【旅とハーレーと日々の風景】The Road to the 100th Anniversary

旅の途中や日々の撮影、アメリカでの経験など、日常で感じたハーレーシーンを自分なりの目線で紹介したい。ロングラン、カスタム、レースなどなど盛りだくさんで走ります!

Episode 125 The Road to the 100th Anniversary

1926年11月11日ににイリノイ州シカゴからカリフォルニア州サンタモニカまでの全線が開通した「ROUTE66」。今年で誕生から100年を迎える。世界一有名な道、アメリカのメインストリート、マザーロードと呼ばれる66だが、1984年にインターステートに主役の座を譲り、国道としての役目を終えた。現在走れるのは、ヒストリックルートとして各州の州道などとして残っている区間がほとんどだ。一時は存続が危ぶまれたこともあったが、各地の保存団体によって100周年に向けて復興された個所も多く、シカゴからサンタモニカまで約80%の区間を走ることができる。

昨年の夏、「ボンネビル・スピードウイーク」が終わって「スピードトライアルズ」が始まるまでの2週間、予定が何もないままアメリカにいたが、アリゾナの友人から「ロードキング」を貸してもらえることになり、ROUTE66を走ろうか……と思っていたところ、別の友人からの誘いでニューオリンズへ。

数日滞在した後に向かったのはオクラホマ。ミシシッピー川に沿って丸1日かけて到着したのはチャンドラーという小さな街。ここでROUTE66の保存に尽力している日下部眞理子さんに街を案内してもらいつつ、66の現状などを聞いた。州によって熱量の違いはあるものの、各地で100周年に向けてミュージアムを作ったりイベントを計画しているそうだ。アメリカで普通に話していると、ハーレーに乗っていても興味のない人が多いが、ラリー的なイベントやカスタムショーもあるようなので参加するバイカーも増えるだろう。チャンドラーにも当時の66を偲ばせるボーリング場やミュージアムがあるので、きっと盛り上がっているだろう。

チャンドラーを出発してオクラホマからテキサスのヒストリックルートをトレースする。この辺りは2003年に走った以来だったこともあって、様変わりした景色もあった。特に街には、66のサインボードやモニュメントが増えていた。昔ながらのダイナーやカフェも残っていて、あの時に寄ったなぁなんて懐かしい気分になる。

テキサスの牧草地帯を抜けて荒野に入るとニューメキシコ。時代によって66も変わっていて、前回走らなかったオールドルートを走ってみる。ところがサインを見逃し66から外れた田舎道を走ることに。前回と違うのは、スマホがあることだ。自分の位置も道がどこに続いているのかもひと目で分かってしまう。便利ではあるが旅のワクワクする部分が少なくなった気もする。

66に戻って面白そうな場所があれば、また離れたりを繰り返してアリゾナへ。ナバホネイションに寄り道したりしながら数日間ではあったけれどROUTE66やアメリカの道を楽しめた。できることなら100周年を迎えた今年、再び全線を走りたいという気持ちになったのは言うまでもない。

フォトグラファー・増井貴光|二輪メディアを中心にマルチに活躍するフォトグラファー。アメリカ・ユタ州のボンネビルで開催されるランドスピードレースに通い出して14年。2017年に写真集「bonneville」をbueno!booksより出版

Tracing the History of US

ひたすら真っすぐに伸びていく直線もあれば峠道もある。オクラホマから1930年代に農民たちが新天地を求めてカリフォルニアに向かった道でもある。当時は舗装されている区間も少なかっただろうしモーテルやカフェなどもなかっただろう。大変な苦労をして2000マイルを走っていたに違いない。

The atmosphere at the time

オクラホマ州のチャンドラーはそれほど大きな街ではないがオーナーの趣味で60〜70年代を感じさせるダイナーがあるボーリング場や、ミュージアム的な展示をしているビジターセンターがある。他の街でもミュージアムやモニュメント、サインボードが増え100周年を迎えようとしている。

The path changes with the time

ニューメキシコより西側は、ROUTE66だけでなくアメリカンインディアンの関係でも何度も訪れている。今回は、今まで走ったことのない1937年までのオールドルートへ。街を外れると乾いた風が吹く赤い大地が広がっている。こんな場所を走りたくて毎回来てしまうのかもしれない。

Arriving in the town after the rain

次の街で宿を探して泊まろうかな、なんて思ったところでスコールに遭遇。アリゾナまで来ると気温が高いこともあって雨に濡れるのも苦にはならない。史跡的な古いモーテルの灯りに誘われて立ち寄ってみたが残念ながら空室はなかった。近くの安モーテルにチェックインしたころには服はほとんど乾いていた。

(出典/「CLUB HARLEY 2026年6月号」)

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ハーレー好きのためのマガジン

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