【東京クラフトビール図鑑】ブルーパブとして生まれ変わった老舗バー「ブリューインバー主水」(銀座)

  • 2023.11.10

大人の街、銀座にある「ブリューインバー主水」は老舗オーセンティックバーから転身したブリューパブ。新しいビアスタイルに挑戦しつつも、常に美味しいビールが飲めることを目指している。ビール好きはもちろんのこと、バーは敷居が高いけれどその雰囲気を味わってみたいという人も楽しめるブリューパブだ。

オーテックバーの雰囲気とともに味わう、奇をてらわない安定の味。

銀座にある老舗オーセンティックバー・モンドバーが、2015年に30年周年の節目をきっかけにリニューアルして誕生したのがブリューインバー主水。それまではカクテルなどを扱ってきたが、リニューアル後は客席を減らして醸造所を併設した。

カウンター8席、テーブル36席。タップの上に生樽を冷却する独自構造を開発。空冷している生樽の可視化は、ボトルを並べて見せるバーの名残

ここで醸造するビールは、一度に75ℓと極少量。そして、3種類ほどの定番ビール以外は1樽のみしか作らないので、なくなり次第終了となり、新しい種類が追加される。とにかく多品種を作ることを大事にしているそう。さらにスタッフがクラフトビール愛をこう話す。

「醸造の技術で勝負したいと思っています。新しいビアスタイルを主水流にブラッシュアップさせて、お客様に納得してもらえるビール作りをしたいです。理想としては、特出しておいしいビールがある訳じゃないけど、なんとなく全部がおいしい、と言われること。いつ飲んでもおいしいビールを作るというのが、一番難しいんです」

オーセンティックバーからリニューアルをしても、お酒に対する愛情と情熱は変わらないようだ。せっかく足を運んだならクラフトビールについていろいろと尋みることをおすすめする。

日本で一番小さな醸造機のビアックを使用。この1台だけで発酵や貯蔵までおこなえる。知識と経験が豊富な3人のベテランブルワーたちが連日腕を振るっている
麦芽に含まれているデンプンを糖に変えるマッシング。ここでの温度調整によって甘みやコクが左右し、最終的な品質に関係する。長時間掛けて丁寧にじっくり作業
ブリューインバー主水の前身となるモンドバーが創業したのは1985年。オーセンティックバーの名店であり、数々のバーテンダーたちを排出

「BREWIN’ BAR mondo」で飲みたいビールとフード。

ビエール・ド・ギャルド

冷えていると、ほんのりとした苦味でさわやかに飲めるが、温度が上がると香ばしさが引き立ちボディを強く感じる。温度変化で違う一面が見れるのだ。

トロピカルIPA

力強い苦味がありつつ、柑橘系のホップ2種類を大量に使用し、さらにドライホッピングで香りづけ。アルコール度数が低く、軽くてすっきりとした後味。

チェリー&ベリーサワー

力強い苦味がありつつ、柑橘系のホップ2種類を大量に使用し、さらにドライホッピングで香りづけ。アルコール度数が低く、軽くてすっきりとした後味。

自家製もち豚ハム

ソムリエの資格も持つフレンチ出身のシェフが作る、ビールに合う料理は絶品。モルトウォーター(かす取り麦汁)でボイルした自家製のもち豚ハム。

【DATA】
ブリューインバーモンド
東京都中央区銀座8-11-12 正金ビルB1
TEL03-3574-7004
営業/16:0023:00(月~金曜)、14:00~22:00(土曜) 
休み/日祝日
http://www.brewinbar.com

※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。

(出典/「Lightning2019年8月号増刊 東京クラフトビール」)

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