ライダースの本来の姿は名前の通りバイクに乗るためのライディングギアであり、襟やフロントの合わせの形状でダブルとシングルに分けられる。またダブルライダースにもアメリカンタイプとブリティッシュタイプがあるなど、そのディテールは奥深い。
基本の5スタイルから、自分好みの一着を見つけてみてほしい。
1.時代を問わず男の戦闘服「ダブルライダース(アメリカンタイプ)」
飛行服(アビエイター)にルーツを持ち、その後バイクやロックなど様々なカルチャーと結びつきながら進化を遂げたダブルライダース。大きな襟とダブルブレストの仕様が特徴で、’40年代頃から存在するためデザインの幅も広い。
数年前はDポケなど’50年代以前のスタイルに人気が偏っていたが、最近はよりシンプルなデザインが再注目されている。ファッション的な視点でも人気が高いが、それ以上に“ダブルライダースを着る男か、否か” という、着る人間を線引きするほどの存在感の強さが最大の魅力だ。
2.アメリカンの対極なスタイリッシュさ「ダブルライダース(ブリティッシュタイプ)」
いわゆる“ロンジャン” と呼ばれる、ロッカーズやパンクカルチャーとの関係性が強いイギリス生まれのライダースのスタイル。象徴的なディテールとしてサイドからフロントに向いたアジャスターベルトやボールチェーンなどがあげられる。シープスキンなど、柔らかいレザーを使うモデルが多いのも特徴だ。
アメリカンの屈強で重厚な作りに対して、ブリティッシュはよりスタイリッシュなデザインに磨きをかけたモデルが多くラインナップされ、ファッショニスタたちから支持されている。
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3.華美な装飾は排除したシンプルさ「シングルライダース(スタンドカラー)」
元々シングルライダースのルーツはモーターサイクルレース用のツナギをぶった切ってセパレートにしたものだと言われている。様々なスタイルが存在するシングルライダースの中でもスタンドカラーはレーシーな雰囲気が強いモデル。ポケットの数やベルトなど、ダブルライダースに比べてディテールが少ないモデルが一般的で、無駄な装飾性を排除した潔いシンプルさがスタンドカラータイプの美しさと言えるだろう。
4.ダブルとシングルの良いとこ取り!「シングルライダース(オフセットタイプ)」
上のシングルライダースの派生系。その正体は防風性を高めるフロントの大きな合わせと、首回りのストレスが少ないスタンドカラーを併せ持つ、まさにダブルとシングルの中間的なスタイル。フロントジップがオフセットしているので締めてもデザイン性が高く、ジッパーを開ければダブルのような着方も楽しめる。
5.ライダース初心者におすすめ「シングルライダース(襟付きタイプ)」
一口にシングルライダースと言っても、バイク色の強いものからシックなモデルまで多くのバリエーションが存在する。襟付きは比較的“ゴリゴリ感” が薄いので革ジャン初心者の方でもカジュアルなコーディネイトに取り入れやすい。ライダースに挑戦したいけどハードなのは難しい……という方はまずはココから。
次のページでは、ライダースが主役となるコーディネイトを紹介する。
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