TYPE A-2 “BUZZ RICKSON’S 30th ANNIVERSARY MODEL”
ちょっと昔の話をしようか。ライトニングを作る前、俺はイカロス出版という航空専門出版社にいた。俺、飛行機が好きだったからね。編集者としてのキャリアは、ここがスタート。『月刊エアライン』という民間旅客機専門誌から始まり、いろんな本を作ってきた。
その中で『フライトジャケットバイブル』という本を俺と上司の2人で作ることになった。その頃からフライトや革ジャンは大好きで、実はこのムックの企画は、俺と上司の発案だった(ほぼ売れなかったけど)。ちょうど俺が20代中盤の頃かな。フライトジャケット界の重鎮たちに色々インタビューもした。フェローズ代表の志村さん、かつてのリアルマッコイズ代表・桜井さん、中田商店の中田哲二さん、EVISUの山根さん(当時A‒2を作っていた)などなど。
その中で出会ったのが、今をときめくフライトジャケット塾の塾長、亀屋さんだった。もちろんバズリクソンズの話を聞いたのだが、あの頃の亀屋さんは若かった(笑)。俺が20代中盤だから、亀屋さんは30になるかならないかの頃だったと思う。
それから時が流れ、俺はライトニングに入り、また亀屋さんとの付き合いが始まった。気がつけば俺が52歳、亀屋さんはもうちょっと上。出会ってから25年くらい経った計算になる。2023年でバズリクソンズ30周年。亀屋さんが企画した30周年A‒2を見て、しみじみ思ったね。
「亀屋さんも俺も、20年以上好きなことをやってきたんだなぁ」
裏地にピンナップが貼られたA‒2を楽しそうに説明する亀屋さんを見て、本当に嬉しかったな。俺も雑誌作りや革ジャンにこんなに長く携われて、本当に幸せだもん。このA‒2は、今やおじさん、当時は若かった俺たちの生きてきた証なんだよ。
【DATA】
東洋エンタープライズ
TEL03-3632-2321
http://www.buzzricksons.jp
※情報は取材当時のものです。
(出典/「Lightning 2024年1月号 Vol.357」)
Photo/M.Watanabe 渡辺昌彦
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