2ページ目 - 世界4大シャツ大国各国の名門シャツブランドを徹底解剖!

【フランス】シャルべ|コットンツイル セミワイドカラーシャツ

1838年、ジョセフ・クリストフル・シャルベによって創業され、世界初のオーダーシャツ専門店としてその名を広めた「シャルベ」。ビスポークの技術を礎に、いち早く既製シャツを取り入れた先駆けでもある。また、古くからイギリス、スペインの王室、政治家たちにシャツを提供してきた歴史を持ち、フランス初代大統領シャルル・ド・ゴールや、アメリカ第35代大統領ジョン・F・ケネディなども顧客に名を連ねた。現在もパリのヴァンドーム広場近くに店舗を構え、その伝統は脈々と受け継がれている。無駄を削ぎ落とした限りなくシンプルな仕立てながらも、着る者に「シャルベ」だけの特別なオーラを纏わせてくれる。その確かな存在感に惹きつけられてやまないのは、最高級の素材と、これ見よがしに主張することがなく控えめながらも、丁寧で卓越した技術が細部まで宿っているからである。10万1200円(メゾン エ ヴォヤージュ 麻布台ヒルズ店 TEL03-5797-8515)

【ポイント①】美しい曲線を描くロール

ネクタイを締めた時にも襟が潰れず、立ち上がりが非常に美しい。パリ仕立ての適度な硬さと芯地使いによって、凛とした知的な印象を与えてくれる。

【ポイント②】剣ボロ裏の丁寧な縫製

職人の技術力が顕著に表れる剣ボロの裏側。縫い目が美しく、生地端が綺麗に隠れている。見えない細部まで徹底してこだわる美意識の高さがうかがえる。

【ポイント③】スクエアカット

「シャルベ」のなかで最もポピュラーな「Paris Fit」に、カジュアルなスタイリングとも相性の良いスクエアカットの組み合わせを採用した。

【ポイント④】アームホールの縫製

袖と身頃を縫い合わせる際、脇下から肩を通って反対側の脇下まで、アームホールを一気に連続した縫い目で縫い上げる。上質な着心地と高い耐久性が特徴。

【ポイント⑤】豊かなギャザー

熟練の職人が手作業で施している、細やかで高密度かつ均一に寄せられたギャザー。エレガントな膨らみが、既製品とは一線を画すフォルムを生み出す。

【ポイント⑥】すっきりとした品のある後ろ姿

タックやダーツ、スプリットヨークなどが見られないプレーンですっきりとしたデザイン。上品な見栄えでありながらも、リラックスした着心地を実現している。

【イタリア】ルイジボレッリ|リネンコットンポプリンイタリアンカラーカジュアルシャツ

「ルイジ ボレッリ」の原点は、1904年にアンナ・ボレッリがヴェスーヴィオ山麓の自宅で、近隣の人々のために仕立てたシャツだった。やがて評判はナポリ中に広まり、洒落者たちの心を掴むように。その後アンナのアトリエを継いだ息子ルイジは、1957年に自身の名を冠したブランドを創業。人体構造を徹底的に研究し、ミシンとハンドワークを巧みに使い分けることで最高の着心地を追求していった。柔らかさと耐久性を両立するために、要となる工程に職人による手縫いを取り入れることや、ブランドを象徴する“鳥足”と呼ばれるボタンの縫い付けなど、こだわりの製法は今日まで大切に受け継がれている。「ナポリならではの技術と厳選された素材、独自の色彩感覚を調和させ、ハンドメイドの魅力を活かしながら最良の1着を生み出す」という精神を守りながら、これからも進化を続けていく。4万6200円(ルイジボレッリ 青山店 TEL03-6419-7330)

【ポイント①】イタリアンカラー

襟と前立ての裏部分に縫い目がなく、一枚の生地でできている襟型。立体的でエレガントなロールや、優しく包み込むような着心地、ほどよいリラックス感が特徴。

【ポイント②】丁寧なハンドメイド

アームホールやかんぬきなど、随所に手縫いを取り入れることによって、ナポリ特有のソフトな仕立てと身体に沿う柔らかなフィット感を実現している。

【ポイント③】芯がない前立て

前立てがないため接着芯の収縮の心配がない。芯地で固定しない分縫製は難しいが、高いハンドメイド技術によって、生地本来の質感がある柔らかな仕立てに。

【ポイント④】アームホールの縫い目のずれ

アームホールの縫い目のずれは、高品質なハンドメイドの証。袖を前振りに設定して身頃とずらして縫い合わせ、快適な着心地と美しいシルエットを両立。

【ポイント⑤】鳥足掛けで縫い付け

放射状に3本の糸を渡して鳥の足跡のように縫う鳥足掛け(ザンパテ・グリアーテ)。ボタンが立ち上がりやすいため掛け外しがしやすく、見た目も美しい。

【ポイント⑥】すっきりとしたアーム

アームは上付きでカマが小さめに設計されているので、袖付けまわりに不自然なシワやもたつきが生まれず、すっきりとした見た目に仕上がっている。

【ポイント⑦】シングルヨーク

肩ヨークを一枚生地で仕立てることで、背中に継ぎ目のない滑らかなシルエットに。職人による手縫いにこだわり、ヨーク部分も柔らかく仕上げている。

(出典/「2nd 2026年6月号 Vol.218」)

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