シャツとジーンズ、崩しで引き出す、定番の奥行き。お手本にしたい6スタイル

シャツとジーンズは、いつだって頼れる定番。けれど、その着こなしはまだまだ広がる。ほんのひと手間の“崩し”で、見慣れた組み合わせは異なる表情を見せてくれるはず。その楽しみは、思った以上に奥深い。

王道をなぞりながら、細部にズレを与える

濃紺のデニムにブルーのシャツ、そしてタイドアップという王道のスタイリング。けれどデニムはワイドに、シャツはシルクのような光沢を持つシーアイランドコットンを選び、インナーにはボーダーTを仕込む。タイには赤を差し、きっちりとトップまで締めていながら、裾はインナーがちらりと覗く程度にラフに。シルエットや生地感、着こなし方に微差を重ね、正統派の装いにほどよい違和感を与えることで、こなれたバランスに整えている。

ピンポイントオックスフォード素材のシャツ5万8300円/インディビジュアライズドシャツ(メイデン・カンパニーTEL03-5410-9777)、デニムパンツ3万5200円/シオタ customerservice@ciota.jp、タイ9900円/エンジニアド ガーメンツTEL03-6419-1798、ローファー5万9400円/ブラザーブリッジ(ザ ジン フットウェア クラブTEL03-5830-3102)、キャップ1万1000円/サンドロットグッズ(メイデン・カンパニー)、メガネ9万2400円/ユウイチトヤマ:5(G.B.ガファスTEL03-6427-6989)、中に着たボーダーTシャツ1万2100/ニードルズ(ネペンテスTEL03-3400-7227)、ブレスレット3万9600円/Vintage ティファニー(ユーソニアングッズストアTEL03-5410-1776)、胸ポケットに入れたメモ帳はスタイリスト私物

軽さと重さのバランスでベーシックを着る

洗いざらしの白のオックスフォードBDシャツというスタンダードなアイテムに、フェードしたブルージーンズ。ライトオンスの生地感も相まって、全体を軽やかな印象に整えている。肩に巻いたニットもパンツに合わせたペールトーンでまとめ、やわらかさをプラス。一方で足元には武骨なレザーシューズ、手元には存在感のあるジュエリーを添え、全体を引き締めた。正統派ながら、どこか空気感が違う、さりげないひねりを効かせた。

オックスフォード素材のBDシャツ3万1900円/ブルックス ブラザーズ(ブルックス ブラザーズ ジャパンTEL0120-02-1818)、ライトオンスのデニムパンツ3万7400円/ポストオーバーオールズ(ポストオーバーオールズ中目黒TEL03-6303-2160)、デッキシューズ2万5300円/ティンバーランド(VF ジャパンTEL0120-558-647)、肩に巻いたセーター7万1500円/ディス イズ ア セーター(ヨネトミストアTEL023-664-8165)、中に着たTシャツ1490円[2Pパック]/無印良品(無印良品 銀座TEL03-3538-1311)、バングル7万2600円/ジジ(ホワイトオフィスTEL03-5545-5164)、胸ポケットに入れたペンはスタイリスト私物

アメカジの定番をほんの少しずつ上品に

赤のタータンチェックをそのままではなく、バッファローチェックのようにラフに着こなす。パンツにはUSネイビー由来のミリタリージーンズ、さらにセーラーハットを合わせた王道アメカジスタイル。だがジーンズはステッチを同色で抑え、ディテールを控えめにすることで、ミリタリー感をわずかに和らげつつ品の良さも感じさせる。インナーにはサーマルを挟み、さりげなく武骨さをプラス。スクエアの時計で全体を引き締めた。

シャツ4万4000円/マービンポンティアックシャツメイカーズ(オーバーリバー info@overriver.com)、デニム素材のユーティリティパンツ2万7500円/オアスロウ(ベースデニムプロダクツTEL0798-74-8106)、サーマルTシャツ2490円/無印良品(無印良品 銀座TEL03-3538-1311)、シューズ9万6800円/パラブーツ(パラブーツ青山店TEL03-03-5766-6688)、セーラーハット1万7600円/ザ コロナ ユーティリティ(BAKU TEL03-6300-5043)、腕時計82万2800円/Vintage オーデマピゲ(江口洋品店・江口時計店 松濤TEL03-5422-3070)、手に持ったカバーオール6万3800円/ポストオーバーオールズ(ポストオーバーオールズ中目黒TEL03-6303-2160)

ちぐはぐくらいが洒落ててちょうどいい

クレリックのダブルカフスという“ドレスの極み”に、ペンキ飛びのルーズデニムを合わせた。本来は腕まくりしないダブルカフスをあえて無造作にロールアップし、きっちりしすぎない抜けをつくる。カフリンクスも主張を抑えたゴム仕様で軽やかに。ちらりと見えるベルトには少し主張の強い1本を選び、足元はアメリカンなレザーシューズ。ドレスとカジュアルという両極にあえて違和感を仕込みながらも、不思議とひとつにまとまる。

ダブルカフスのクレリックシャツ7万9200円/ターンブル&アッサー(ヴァルカナイズ・ロンドンTEL03-5464-5255)、デニムパンツ5万9400円/オーセン ジャパン(ラフォエムTEL03-6786-3504)、シューズ17万1600円/オールデン(ラコタTEL03-3545-3322)、メガネ6万3800円/アイヴァン 7285(アイヴァン 7285 トウキョウTEL03-3409-7285)、肩にかけたスウェットシャツ2万5300円/フィルメランジェTEL03-3473-8611、ゴムカフリンクス5280円/ロバートフレイザー(Pt.アルフレッドTEL03-3477-7952)、ベルト2万9700円/アンダーソンズ(エスディーアイTEL03-6721-1070)、中に着たTシャツ[2Pパック]2640円~/B.V.D.(富士紡ホールディングスお客様相談室TEL0120-950-910)、ソックスはスタイリスト私物

ドレスシャツを気負わず日常に引き寄せる

コットンリネン素材の軽やかなイエローシャツに、ブラックジーンズを合わせた。軽快なカラーリングのシャツをブラックで引き締めることで、すっと全体に溶け込ませている。ワイドカラーのドレッシーなシャツは、ボタンを開けてラフに羽織りほどよくカジュアルに引き寄せ、インナーにはヘンリーネックを挟みジャンルレスなバランスに整えた。足元はベージュのスウェードローファーで軽やかにまとめ、全体をやわらかく仕上げる。

コットンリネン素材のセミワイドカラーシャツ9万2400円/フライ(ストラスブルゴ カスタマーセンターTEL0120-383-563)、デニムパンツ3万7400円/サイベーシックス(マスターピースショールームTEL03-6407-0117)、ヘンリーネックTシャツ1万5180円/レミ レリーフ(ユナイト ナインTEL03-5464-9976)、ローファー7万8100円/サンダース(サンダースジャパンTEL03-6231-0115)、メガネ5万6100円/ドゥ フォンテーヌ(G.B.ガファスTEL03-6427-6989)、手に持ったジャケット3万7400円/キングスウッド(メインTEL03-3264-3738)、ソックスはスタイリスト私物

ラフな着こなし、アイテム選びそこに品をひとさじ

アメカジなシャンブレーシャツは、ポロシャツを重ねてプレッピーに。袖はざくっとまくり、ボタンも大きく開けて、ほどよくラフに着崩す。艶っぽくなりがちな白パンツも、バギーフィットの白デニムを選ぶことで自然と馴染ませた。腰にはナイロンパーカを巻き、さりげなくスポーティな要素をプラス。足元は重厚なレザーシューズではなく、ベージュのスウェードスニーカーで軽やかにまとめ、少しだけ品の良さも残している。

シャンブレー素材のワークシャツ3万5200円/ビッグ ヤンク(アール 柳橋TEL080-7024-4090)、デニムパンツ3万5200円/ハンドルーム(バウ インクTEL03-6427-1590)、ポロシャツ2万2000円/ダックス×サイ(三共生興ファッションサービスTEL03-5651-7890)、スニーカー2万4200円/エンジニアド ガーメンツ × カルフ(エンジニアド ガーメンツTEL03-6419-1798)、中に着たTシャツ1万2100円/アナトミカ、腰に巻いたナイロンパーカ5万2800円/ワクワ(アナトミカ 東京TEL070-3144-0378)

(出典/「2nd 2026年6月号 Vol.218」)

この記事を書いた人
なまため
この記事を書いた人

なまため

I LOVE クラシックアウトドア

1996年生まれ、編集部に入る前は植木屋という異色の経歴を持ち、小さめの重機なら運転可。植物を学ぶために上京したはずが、田舎には無かった古着にハマる。アメカジ、トラッド様々なスタイルを経てアウトドア古着に落ち着いた。腰痛持ちということもあり革靴は苦手、持っている靴の9割がスニーカーという断然スニーカー派。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

無垢の金属、輝く伝統。純金や純プラチナを使った「市松」の究極の逸品

  • 2026.09.25

純金や純プラチナなど、純度100%の軟らかい金属をアクセサリーにするためには非常に高い技術が必要だ。それを可能にするのが「市松」。約30年にわたって培った“叩く”技術が可能にする唯一無二のリングの輝きに迫る。 熟練の技なくしては完成しない究極の逸品 原材料高騰の影響もあって、希少性が高まっている純金...

Why Banana Republic? 2nd編集部イチ押し「バナナ・リパブリック」アイテムと、ブランドの魅力を徹底解説

  • 2026.09.16

1978年にアメリカ・カリフォルニア州で創業したバナナ・リパブリック。クラシックとモダンが共存する唯一無二のスタイルや歴史を紐解くことで、我々が彼らのプロダクトを手に取るべき“理由”が見えてくる。(記事をご覧いただいた方への特典を最後に紹介しています) [caption id="attachment...

毎日に、最良の定番。B.V.D.の「GOLD」は昔ながらの良さと、いま欲しいバランスを兼ね備えたTシャツ

  • 2026.09.16

長く愛されてきた定番には、変わらない理由がある。B.V.D.の「GOLD」もそのひとつ。肌着として培ってきた心地よさをそのままに、今の気分で一枚でも着られるリラックスフィットが加わった。昔ながらの良さと、いま欲しいバランス。その両方を備えた、新しい定番のかたちを見ていこう。 変わらない着心地にゆとり...

全16色! 10年以上のロングセラーを誇る「HEATH」の名作ネルシャツが超人気なワケ

  • 2026.09.30

秋冬のアメカジ服の定番、ネルシャツ。横浜のセレクトショップHEATHが手がけるオリジナルブランドBLUE PORTのネルシャツが10年以上のロングセラーを誇るとのことで、その人気の秘密に迫る。 【理由①】優れたコストパフォーマンス ディテールやシルエットにもこだわった高いクオリティに対して、なんと税...

イタリア・パルマで誕生。世界屈指のベルト「Anderson’s」、その生まれる場所へ

  • 2026.09.17

1966年、イタリア北部に位置する美食の街・パルマで創業したベルトメーカー「アンダーソンズ」。装いを完成させる“名脇役的存在”のベルトをメインとする稀有な存在にして、世界的な評価を獲得する某ブランドのプロダクトはどのように生まれるのか。その魂が宿る自社工場に足を運んだ。 イタリア・パルマの地に宿る6...

Pick Up おすすめ記事

歴史に残る空軍服を、いま再び。機能美が息づく「中田商店」のモーガンメンフィスベル

  • 2026.10.02

メンフィス・ベル号の機長、ロバート・K・モーガン氏との交流から始まったモーガンメンフィスベルは第二次世界大戦期の空を支えたフライトウエアを現代に蘇らせる中田商店のオリジナルブランド。極限の環境で求められた機能と、色褪せない完成されたデザインが魅力の航空服を紹介する。 R.A.F. Irvin She...

全16色! 10年以上のロングセラーを誇る「HEATH」の名作ネルシャツが超人気なワケ

  • 2026.09.30

秋冬のアメカジ服の定番、ネルシャツ。横浜のセレクトショップHEATHが手がけるオリジナルブランドBLUE PORTのネルシャツが10年以上のロングセラーを誇るとのことで、その人気の秘密に迫る。 【理由①】優れたコストパフォーマンス ディテールやシルエットにもこだわった高いクオリティに対して、なんと税...

TRUE SWEATWEAR, MADE IN JAPAN. “未来のヴィンテージ”となる究極のスウェット。

  • 2026.09.29

スウェットやTシャツを中心に、高品質なプロダクトを創り続けるジャパンブランド「RIDING HIGH」。生地や糸より前の“綿”から開発するなど、徹底的なモノづくりの姿勢は国内外で高い評価を獲得している。そんな彼らが生み出すプロダクトは、すべてメイド・イン・ジャパンである。 [caption id="...

いつもの装いに、頼れる履き心地。この秋は、コートスニーカーとチロリアンシューズがあればいい

  • 2026.09.18

トラッドな装いになら、足元はやっぱり品よくいきたい。でも、履き心地だってこだわりたい。そんな欲張りな気分に応えてくれるのが「ロックポート」。クラシックな佇まいと快適さを両立した2足を紹介する。 品よく履けて、しっかり快適 「お洒落は我慢」とは言うけれど、格好よさも履き心地も譲れない。そんなわがままに...

ニューヨーク・ブルックリン発! 作業服由来のデイリーウエアはこう着こなす。

  • 2026.09.16

創業1904年、高層ビルの建設が相次ぐ当時のニューヨークでリアルワーカーに向けて、作業服を提供していた「ブルックリンオーバーオール」。そんな確固たる出自に由来する男服は、カジュアルウエアとして現代にDNAを継ぐ。 旧きよきデザインと生地づくりで飽きのこない王道のワークスタイル 40年代の個体をベース...