産地で別モノ! ラコステのポロシャツ“フレラコ”と“アイゾッド”の違いとは?

猛暑で湿度も高い日本の夏に適したシャツと言えばポロシャツで間違いない。なかでも代表格と言えばラコステ。今回はフランス製とアメリカ製の微差を楽しむ、サマーコーデをカジュアルファッションのプロに伺った。

生産地でまったく異なるラコステのポロシャツ。

日本ではʼ76年頃から話題となったアメリカ産のラコステ。セプティズのオーナー、玉木さんは当時を振り返り、「僕らが知るラコステとは異なるものだった」と語る。

「アメリカでラコステへの注目が高まったのはʼ60年代に入った頃からだと思われます。それまではクリスタル社がライセンスを取得し、当時はまだフランス生産でアメリカ向けのラインを製造していました。それがʼ59年にアイゾッド社へと移譲され、ʼ66年にはアメリカ生産に完全移行していったようです」

ʼ70年頃にはすでに日本でもブランド自体は紹介されていたが、当時の国内生産ライセンス品は、決してスタイリッシュなものではなかったという。

「いわばオジさんポロですよ(笑)。僕の印象ではやっぱりフレンチはお行儀の良いスタイル、一方アイゾッドは西海岸のサーファーたち。広義では同じブランドながらも、それぞれ対極的な魅力を持っていると思いますね」

1.FRENCH LACOSTE(フレンチラコステ)

フランスを代表するテニスプレイヤー=ルネ・ラコステにより、1933年に設立された本家。ʼ90年代にフランス生産は惜しまれつつ一旦終了したものの、近年復活を果たしている。ちなみにシンボルのワニは、フランスでクロコダイルと称された彼のニックネームに由来する。(参考商品)

ボタン

上品な2つ穴のシェルボタンがフレンチラコステの基本型。ボディカラーに合わせるように白や黒などのカラーバリエ-ションも確認できた。

ワニロゴ

「中にブランドネームが刺しゅうされたロゴは日本製と言われていますが、実はフランス製にもあります」

ʼ70年代半ば頃からの直輸入モノのワニのシンボルには、ブランドネームは入れられていない。

ネームタグ

ʼ70年代初頭の内タグ。ワニの中にはブランドネームが入り、「MADE IN FRANCE」の文字は赤で入る。

続くʼ70年代後期のタグでは、ワニが右側に寄せられ、「MADE IN FRANCE」の文字が緑に変遷。

ʼ80年代に入るとそれまではサイズテープだったのが右上にサイズ表記が入るようになった。

「わかってるね!」なオススメコーデを紹介!

ポロシャツ/ラコステ(参考商品)、パンツ/バーンストーマー(参考商品)、ベルト6912円/バロンズハンター、ソックス1100円/ハリソン、シューズ/フローシャイム(すべてセプティズ)

こんな“珍ラコ”もあったんだ!

米国老舗セレクト別注のハーフリブ仕様。

1939年に設立され、西海岸トラッドの総本山とも言われる「ケーブルカークロージャーズ」の別注モデル。テールはボックスに整えられ、袖はハーフリブを採用。さらに3つボタンという珍品。

当時のステッカー。

ʼ70年代のフランス製ステッカーからも、「ブランドロゴ入りは日本製だけでも無かった」という説を裏付ける。

2.IZOD(アイゾッド)

1938年に設立されたアメリカの総合アパレルブランド。ʼ66年にラコステとのライセンス生産契約を結び、1985年の契約満了まで自国アメリカ生産でラコステブランドを展開。本家と異なる青いワニのシンボルを使用したことから、“青ワニ” の愛称でも親しまれている。後身頃だけ長めに取られたドロップテールもアイゾッドだけに見られる
ディテールのひとつ。「当時はコレこそがアメリカ的だった」という。(私物)

ボタン

当時すでにマシンウォッシュが一般的だったアメリカでは、丈夫で割れにくい4つ穴の樹脂ボタンが選ばれた。

ワニロゴ

ʼ80年代初頭まではカラーによって青ワニを使用。US メイドならではのいい意味での適当さがうかがえる。

ʼ80年代中頃までにフレンチと同じ全て緑ワニへと変遷。最後期ではネームタグも緑ワニを使用している。

ネームタグ

ʼ70年代中頃のもの。「今回は探し出せませんでしたが更に古いタグはブラックカラーがベースでした」

ʼ80年頃になるとワニが丸いステッチで囲われる。ちなみにPATRONとはUSサイズのLを意味する。

最後期(ʼ80年代半ば)は糸巻きから伸びる赤い糸が簡略化され、緑のステッチで統一される。

「わかってるね!」なオススメコーデを紹介!

灼熱の西海岸テイストコーデが似合う。ポロシャツ/アイゾッド(私物)、ショーツ1万3200円/オーシャン・パシフィック、ベルト/アングロ(参考商品)、サングラス/レイバン(参考商品)、シューズ/トレトン(他すべてセプティズ)

アイゾッド以前の米国版ラコステを知っているか?

アイゾッド社がアメリカ生産をする以前に輸入販売をしていた頃のもの。フランス製ながら青ワニが付く。ドロップテール、スリットにはヘリンボーンテープで補強がなされ、4つ穴ボタンであった。

長きに渡って愛されるラコステに、いろいろなデザインがあるのは生産拠点の移り変わりによるところであるのがお分かりいただけただろうか。こんな目線でラコステのポロシャツを物色してみてはいかがでしょうか?

この記事を書いた人
2nd 編集部
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