米したのだが、ふたつの競技が行われる間の2週間、何も予定がなかったところに友人から「ロードキング」を貸してもらえることになった。スピードウイークが終わり、アリゾナでロードキングを受け取ると、ちょうどよく別の友人からの誘いを受け南部へ。

ニューメキシコとテキサスの州境近くで真っ黒な雲が行く方向に広がっている。数分後には、びっくりするほどの雷鳴と大雨。レインウエアを着る間もなく大粒の雹が降ってきた。雨で前がほとんど見えない上にノーヘルの頭や顔にかなりの衝撃。さすがにこれはヤバいとバイクを停めた。雲は進行方向に伸びているので、やり過ごしても先でまた遭遇するだろう。覚悟を決め、ヘルメットをかぶって走り出す。ラッキーなことに10分ほどで青空が広がった。

いつも思うのだが、テキサスを横断するのに何でこんなに時間がかかるのだろう。ルイジアナとの州境で表示を見ると880マイル。日本だったら東京から本土最南端の佐多岬に行くのと大差ない距離だ。2日半ほどかけてニューオリンズまで行き、友人と会ってここに2日ほど滞在。さて、次はどこに行こうと地図を見ると、思っていたよりかなり東にいることに気がついた。

北上すればオクラホマに住む友人に久しぶりに会えるじゃないかと、ミシシッピー川に沿って北へ。ミシシッピー川といえばトム・ソーヤーの物語を子供のころに読んでワクワクしたことを思い出すが、物語の舞台は今回走ったミシシッピー州、アーカンソー州より北のミズーリ州だった。まる1日かけてオクラホマのオワッソという町に到着。友人が営む日本食レストラン「HAPA」で久しぶりの日本食を堪能。アメリカ人向けにアレンジされたものでも、友人が日本にいたときの料理の腕を知っていることもあって期待以上の美味しさだった。

その後は、同じオクラホマ州で「ルート66」の保存活動をしている日下部さんを訪ね、1時間ほど走ってチャンドラーという小さな町に到着。日下部さんに「ルート66インタープリティブセンター」を案内してもらった。ここでちょっとした写真展示をすることになっている。そのときはまたバイクで再訪したいものだ。

思ったよりも時間に余裕があったのでルート66を西に走ってアリゾナへ戻る。20年前にシカゴからLAまで走ったときは、2週間かかったが、いまならフリーウエイをうまく使えば1週間ほどで走破できそうだ。今回は10日間で3600マイルと馬鹿みたいに走ってしまったが、やっぱりハーレーでアメリカを旅することは最高だった。このコラムを書きながら、また会いたいと思う人や景色を思い出し、近い将来にまた旅ができればと願っている。

フォトグラファー・増井貴光|二輪メディアを中心にマルチに活躍するフォトグラファー。アメリカ・ユタ州のボンネビルで開催されるランドスピードレースに通い出して14年。2017年に写真集「bonneville」をbueno!booksより出版

Traveling on the Harley-Davidson

アリゾナ在住のヤス・ワタナベさんからロードキングをお借りした。知る人ぞ知る名メカニックのヤスさんがチューニングしたツインカム103は、8万マイル以上走っているのに絶好調。シールドが装着されているのでノーヘルでも快適。3600マイルの旅も快適に走り切れた。ヤスさん、ありがとう。

Get your kicks on ROUTE66

思ったより時間に余裕があったのでオクラホマ州からルート66をトレース。アリゾナやカリフォルニアは、何度も走ったが東側を訪ねたのは2003年以来。以前よりもロードサインやミュージアムなどが増えていることからも2026年のROUTE66・100周年に向けての盛り上がりを感じられた。

Promoting the appeal of ROUTE66

オクラホマ州チャンドラーからルート66の魅力を世界に発信する日下部眞理子さん。ルート66のコレクションなどを展示しているノスタルジックチャンドラービジターセンターを運営。100周年に向けて盛り上がるルート66の新しい情報を常に発信しているサイトはhttps://rt66omm.com/

Beyond the Thunderstorm

アメリカの天候の激しさには毎回驚かされる。黒い雲が行く先に見えるな、と思ったらダスティストームが吹いていきなりの大雨と雷。停まる間もなく雹まで降ってくる。アンダーウエアまでびしょ濡れになっても、しばらく走れば乾いてしまう。辛旅をしていればそんなことすら楽しく思えてしまう。

(出典/「CLUB HARLEY 2025年10月号」)

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ハーレー好きのためのマガジン

ブランドとしての知名度が高く、独自のアパレルにもファンが多いハーレーダビッドソンは、バイクにあまり馴染みのない『ごく普通の人』にも大変な人気を博しています。バイクの知識がない人はもちろん、今日ハーレーのことが気になり始めた人、そしていまハーレーが好きで好きで仕方ない人たちも満足のいく情報を詰め込んだ雑誌が『クラブハーレー』です。
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