【東京横丁酒場ガイド】樽八(神楽坂)|演劇関係者が味に惹かれて集う、神楽坂らしい酒房。

  • 2023.09.04

”せんべろ”や”ハシゴ酒””ネオ大衆酒場”などが昭和時代を知らない若者の間で流行っている今、「安くて旨い」横丁酒場が人気を集めている。横丁とは少しイメージが遠い、洒落な大人の集う街、神楽坂にも通いたくなる酒場がある。大間出身の女将が腕を振るう「樽八」へ。酒と肴と会話、すべてが客を惹きつけてやまない。

目利きの女将が厳選した魚が味わえる。

飯田橋は法政大と東京理科大のお膝元。法政はぼくの母校だが、神楽坂の老舗には近寄り難かった。坂を上がってすぐ左に折れる、樽八のある通りには、まだしも庶民的な店が並んでいた。白秋という大衆中華屋があり、学生時も社会人となっても訪れたが、約10年前に閉店してしまった。樽八にも入りはしたが、その価値が当時の自分にはわからなかった。

店では夫で劇団民藝の古参俳優、佐々木梅治さんの姿も見かける。数多くの洋画や海外ドラマの吹き替えで知られ、朗読劇『父と暮らせば』は15年も取り組むライフワークだ

もっとも、青森県大間出身の女将、佐々木洋子さんによれば、当時は焼鳥が中心の普通の店。客の要望に応えて魚メニューを増やし、周囲の店との差別化を図ってきたらしい。魚に囲まれて育ったので、目利きには自信があるとか。

定番のにしんの刺身をもらうと、歯触りよく、脂も乗って、焼酎のソーダ割にも合う。大ぶりの肉じゃがも旨い。しかし、最大のごちそうはチャキチャキとした女将との会話だろう。

半世紀にわたり暖簾を守る女将が作る料理。

毎朝のように佐々木さんが往復1時間ほど自転車を走らせて市場で購入しているという海鮮モノ。写真は仕込み中のボリューム満点のタコとホヤ貝。

姉が20代で始めた店で、上京後すぐに手伝いに入った。姉が嫁いで以降かれこれ50年、暖簾を守り続け、夫も最初は客だったそう。

DATA
樽八
東京都新宿区神楽坂1-11
TEL03-3260-6663
営業/17時~23
休み/月曜・祝日

※値段など情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。

(出典/別冊Lightning Vol.209TOKYOノスタルジック横丁」)

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