ブーツの王様「ウエスコ」と「ヨウジヤマモト プールオム」がコラボ! モードとの融合を果たしたクラフトマンシップに注目だ

“キング・オブ・ブーツ”の異名を誇るWESCO(ウエスコ)が、日本を代表する世界的モードブランド Yohji Yamamoto POUR HOMME(ヨウジヤマモト プールオム)と異色のパートナーシップを実現した。2トーンに彩られた各モデルは質実剛健な中に、凛としたモードなムードを醸し出している。

ホワイト&スレートが“黒”と見事に調和する

近年、アパレル業界においてコラボレーションのあり方は実に多様な様相を呈している。あらゆる角度からアプローチを探り、インラインでは実現の難しいクリエーションの実現や、新たなポテンシャルを引き出せるのがコラボレーションの本懐。その意味において、ウエスコが今回パートナーに選んだヨウジヤマモト プールオムは、アメカジを嗜好する多くの読者にとって予想しなかった驚きと、これまでの文脈には無い新鮮さを同時に味わえる代物だ。

2026年1月下旬、ヨウジヤマモトプールオム パリ展示会。世界中のファッショニスタが一同に介するPFW(パリファッションウィーク)、この期間中にヨウジヤマモト プールオムの展示会は実施された。世界中のバイヤー、ジャーナリストたちが期間中、真新しいプロダクトを求めショールームへと足を運ぶ。その中でウエスコブーツの持つオーラに引き寄せられた結果、多くの関係者が足を止めて見入っていた。その最大の理由は、白く輝くホワイトレザーの存在だろう。

ワークブーツ本来の機能を考えれば、白という色は使用に適してはいない。過酷な環境で働くワーカーの足元を守ることが第一義であれば、泥や埃、雨水を被り続けても平気であることが重要視される。つまり、黒や茶系統の配色が本来の意図を考えれば妥当なのだ。その中で、真逆の立ち位置の白を採用した本モデルに注目が集まったのはある意味自然なことかもしれない。また、ウエスコブーツの長い歴史の中でホワイトレザーの存在は真新しさに満ちており注目を集めた主たる要因と言っていいだろう。

ヨウジヤマモト プールオムが考えたこのカラーリングは、ブランドの中では頻出される色合わせであり、希少なヴィンテージ モーターサイクルブーツでも採用された配色でもある。組み合わせの妙からか、どこかブリットでパンキッシュな香りがするのも特徴だ。

元来、“黒”をキーカラーとするヨウジヤマモト プールオムが、カウンターカラーの白をチョイスしたのもインパクトを生んでいる。落とし込んだモデルも、ウエスコを代表する、JOBMASTERとTHE BOSSの2型。細かなディテールは後述するが、総評するならば、無骨ながら端正で洗練さを加えた佇まいに仕上げた逸品。ウエスコの持つクラシカルな機能美はそのままに、ヨウジヤマモト プールオムらしいムードを纏ったコラボレーションピースは、ヴィンテージを嗜好する人にも、モードを嗜好する人たちにもともに愛される1足となるハズだ。

ウエスコ史上初、ホワイトレザーを採用したジョブマスター。

レースインジッパーを外してプレーンな状態での着用も可能。アッパーのアイレットもホワイトで仕上げ、コバ、ステッチもホワイトを使用することで一体感のあるデザインに。

両ブランドのロゴがシャフト側面に型押しで配置。

クイックな着脱を可能にするレースインジッパーもホワイトで作成した。アイレット、シューレースも同色で仕上げたことで一体感を呈する。

ブラック×スレートのコンビがモードテイストな表情を生む。

ホワイト同様、レースインジッパーを外しての着用が可能。アッパー、シューレース、アイレットのスレートカラーがブラックと相まってシックでソリッドな印象を醸している。

上段にヨウジヤマモト、下段にはウエスコのロゴが同サイズで配される。

スレートカラーで仕上げたレースインジッパー。アイレット、シューレースもスレートカラーで仕上げているためソリッド感をより一層ブーストさせている。

キング・オブ・エンジニアをブリットでパンクなムードに。

北米ではヘビーワーカーから、日本ではモーターサイクル・ラヴァーから絶大な信頼を得るキング・オブ・エンジニアブーツ、THE BOSS。前述のJOBMASTERと同様に、本モデルもヨウジヤマモト プールオムのために製作したホワイトレザーを採用したのが最大のポイントだ。ヴァンプ・カウンター・インステップストラップ・バックステーはブラックラフアウトのホースレザー、シャフト・ガセット・トップストラップはホワイトカラーのカウレザーで仕上げた。ストラップバックルにはヴィンテージ調のニッケルメッキローラー、つま先はボストゥ、ミッドソールはシングル、アウトソールはVibram♯100、10インチハイト、Dワイズで仕上げてある。

【問い合わせ】
ウエスコジャパン
https://wescojapan.com/
ヨウジヤマモト プレスルーム
TEL 03-5463-1500

(出典/「CLUTCH Magazine 2026年5月号 Vol.103」)

この記事を書いた人
CLUTCH Magazine 編集部
この記事を書いた人

CLUTCH Magazine 編集部

世界基準のカルチャーマガジン

日本と世界の架け橋として、国外での販路ももつスタイルカルチャーマガジン。本当に価値のあるモノ、海外記事を世界中から集めた、世界基準の魅力的コンテンツをお届けする。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

変わらぬ美学に宿る新たな意匠。「アリゾナフリーダム」の今季注目は『浮唐草』

  • 2026.08.03

ARIZONA FREEDOMのものづくりは、受け継がれてきた美学を守りながら、新たな表現を追求し続けている。今季は、立体感のある彫刻で唐草を表現した「浮唐草」が登場。伝統的なモチーフに新たな息吹を吹き込み、ブランドの世界観をさらに進化させている。一方で、創業以来愛され続ける定番モデルも、その普遍的...

「ATSU LEATHER WORKS」が世に放つ、唯一無二の革パンエイジングモデル。

  • 2026.07.22

ライダースジャケットの世界で独自のエイジング表現を追求してきたアツレザーワークス。その哲学を受け継ぐ初のレザーパンツ“Lily”が誕生。いちから着用者のライフスタイルを刻み込むプレーンモデルと、長年穿き込まれた表情を職人技で再現したエイジングモデルをラインナップ。革をより幅広い季節、幅広いスタイルで...

ジャパンレザーの集大成がここに。AJLP始動。

  • 2026.08.06

ALL JAPAN LEATHER PRODUCT。略して「AJLP」なるビッグプロジェクトが始動した。国産の原皮=地生(じなま)にこだわり、鞣しから縫製まですべてを日本で行う“オールジャパン”に価値を見出し、そのクオリティや魅力を伝えるべく、革のプロフェッショナルたちがここに集結した。 ALL J...

遊びをぎっしり詰め込んだ“俺ジーンズ”を作ってみた。

  • 2026.07.29

児島に本社と工房を置くベティスミスでは、その人に合ったジーンズをフルオーダーで作ることができる。そこで編集部スタッフが現地へ赴き、わがまま言い放題の“俺だけのジーンズ”をオーダー。その様子と完成品をレポートする。 編集・ジョージ(右)|編集部イチのジーンズ偏愛者といっても過言ではない。とんでもないジ...

Pick Up おすすめ記事

【連載】ビートルズのことを考えない日は一日もなかった

  • 2024.02.05

80年代、私的ビートルズ物語。 ビートルズ研究と収集に勤しむビートルデイズを始めて早44年(Since1980)。 なにをするにもビートルズが基準だった『昭和40年男』編集長のビートルズ史を、 当時の出来事とともに振り返ります。

「ATSU LEATHER WORKS」が世に放つ、唯一無二の革パンエイジングモデル。

  • 2026.07.22

ライダースジャケットの世界で独自のエイジング表現を追求してきたアツレザーワークス。その哲学を受け継ぐ初のレザーパンツ“Lily”が誕生。いちから着用者のライフスタイルを刻み込むプレーンモデルと、長年穿き込まれた表情を職人技で再現したエイジングモデルをラインナップ。革をより幅広い季節、幅広いスタイルで...

遊びをぎっしり詰め込んだ“俺ジーンズ”を作ってみた。

  • 2026.07.29

児島に本社と工房を置くベティスミスでは、その人に合ったジーンズをフルオーダーで作ることができる。そこで編集部スタッフが現地へ赴き、わがまま言い放題の“俺だけのジーンズ”をオーダー。その様子と完成品をレポートする。 編集・ジョージ(右)|編集部イチのジーンズ偏愛者といっても過言ではない。とんでもないジ...

朗報!「ウエアハウス」最高峰レーベルの最高傑作DDシリーズ「1001XX」が待望の再入荷。これは見逃すな!

  • 2026.08.02

ミクロレベルまで研究し、古着と見間違うほどのプロダクツを現代に蘇らせるウエアハウス。当時の生産技術や時代背景までも丁寧に掘り下げられて完成した服は、限りなくヴィンテージに近い存在だ。そんな彼らが生み出す服こそ、オーセンティックと呼ぶにふさわしい。 「1001XX 1947」が近日入荷。夏の装いに欠か...

変わらぬ美学に宿る新たな意匠。「アリゾナフリーダム」の今季注目は『浮唐草』

  • 2026.08.03

ARIZONA FREEDOMのものづくりは、受け継がれてきた美学を守りながら、新たな表現を追求し続けている。今季は、立体感のある彫刻で唐草を表現した「浮唐草」が登場。伝統的なモチーフに新たな息吹を吹き込み、ブランドの世界観をさらに進化させている。一方で、創業以来愛され続ける定番モデルも、その普遍的...