書類、名刺、レシートなどすべてデータ化 リモートワークの必需品 ScanSnap iX2500

PFUが中小企業の情シス業務を支える新サービス『情シスのOTOMO』を開始

PFUといえば、我々コンシュマーにとってはScanSnapやHHKBの会社だが、本来はIT機器・システムインテグレーション企業で、企業のITインフラ構築・セキュリティ対策などを行っていることはご存じの通り。そのPFUが今回、新たに中堅企業向けのIT運用サービス『情シスのOTOMO』を発表した。

情シスはどこも人手不足

企業のIT環境は年々複雑になっている。クラウドサービスの利用は当たり前になり、セキュリティ対策も高度化している。さらにテレワーク対応やゼロトラスト環境の整備など、情報システム部門が担う業務は増える一方だ。

ところが、多くの中堅企業では情シス担当者が数人しかいない。パソコンの購入や管理、入退社時の端末手配、故障対応、ソフトウェア管理などを少人数で回しているケースも珍しくない。実際、多くの企業で「この人しか分からない」という属人的な運用が残っている。担当者が異動したり退職したりすると業務が回らなくなる。そんな悩みを抱える企業は少なくないだろう。ましてや、サイバー攻撃に対する対策などは「通り一辺の対策はしているが、『正直なところ不安』」という情シス担当者は多いのではないだろうか?

PFUが今回発表した『情シスのOTOMO』は、そうした状況を改善するためのサービスである。

興味深いのは、このサービスが単なるSaaSではない点だ。最近はIT資産管理ツールやMDM、チケット管理システムなど、多くの運用ツールが存在する。しかしツールを導入しただけでは運用は改善しない。どのような手順で処理するのか。そうした運用設計まで含めて初めて仕組みとして機能するものだ。

『情シスのOTOMO』はSaaSと運用代行サービスを組み合わせることで、この部分までまとめて提供しようとしている。PFUはこれを『自走する運用』と表現している。言い換えれば、「担当者の頑張りに依存しない仕組みを最初から作ってしまおう」という発想だ。

第一弾はパソコン管理を丸ごと支援

今回発表された第一弾は『デバイス運用パッケージ』。対象となるのはPCを中心とした企業内デバイスである。

例えば、新入社員が入社すると、『PCを調達する』『キッティングする』『配送する』『管理台帳に登録する』といった作業が発生する。逆に退職時には、『回収する』『データを消去する』『保管または廃棄する』といった処理が必要になる。企業規模が大きくなるほど、これらの業務はかなりの負担になる。

『情シスのOTOMO』では、申請ワークフローや機器台帳などをSaaSで提供するとともに、在庫保管やキッティング、配送、修理手配、回収後のデータ消去までPFUが代行する。要するに、PCのライフサイクル管理を丸ごと外部化できるサービスというわけだ。

PFUが持つ裏方としての強み

個人的に興味深かったのは、PFUがこうしたサービスを新規参入で始めるわけではない点である。プレスリリースによれば、PFUはすでに約6万ノード規模のセキュリティ監視運用や、月間2万台規模のデバイス出荷対応を行っているという。

我々にとってPFUはScanSnapやHHKBのメーカーという印象が強いが、その裏ではかなり大規模なIT運用ビジネスを展開してきたことになる。今回のサービスは、そのノウハウを中堅企業向けにパッケージ化したものと考えると分かりやすい。ちなみに、50 IDから対応可能だが、主に500〜3,000人ぐらいの規模をイメージしたサービスとのこと。

多くの人にはちょっと縁の薄い発表ではあるが、中堅企業で「この情シスの人数での運用は限界!」と思っているなら、導入を検討してみてはいかがだろうか?

(村上タクタ)

この記事を書いた人
村上タクタ
この記事を書いた人

村上タクタ

おせっかいデジタル案内人

「ThunderVolt」編集長。IT系メディア編集歴12年。USのiPhone発表会に呼ばれる数少ない日本人プレスのひとり。趣味の雑誌ひと筋で編集し続けて30年。バイク、ラジコン飛行機、海水魚とサンゴの飼育、園芸など、作った雑誌は600冊以上。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

落語家たちが洋装に身を包む会、第4弾! 落語会「師匠お似合いですよ」の舞台裏で注目の落語家たちをSNAP!

  • 2026.05.18

アメカジを提案するファッションブランド「ゴールデンベア」が主催する落語会、その名も「師匠お似合いですよ」。弊誌も師匠方のスタイリングを担当。第4回目となる今回も大盛況でした。楽屋裏で撮影したみなさまの素敵な着こなしをお届けします! 落語家たちが洋装に身を包む会「師匠お似合いですよ」の舞台裏に潜入! ...

夏を彩るカラーゴールド。「市松」定番の18金シリーズはカラバリ豊富で夏に欠かせないアクセサリー

  • 2026.05.18

湘南に工房を構えるオーダーアクセサリーブランド「市松」。1997年に創業し、その2年後から27年も続く定番の18金シリーズは、カラバリも豊富で、いまや欠かせないブランドの顔だ。プロダクツとしての魅力だけでなく、夏の装いにも重宝する。 「市松」の定番、特別な5色の18金 「酷暑日」という言葉が新たに発...

アメリカンクラシックの原点「ディグナ クラシック」の[ジミー]なら、カラバリ・仕様も豊富で自分好みの1本が見つかる!

  • 2026.05.21

50sアメリカンスタイルを踏襲した「ディグナ クラシック」の[ジミー]は、シンプルなデザインやクラシックな世界観から多くの人に愛される名作。その人気ゆえ、仕様やカラーのバリエーションが非常に豊富な[ジミー]の全容をいま一度おさらいする。 955E“Jimmy”とはどんなメガネ? 1950年代にアメリ...

働くヒトとヴァーグウォッチ。【vol.01靴磨き職人/「Chett」店主・大平雄太さん】

  • 2026.05.21

「Time is Money」=「時は金なり」。自身の仕事に誇りを持ち、日々働く人々は有限な“時間”というものを重んじ、身につけるプロダクトにも徹底的にこだわる。アンティークウォッチの旧きよきディテールを備えながら、手軽かつデイリーに使うことのできるヴァーグウォッチはそんな彼らの心強い相棒となる。 ...

Pick Up おすすめ記事

落語家たちが洋装に身を包む会、第4弾! 落語会「師匠お似合いですよ」の舞台裏で注目の落語家たちをSNAP!

  • 2026.05.18

アメカジを提案するファッションブランド「ゴールデンベア」が主催する落語会、その名も「師匠お似合いですよ」。弊誌も師匠方のスタイリングを担当。第4回目となる今回も大盛況でした。楽屋裏で撮影したみなさまの素敵な着こなしをお届けします! 落語家たちが洋装に身を包む会「師匠お似合いですよ」の舞台裏に潜入! ...

ロンドン生まれのアイウエアブランド「CUBITTS」が日本に本格上陸! 人気の秘密に迫る。

  • 2026.05.19

英国・ロンドン生まれのアイウエアブランド「キュービッツ」。日本へ本格上陸したばかりでまだ多くを知られていない、その全容を紐解く。 ロンドン生まれ質実剛健な実力派 2013年にロンドンで創業、2025年に日本へ本格上陸を果たした「キュービッツ」。本国では、新鋭ながら圧倒的な知名度を誇り、ビスポークも手...

アイヴァン史上初の完全復刻。“ヒストリック コレクション”誕生の裏側に迫る!

  • 2026.05.22

「アイヴァン」2026年春夏の新コレクションとして突如発表された“ヒストリック コレクション”。これまでにもアーカイブを現代に甦らせる試みは幾度か行われてきたものの、どれも細やかなアップデートが施されていた。文字通りの“完全復刻”は今回が初となる。 アイヴァンには立ち返るべき原点がある どこぞのヴィ...

働くヒトとヴァーグウォッチ。【vol.01靴磨き職人/「Chett」店主・大平雄太さん】

  • 2026.05.21

「Time is Money」=「時は金なり」。自身の仕事に誇りを持ち、日々働く人々は有限な“時間”というものを重んじ、身につけるプロダクトにも徹底的にこだわる。アンティークウォッチの旧きよきディテールを備えながら、手軽かつデイリーに使うことのできるヴァーグウォッチはそんな彼らの心強い相棒となる。 ...

日本人に最適化された新作の“JAPAN LIMITED”に注目!「MOSCOT」現代に引き継がれるアメリカンクラシックのDNA

  • 2026.05.20

1915年にNYで創業し、アイウエアデザインの王道を形づくった「モスコット」。多様なデザインで溢れるいまこそ、伝統に裏打ちされたクラシックな佇まいに惹かれる。 新作の“JAPAN LIMITED”のラインナップを紹介! 2016年よりスタートした“JAPAN LIMITED”は、インラインにはないノ...