海外での日本製神話を日本人は知らない。

欲しいモノが尽きないライトニング編集部員が、いま気になるモノから実際に購入しちゃったモノまで、ジャンルに限らず何でも紹介! 今回は、『ロンドンで中東の人とランチをした。主な内容は日本の歴史。「ノブナガ、ヒデヨシ、イエヤス、シッテマス。イエヤスハ、マチマス。スゴイネ」だって(笑)』と語る編集長・松島親方がお届け!

ジェラードのセーラムコート

長いこと海外の合同展示会に参加している。初めて参加したのは2013年だったかな? 衝撃はヨーロッパの人々の日本のモノづくりに対するリスペクト。私が思っていた以上に「日本製」であることを重要視していた。2026年も状況は変わらない。多くのヨーロッパのバイヤーと会話をするが、日本製であることの重要性を皆が力説する。特にデニムは日本製でなければならないとまで。

最大の理由はショップに来る顧客が、日本製のデニム以外は買ってくれないと言うのだ。デニムだけではない。レザー製品、スウェット、シャンブレーなどヘリテージファッションに欠かせないアイテムの多くが同様。我が国の技術力は国の命運を決めてきた。機械工業であれ、繊維工業であれ、類稀な技術の確かさがこの国を強くしてきたのだ。

じつは、このウールコートも日本の技術力の賜物である。アメリカのブランドオーナーに「日本でブランケットを作りたいから紹介してもらえないか?」と。私は耳を疑った。母国アメリカにはまだ、いくつかのブランケット工場があることを知っていたからだ。しかし、意外な話は続いた。「アメリカじゃない。日本製のクオリティを求めている」と。ブランケットまで日本製神話が及んでいるとは知らなかった。すげえ話でしょ?

毎年のように秋冬コレクションでジェラードがリリースするネイティブアメリカンテイストのブランケットアイテム。今シーズンはコートとベストがリリースされた。生地製造から縫製まで日本国内で行われている。柄部分は何色もの糸でグラデーションが表現されている。様々な色の違う糸をセットして織機で織り上げる必要があるため、糸のセッティングだけでも膨大な時間を要する。143,000円〜(ジェラード・フラッグシップストア Tel.03-3464-0557 https://jelado.com)

大迫力のバックスタイル。上質なメリノウールでソフトなタッチだがコシもある。これこそが日本製の上質さだ。

小ぶりなスタンドカラーで、デフォルトが襟を立てて着る仕様。チンストラップで首周りをしっかり閉じることも。

カフ部分はアジャスターベルトで2段階調節が可能。大きめのシェルボタンはデザインアクセントにも。

(出典/「Lightning 2026年3月号 Vol.383」)

この記事を書いた人
松島親方
この記事を書いた人

松島親方

買い物番長

『Lightning』,『2nd』,『CLUTCH Magazine』男性スタイル&カルチャー誌の統括編集長。ロンドンのセレクトショップ「CLUTCH CAFE」のプロデューサーも務める。 物欲を満たすためには海をも越え、全地球規模で買い物を楽しんでいる。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

ネイティブアメリカンの美しき手仕事。伝統を守りながらもモダンな表現を得意とする現代作家を紹介!

  • 2026.10.08

ネイティブアメリカンのヴィンテージや工芸品を通して、彼らのカルチャーを伝えるCORNERS。今回は伝統的な手法を守りながらも、モダンな表現を得意とする現代作家をピックアップ。もの作りが乏しくなった今の米国だからこそ、余計に強く輝いているのだ。 Pamela Brown 1868年から続くナバホ族の織...

毎日のそばに、エル・エル・ビーン。秋の定番、フィールド・コートとフランネル・シャツ

  • 2026.10.16

毎日の服に、特別な理由はいらない。気兼ねなく着られて、どんな装いにも自然となじむ。そんな日々のワードローブを支えてくれるのが、エル・エル・ビーンだ。今回は秋の定番、フィールド・コートとフランネル・シャツを着て街へ出た。 100年を超えて今日もいつもの日常着 朝、玄関を出るときに手が伸びて、休日にもつ...

ガレージ、インテリア、リフォームまで! 趣味人のための、物件案内。

  • 2020.01.20

好きなものと暮らす、理想の城を手に入れよう。 家は、ただ暮らすためだけの場所じゃない。 どこに住むか、どんな空間にするか、そこで何を楽しむか。 ガレージハウスやアメリカンハウス、趣味部屋、インテリア、リノベーションまで、 「Lightning」ならではの視点で趣味人の理想の住まいを紹介する。

#PR

55周年を迎えた「MOTO」。周年を祝うスペシャルなレザー&シルバープロダクツを紹介

  • 2026.10.11

レザーやシルバーを駆使した製品を手がけるMOTO。1971年の創業より半世紀を超えて55年。ここでは、周年を祝うスペシャルプロダクツを紹介する。MOTOや本池秀夫さんが纏う唯一無二の世界観にも注目だ。(写真は「本池美術館」の隣にあるアトリエにて。周年限定のライダースジャケットにコンチョを装着する本池...

Pick Up おすすめ記事

【連載】ビートルズのことを考えない日は一日もなかった

  • 2024.02.05

80年代、私的ビートルズ物語。 ビートルズ研究と収集に勤しむビートルデイズを始めて早44年(Since1980)。 なにをするにもビートルズが基準だった『昭和40年男』編集長のビートルズ史を、 当時の出来事とともに振り返ります。

毎日のそばに、エル・エル・ビーン。秋の定番、フィールド・コートとフランネル・シャツ

  • 2026.10.16

毎日の服に、特別な理由はいらない。気兼ねなく着られて、どんな装いにも自然となじむ。そんな日々のワードローブを支えてくれるのが、エル・エル・ビーンだ。今回は秋の定番、フィールド・コートとフランネル・シャツを着て街へ出た。 100年を超えて今日もいつもの日常着 朝、玄関を出るときに手が伸びて、休日にもつ...

「Wrangler(ラングラー)」の名作、スタッズを纏う。レザーラバー垂涎スウェードモデルも登場!

  • 2026.10.19

ワークウエアとしての機能だけでなく、ファッション的視点を取り入れることで独自の立ち位置を築いてきた3大ブランドのひとつでありデニム界の異端児・Wrangler。そんな彼らの受け継がれし不朽の名作に“スタッズ”が施された特別モデルが登場した。 “スタッズ”で作るネオ・ウエスタンスタイル ラングラーとい...

バガブージャケット、40年目の原点回帰。現代に蘇った名作ジャケットの魅力とは?

  • 2026.10.20

1986年に誕生した〈コロンビア〉の名作「バガブージャケット」が、今年で40周年を迎えた。その機能とデザインは、フィールドだけでなく街へも広がっていった。40周年となる2026年、その原点を振り返りながら、現代に蘇った[バガブージャケット]を見ていこう。 Bugaboo II 1986 Interc...

ネイティブアメリカンの美しき手仕事。伝統を守りながらもモダンな表現を得意とする現代作家を紹介!

  • 2026.10.08

ネイティブアメリカンのヴィンテージや工芸品を通して、彼らのカルチャーを伝えるCORNERS。今回は伝統的な手法を守りながらも、モダンな表現を得意とする現代作家をピックアップ。もの作りが乏しくなった今の米国だからこそ、余計に強く輝いているのだ。 Pamela Brown 1868年から続くナバホ族の織...