3大ジーンズブランドの中でも独自路線を貫く「ラングラー」こそがカウボーイ文化の象徴だ

1947年にアメリカで誕生したジーンズブランド「Wrangler」。“本物のカウボーイのためのジーンズ”を創るために生まれた同ブランドは、他のアメリカンジーンズブランドとは異なる独自の路線を貫き、発展を遂げてきた。その歴史を辿ればわかる。ラングラーこそがカウボーイ文化の象徴であるということが。

カウボーイのための機能性とデザインを追求

ここに掲載した写真は、ラングラーのブランド初期から90年代にかけての広告やイメージビジュアルである。カウボーイ文化との蜜月が見てとれるのは言うまでもないだろう。作業着メーカーのブルーベル社が母体となり、「本物のカウボーイのためのジーンズ」を作るために戦後の1947年に誕生したラングラーは、ジーンズブランドとしては後進ブランドにあたる。実際、当時のカウボーイたちの間ではすでにリーバイスやリーのジーンズが着用されていた。しかし、ラングラーはロデオや牧場労働に特化した機能性を追求することで独自の立ち位置を築いたのである。

ラングラーの礎を築き、その後の躍進におけるキーマンがロデオ・ベンだ。開拓時代に生まれたカウボーイたちが馬や牛を扱う技術を競い合う競技・ロデオの選手やカウボーイのためのオーダーメイド服を製作し、ロデオ界の伝説的存在であった彼をデザイナーとして招聘し、ジーンズの開発に着手したのである。サドル上で座りやすい股上、ブーツに合わせやすいパターンメイキング、馬具を傷つけないノースクラッチリベットなどの機能的な設計は、完全なる馬乗りのためのものである。

ロデオ競技を積極的に支援した点も見逃せない。米国最大級のロデオ団体である 「プロロデオカウボーイ協会(PRCA)」と長年パートナーシップを結び、長きにわたり競技者の公式ウエアとして採用され続けている。

そして、50年代以降の西部劇ブームのなかでも多くの俳優やロデオスターが着用し、カウボーイ文化の象徴としての強固な立ち位置を確立。「カウボーイ文化をモチーフとしたブランド」ではなく、「カウボーイ文化そのものから生まれたブランド」として、世界中で愛される存在となった。その80年近くにわたる歴史のなかで、ジーンズのみならずデニムジャケット、ウエスタンシャツ、カウボーイのドレスアップ用ウエアなど、生み出してきた数々の名作は、現代においても変わらない魅力を放っている。

カウボーイ文化を感じさせるラングラーのプロダクツ

アメリカ三大デニムブランドのなかでも特異な歴史を紡いできたラングラーの希少なアーカイブを元に日本製にて復刻させたコレクション「THE ARCHIVES」の中で、ブランド初期に該当する1951年にフォーカスしたデニムセットアップ。ジャケット「111MJ」は、デニムジャケットのデザインの進化が停滞していたと言われている当時において、デザイン性と機能性に突出した画期的な1着となった。

このファーストモデルはプロトタイプである「11MJ」に改良を加えたもので、”丸カン”と呼ばれる円形のバータックで留めたプリーツや、背面のアクションプリーツと内部のエラスティックバンドなどアイコニックなディテールが随所に見られる。パンツ「11MW」は、ブランド初の本格的なジーンズとして登場したファーストモデルを復刻。馬具を傷つけない“ノースクラッチリベット”、乗馬時に使いやすい高さのバックポケットとウォッチポケット、強度に優れた内股・脇の巻き縫いなど、ラングラーらしい機能的なデザインが光る。ジャケット59,400円、パンツ35,200円

ブーツカットの名作「77MWZ」。7本のベルトループやウォッチポケット、カーブしたウエストの設計など、カウボーイに向けたジーンズらしい意匠が随所に見られる。16,500円

ラングラーが誇るデニムセットアップ、デニムウエスタンシャツを汚れが目立ちにくく、堅牢度にも優れるスウェード素材に置き換えたコレクションにも注目。ジャケット127,600円、シャツ104,500円、パンツ99,000円

カウボーイのドレスアップウエアとして開発されたラングラーの知る人ぞしる名作「WRANCHER」セットアップ。ポリエステル100%で、着用や洗濯を重ねてもシワになりにくい。ジャケット16,500円、パンツ12,100円

カウボーイスタイルにおいてウエスタンベルトも欠かせない存在だ。ブランドロゴが大胆に配置されたバックルベルトや剣先に装飾が入ったプンターレベルトなど、コーディネイトのアクセントとなる名脇役が揃う。上のバックルベルト11,000円、左の黒のプンターレベルト8,800円、中央下の茶のプンターレベルト8,800円

【問い合わせ】
エドウイン・カスタマーサービス 
Tel.0120-008-503
https://wrangler-jeans.jp

(出典/「CLUTCH Magazine 2026年8月号」)

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