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Apple Intelligenceを体験するワークショップに行ってきた

アップルが開催するメディア、インフルエンサー向けのワークショップに行ってきた。基本的にThunderVoltなどのテック系メディアを読んでいる方ならご存知の情報が多かったが、それでもいろいろと発見はあった。ワークショップは4つのテーマが設けられていた。それぞれ、『物語を作る』『旅行プランを作る』『プロフィールシートを作る』『テラリウムを作る』というもの。Apple Intelligenceの興味深いところは、それがすでに多くの人の手の中にあるということだ。

Apple Intelligence
https://www.apple.com/jp/apple-intelligence/

Apple Intelligenceは何を目指しているのか?

日本は生成AIの利用率の低い国だと言われているが、Apple Intelligenceについてもまだまだ利用する人は少ないようだ。アップルは多くのメディアやインフルエンサーを呼んで、Apple Intelligenceを体験するワークショップを行った。

テクノロジーに詳しい人の多くは「Apple Intelligenceはまだまだ」と考えているし、ChatGPTやGeminiと比べた時に、「アップルは生成AIのトレンドに乗り遅れている」と考える人が多いのもうなずける。

とはいえ、世界で10億人以上が使っているというiPhoneで生成AIが使えるようになるということの意義は大きい(対応機種はまだまだ少ないが、順次置き換わっていくはずだ)。我々の周りでは、あれほど誰もが使っているように思えるChatGPTでさえもMAU(月間アクティブユーザー数)は約1億8050万人。有料版にお金を払っているユーザーになると約1700万人と激減する。広告事業などと同じく、今は資金調達をするだけしてシェアを取り、他を圧倒して最終的に収益を得るしかない。動くたびに膨大な電力を消費する生成AI企業は、今後どうやって収益を上げるかという大きな課題があるが、アップルはiPhoneというハードウェアの利便性を上げていくことが目的で、それがかなえば利益は得られるという構造上の違いがある。

つまり、多くの人がApple Intelligenceを含め、iPhoneを便利に使ってくれることがアップルにとって大切なことなのだ。というわけで、アップルは一般ユーザーにも多くリーチするインフルエンサーや、一般メディア(テック系だけでなく、一般誌や女性誌も多く含まれていた模様)に向けてワークショップを開催した。

たしかに、システム全体にApple Intelligenceを埋め込んだというと聞こえはいいが、普通にiPhoneを使っているとApple Intelligenceを使わずに済んでしまうという可能性もある。一般的に日本は同程度の先進国に対して生成AIの利用率が低いと言われるが、Apple Intelligenceについても同様の傾向があるようだ。理解度を高める必要があるし、サービスの中の動線も、もっと自然とApple Intelligenceを利用するように変化させる必要があるかもしれない。

テラリウムの作り方をApple Intelligenceに教えてもらおう

まず、『テラリウムを作る』ワークショップ。

こちらは、ミーティングルームに園芸店のような調度がしつらえてあり、そこでApple Intelligenceを体験しながらテラリウムを作るというもの。

まず、メモアプリを開いて、作文ツールを起動し、『作文…』を選ぶ。そして、『テラリウムの作り方を、順を追って具体的に説明して』と書く。するとステップ・バイ・ステップで手順が説明される。

より良いドキュメントにするにはどうすればいいか、ChatGPT側から提案してくれるので、それを選択するだけでドキュメントを望む仕様に仕上げていける。ChatGPTを使ってはいるが、Apple Intelligenceが介在することで、プロンプトレスで使えるようなイメージだ。

続いて、メモアプリにApple Pencilで簡単なテラリウムのラフを描く。

それをマジックワンド(虹色の棒)で囲むと、Image Playgroundがそれっぽい絵を生成してくれる。

あとはこの絵を参考に、テラリウムを作っていけばいい。

これで出来上がり!

プロフィールシートを、Apple Intelligenceに作らせよう

続いて、『プロフィールシートを作る』ワークショップ。

部屋にはスタジオが用意されており、そこでiPhoneで写真を撮ってもらって、プロフィールを作るという趣向だ。

まずは自分で、簡単なプロフィールを書く。

そして、作文ツールで、『プロフェッショナル』を選択すれば、文体を整えてフォーマルな文章にしてくれるというわけだ。必要に応じて『変更を説明』すれば、より望む文章に仕上げてくれる。

写真にある不要なものも、クリーンアップ機能でチョチョイと消せるし、色調を変えたりもできる。

旅程を素早く作ってみよう

ワークショップは30分刻みなので、とても忙しい(笑)

次に案内されたのは、カラフルなiMacの並んだ部屋。この部屋には、旅を連想させるしつらえが施されている。

ここでは、Macの画面上部のSiriマークをクリックして、旅行の目的地と何をしたいか、それと日程を入力するように言われた。そこで筆者は『カタールでF1観戦に行く5泊6日の旅行計画を作って。準備する物も含めて』と入力した。

すると、ChatGPTを使って良いか聞かれるので『ChatGPTを使用』を選択する。ちなみに、ここでは日程と『準備する物も含めて』というワードを入れるのが大切なのだそうだ。これで、プランが具体的なものになる。

Siriの欄で生成されたプランは、他の作業をするとすぐに消えてしまうので(これは履歴が残るようにして欲しい……)、メモアプリやPagesなどにペーストしておくといい。ここでは、Pagesに貼ってみた。

さらに、Image Playgroundで砂漠のコースを走るフォーミュラカー(F1というと画像は生成されなかった。おそらく何らかの権利に抵触するのだろう)を生成して貼り付けたり、iMacのFaceTimeカメラで自分の写真を撮ってF1観戦らしき服装の絵にしてもらったりした。

奇想天外な物語を作ることもできる

最後、4つ目は物語を作るワークショップ。素敵な絵がかかった部屋に通された。この絵はアーティストの方が、アップルの絵文字をモチーフに描いたモノだそうだ。テーブルの上のおみくじに注目。

このおみくじを振ると、動物と状況が出てくるので、まずはそれに基づいてジェン文字を作る。筆者は『王冠をかぶっている』『パンダ』という、考えようによっては政治的に危ない文字列を引いてしまったのだが(笑)、幸い当たり障りのないジェン文字が生成された。

次に、『王冠をかぶっているパンダ』について物語を作ってもらう。

メモアプリに『王冠をかぶっているパンダ』と書いて、作文ツールで「物語にして」と頼む。具体的に方向性を指示した方がいいというので、筆者は「推理小説風にして」と指示した。

するとバンブリア王国で翡翠で作られた『知恵の王冠』が盗まれて、名探偵ボン・パンダがそれを探す物語が出来上がってきた。さらにChatGPTからの提案にしたがって『王国の背景設定をもっと深く掘り下げて』と指示すると、竹を中心とした文化が根付いたバンブリア王国という謎の設定を背景にした作り込みが追加された。

それなりに読める物語になっていたのには感心した。

さらに、生成した物語をApple Intelligenceの作文ツールで要約するとこんな感じ。

例によって、Image Playgroundで絵も生成して追加した。

まずは、使ってみよう。日常的にも便利であることに気がつくはずだ

一度、『作文ツール』『Siri』などの動線に気がつくと、それなりに便利さを感じて使うようになると思うのだが、たしかにこういうワークショップでもして、使ってみない限り、いつもの使い方をしていてはApple Intelligenceを使わないかもしれない。

具体的には、メールなどは自動で返信を作ってもらったり、口頭で雑に要件を言って、それを『プロフェッショナル』で、メールとして送れる文体にしてもらうと便利だったり、Visual Intelligenceで写真を解析したり、翻訳したり、そのままChatGPTに投げたりするのも便利だ。

6月9日(アメリカ西海岸現地時間)に開催されるWWDCでは、さらなるアップデートが追加されるだろう。筆者は現地に取材に行く予定なので、いち早くその変化についてレポートできるはずだ。お楽しみに。

(村上タクタ)

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村上タクタ
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村上タクタ

おせっかいデジタル案内人

「ThunderVolt」編集長。IT系メディア編集歴12年。USのiPhone発表会に呼ばれる数少ない日本人プレスのひとり。趣味の雑誌ひと筋で編集し続けて30年。バイク、ラジコン飛行機、海水魚とサンゴの飼育、園芸など、作った雑誌は600冊以上。
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