名古屋の老舗アメカジショップの二代目が乗る、アーリーショベルのチョッパー。|1968 HARLEY-DAVIDSON

センスよくカスタムされたアーリーショベルのチョッパー。この車両の持ち主は、名古屋の老舗アメカジショップの二代目。王道のスタイルを好むオーナーに、その魅力を聞いた。

タイムレスな魅力の王道チョッパー。

「ハーレムストアー」代表・服部俊さん|1984年生まれ。愛知県出身。サンサーフやバズリクソンズなどの王道アメカジブランドをセレクトし、バイクにも似合うスタイルを提案する。2019年にショップを受け継いだ

名古屋にあり、30年以上の歴史を持つ老舗アメカジショップであるハーレムストア。先代からショップを受け継いだ若き30代のオーナーである服部さんは、根っからのチョッパー好き。その愛車はお手本のような美しいカスタムだ。

ベースは1966〜’69年のみ生産されたアーリーショベルのFLH。オリジナルの面影こそないが、フレームやタンクなど、純正パーツを流用し、時代背景も踏まえたチョッパースタイルに仕上げた

「以前は’69年のアイアンスポーツと’99年のダイナに乗っていたのですが、その中間に位置するような旧くてパワーのある車両が欲しかったんです。まさに求めていたのがこの車両で、先輩から8年ほど前に購入させてもらいました。ベースはアーリーショベルですが、パンヘッドのウィッシュボーンのリジッドフレームと組み合わせていて、スーサイダルシフトにしています。タンクは’80sの大きめなスポーツスターのものを使うことで、全体的なバランスを取っています。10年後も廃れない王道のスタイルだと思います。本当に気に入っていますね」

Gジャンにミリタリーのカーゴパンツという肩の力が抜けたアメリカンカジュアルで、サラッと本格的なチョッパーに乗る姿は実にスタイリッシュ。コワモテすぎないバランス感覚は、参考にしたいスタイルだ。

本来はサスペンションの付いたフレームであるが、パンヘッドのリジッドフレームに載せ替えている。また各パーツもヴィンテージのものを使用している
’70年代のヴィンテージであるベルのモトスターを愛用。カスタムペイントは、人気アーティストのスケッチ氏にオーダーした
ハーレムストアーはバズリクソンズなどの定番アメカジブランドから、モーターサイクルに特化した新進ブランドまで幅広くラインナップしている。多くの顧客を持つ名店

1968 HARLEY-DAVIDSON FLHのディテールを拝見!

アーリーショベルのエンジンに、S&Sのショーティを組み合わせた王道のスタイル。随所にチョッパーの様式美が感じられるカスタムだ。

大振りなハンドルではなく、町中をストレスなく走るためにドラッグバーをセレクト。ミラーもラウンドタイプを右側にのみ装着する。

ドクロをモチーフとしたガーディアンベルはハウゼンブロス×ブラックブーツ。真鍮製のため、これからのエイジングも楽しみである。

スーサイダルシフトのロッドには、石川の人気ブランドであるハウゼンブロスのオリジナルをセレクトする。さり気ないアクセントになっていた。

【DATA】
HARLEM STORE
名古屋市中区大須3-15-11 赤門サンライフ1F
TEL052-261-4770
営業/11:00〜20:00
休み/不定休
https://www.harlem-store.jp/

(出典/「Lightning2022年8月号 Vol.340」)

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