おすすめブランドの「A-2」をチェック!
TYPE A-2の面白さは、様々なコントラクターによって作られているため、一口にA-2と言っても多様なバリエーションが存在することだ。ここでは代表的なブランド各社のA-2を紹介する。
1.THE REAL McCOY’S(ザ・リアルマッコイズ)
[台襟あり] A-2が誕生した最初期のディテールに注目。【TYPE A-2 / SECURITY AVIATION TOGS】
初のジッパーモデルとして1931年に採用されたA-2の契約第一号コントラクター、セキュリティ・アビエーション・トグス。手縫いのネックフックやスナップ式ではない、ボタン留めのポケットフラップなど最初期の独特のディテールが興味深い。22万円(ザ・リアルマッコイズ東京 TEL03-6427-4300)
[台襟あり] コントラクター「リアルマッコイズ」の渾身の作。【TYPE A-2 / REAL McCOY MFG.CO.】
ラフウエア社の23380をベースに、ボディを細身に絞り、袖も細くして洗練されたフォルムを実現(写真のラセットブラウンは現在取り扱いなし)。シールブラウンがラインナップ。もしリアルマッコイズが第二次大戦当時のコントラクターだったら、というイマジネーションが膨らむ1着。22万円(ザ・リアルマッコイズ東京)
[台襟あり] 銘品として名高い23380が現代に甦る。【TYPE A-2 / ROUGH WEAR 23380】
ラフウエア社といえば、A-2の契約に計5回の成功を果たしたA-2を代表するコントラクター。この23380は1942年の3回目のモデルで、堂々とした台襟フォルムが紡ぎだすルックスは、数あるA-2の中でも独特の気品が漂い、銘品と呼ばれるほどだ。20万9000円(ザ・リアルマッコイズ東京)
2.AVIREX(アビレックス)
[台襟あり]メリハリあるフォルムが魅力。【A-2 U.S.A.】
革本来の風合いが楽しめる「ネイキッドカウレザー」を採用したA-2。大戦中期の台襟付きモデルを細部に至るまでオリジナルを忠実に再現している。台襟付きのカラーに、大きめのフロントポケットなどメリハリのあるフォルム。左胸には型押の革製プレート。シンプルなデザインのA-2だけに、AVIREXロゴがよく映える。Made in U.S.A.。11万8800円(AVIREX 新宿 TEL03-5367-2013)
3.BUZZ RICKSON’S(バズリクソンズ)
[台襟あり] 職人の手で染料が塗られる贅沢な仕様に。【TYPE A-2 / “ROUGH WEAR CLOTHING CO.” Contract No.23380】
ラフウエア社の3番目の契約である23380を、イタリア産の渋鞣しの馬革で再現した逸品。職人の手によりシールブラウンのアニリン染料が擦り込まれた“ハンド・アニリン・ダイ” という仕様で、多少の色むらも手作業の証。革愛好家からの人気も高い。18万4800円(バズリクソンズ TEL03-3632-2321)
[台襟なし] マッカーサー元帥が愛したモデルを再現。【TYPE A-2 / Contract No.AC27752】
製造メーカー名がメインラベルに記載されていないコントラクトナンバー27753だが、実はコントラクターはケーブル・レインコート社だった。かのマッカーサー元帥が1着目に選んで着用していた、同社が手掛けた2回目のロットをバズリクソンズが忠実に再現した。19万5800円(バズリクソンズ TEL03-3632-2321)
[台襟なし] 赤リブとシールブラウンとのコントラストが美しい。【TYPE A-2 / “BUZZ RICKSON CLO.CO.” Order No.18775-P】
数あるA-2のコントラクターの中でも最多の契約回数を誇るエアロレザーの6契約目の最後期型のモデルがモチーフ。台襟は省略され、またレンガ色のニットパーツ、通称“赤リブ”が付けられているのが特徴だ。ボディのシールブラウンと赤リブの対比が美しく、人気が高い。18万4800円(バズリクソンズ TEL03-3632-2321)
4.MORGAN MEMPHIS BELLE(モーガン メンフィスベル)
[台襟なし] 最もコストパフォーマンスの高いA-2。【TYPE A-2 / DARK BROWN】
ブランド名は、第二次大戦中の欧州戦線に従軍し、映画にもなったB-17爆撃機「メンフィス・ベル号」の機長だったロバート・K・モーガン氏に由来する。旧きアメリカのガーメンツを再現しつつも、手に入れやすい価格を実現しているのも嬉しい。牛革製。5万5000円(中田商店アメ横店 TEL03-3832-8577)
5.HOUSTON(ヒューストン)
[台襟あり] 国内ミリタリーの雄が放つ自信作。【A-2 / LEATHER JACKET】
日本で初めてオリジナルのフライトジャケットを生み出した、日本を代表する老舗ミリタリーブランド、ヒューストン。馬革を採用したこのA-2は、オリジナルに忠実ながら袖裏にはポリエステルを採用するなど着易さなどアップさせている。(現在取り扱いなし)(ユニオントレーディング http://www.union-trd.com)
A-2を自分でお手入れしよう!
お気に入りのA-2にカビが生えたり、カピカピに潤いのない経年変化とは呼び難い状態にしないために、適度なメンテナンスは必要。用意するのはワセリンと鉱油をベースとしたバズリクソンズのレザーコンディショニングクリームのみ。あとは自分の手の温度で溶かしながら浸透させてゆく。革の状態にもよるが、塗布は年に1、2回で十分。詳しいメンテナンスのポイントが気になる人は下記記事も合わせて読んでみて。
▼フライトジャケットをはじめミリタリージャケットについてはこちらの記事をチェック!
※取材時の情報ですが、価格などは2022年10月に更新しています。
(出典/「Lightning Vol.272」)
Text/K.Yoneda 米田圭一郎 Photo/S.Sawada 澤田聖司
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