MotoDaHEAD ライカとハーレー。「第12回 チョッパーシゲさん」

7年半ぶりの再会となった。2018年の夏、湘南の海沿いR134でバイクですれ違った際にひと目ぼれし、声をかけて撮らせてもらったのが最初の出会いだった。随分ご無沙汰してしまったが連絡してみた。

元田敬三|1995年、路上(street)にて話しかけて撮らせてもらうスタイルで撮影をスタート。いまだ変わらず、主にフィルムカメラで撮影中。近年、ハーレーに乗りながら路上(road)にて気になる人や風景を発見したら急停車! カメラは人と出会うためのパスポートなのだ

ロングフォーク一筋!

相模原にあるダイナー、「THE DOPE HANGOUT」で待ち合わせ。この日は真冬なのに春みたいにポカポカ陽気でバイク日和だった。

約束の時間よりも少しだけ早く到着すると、ガレージには数台のハーレーが停車しており、若者達がチルっていた。店内に入りコーヒーを飲んで待っていると、しばらくして迫力あるエンジン音とともにシゲさん参上。まずはコーヒーを飲みながら積もった近況を話し合った。

やはり時間というのはとても尊いもので、シゲさんは出会ったころは生活面でとてもキツい時期だったようで、そんな辛い時期を脱して、今はすごくさっぱりとした表情をしていたのが印象的だった。人間生きているといろんなことがある、それが人生だ。コーヒーを飲みながら時折見せる悲しみを知った人の眼がとても印象的だった。

シゲさんがチョッパーに乗ることになるキッカケは、中学生のころに観た映画『イージー☆ライダー』だったそうで、以来ロングフォークにしか興味なく、10代で初めて乗ったバイクもヤマハのSR250のチョッパーだったそうだ。

7年前に出会った時は国産中型バイクのロングフォークだったのだが、その後、大型免許を取得して2020年にネットオークションで見つけたエボのロングフォークチョッパーに乗り換えた。

国産中型チョッパーとの違いはなんといっても長距離が楽だという点。高速でも余裕のある走りでいつでも加速して追い越せる。去年も和歌山まで走ったりとロングランを決行している。今でも特にハーレーにこだわりがある訳ではなく、兎にも角にもロングフォークに夢中だという。素敵です!

さて撮影しましょうと外に出た。年季の入ったレザーベストがとてもイカしており、ロングフォークのエボに跨る姿は、まさに映画のワンシーンのよう。キック10数回でエンジン始動すると、周囲の若者達もこちらを大注目してスマホを向ける。

やはり65年間我慢強く生きて来た男の生き様がオーラのようにバイクの周囲を覆うのだ。シゲさんの存在がエボと人馬一体となっている。なんてカッコいい生き様なんだろうか! 一人親方の大工であるシゲさんは今年中に和歌山へ越すことにしたと話してくれた。次は和歌山に会いに行く約束をして別れた。この男の生き方を見続けたいものだ。

元田敬三 最新写真集
『SHORT HOPE』
発売中!
価格:6600円発行:ふげん社

(出典/「CLUB HARLEY 2026年4月号」)

この記事を書いた人
CLUB HARLEY 編集部
この記事を書いた人

CLUB HARLEY 編集部

ハーレー好きのためのマガジン

ブランドとしての知名度が高く、独自のアパレルにもファンが多いハーレーダビッドソンは、バイクにあまり馴染みのない『ごく普通の人』にも大変な人気を博しています。バイクの知識がない人はもちろん、今日ハーレーのことが気になり始めた人、そしていまハーレーが好きで好きで仕方ない人たちも満足のいく情報を詰め込んだ雑誌が『クラブハーレー』です。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

上海発・気鋭のアメカジブランド「REAL SIMONS」を知っているか?

  • 2026.08.30

近年アメカジが流行し、大きな発展を遂げている中国。同国で1984年に創業したレザーウエア工場の生産背景を元に2017年に始動したのが「リアル シモンズ」だ。ヴィンテージピースを現代的に再構築した高品質なプロダクトを手がける気鋭のブランドである。 元々は皆さんと同じ『Lightning』の読者だったん...

ガレージ、インテリア、リフォームまで! 趣味人のための、物件案内。

  • 2020.01.20

好きなものと暮らす、理想の城を手に入れよう。 家は、ただ暮らすためだけの場所じゃない。 どこに住むか、どんな空間にするか、そこで何を楽しむか。 ガレージハウスやアメリカンハウス、趣味部屋、インテリア、リノベーションまで、 「Lightning」ならではの視点で趣味人の理想の住まいを紹介する。

#PR

70を超えるレザーブランドが集う! 「Leathers Day TOKYO 2026」が五反田TOCビルで9月26・27日開催!

  • 2026.08.30

雑誌『Lightning』と兄弟誌『2nd』『CLUTCH Magazine』の3誌による、レザー好きのための大規模イベント。4度目を迎える今年は、初の東京会場での開催が決定! 普段なかなか手に取って実物を見ることができないブランドや、このイベントでしか手に入らないアイテムが揃う特別な2日間。さらに...

「VINTAGE PEANUTS」が約10年ぶりに復刻! 「ウエアハウス」の新作Tシャツ一挙見せ!

  • 2026.09.08

ミクロレベルまで研究し、古着と見間違うほどのプロダクツを現代に蘇らせるウエアハウス。当時の生産技術や時代背景までも丁寧に掘り下げられて完成した服は、限りなくヴィンテージに近い存在だ。そんな彼らが生み出す服こそ、オーセンティックと呼ぶにふさわしい。 装いのアクセントにユニークなTシャツを! ウエアハウ...

Pick Up おすすめ記事

ガレージ、インテリア、リフォームまで! 趣味人のための、物件案内。

  • 2020.01.20

好きなものと暮らす、理想の城を手に入れよう。 家は、ただ暮らすためだけの場所じゃない。 どこに住むか、どんな空間にするか、そこで何を楽しむか。 ガレージハウスやアメリカンハウス、趣味部屋、インテリア、リノベーションまで、 「Lightning」ならではの視点で趣味人の理想の住まいを紹介する。

#PR

70を超えるレザーブランドが集う! 「Leathers Day TOKYO 2026」が五反田TOCビルで9月26・27日開催!

  • 2026.08.30

雑誌『Lightning』と兄弟誌『2nd』『CLUTCH Magazine』の3誌による、レザー好きのための大規模イベント。4度目を迎える今年は、初の東京会場での開催が決定! 普段なかなか手に取って実物を見ることができないブランドや、このイベントでしか手に入らないアイテムが揃う特別な2日間。さらに...

記念すべき第1弾の革をモヒカン小川がプロデュース! AJLP活動報告。

  • 2026.09.01

ALL JAPAN LEATHER PRODUCT。略して「AJLP」なるビッグプロジェクトの活動報告。国産の原皮=地生(じなま)にこだわり、鞣しから縫製まですべてを日本で行う“オールジャパン”に価値を見出し、そのクオリティや魅力を伝えるべく動き出した革のプロたちのリアルドキュメンタリーである。同プ...

「VINTAGE PEANUTS」が約10年ぶりに復刻! 「ウエアハウス」の新作Tシャツ一挙見せ!

  • 2026.09.08

ミクロレベルまで研究し、古着と見間違うほどのプロダクツを現代に蘇らせるウエアハウス。当時の生産技術や時代背景までも丁寧に掘り下げられて完成した服は、限りなくヴィンテージに近い存在だ。そんな彼らが生み出す服こそ、オーセンティックと呼ぶにふさわしい。 装いのアクセントにユニークなTシャツを! ウエアハウ...

【連載】ビートルズのことを考えない日は一日もなかった

  • 2024.02.05

80年代、私的ビートルズ物語。 ビートルズ研究と収集に勤しむビートルデイズを始めて早44年(Since1980)。 なにをするにもビートルズが基準だった『昭和40年男』編集長のビートルズ史を、 当時の出来事とともに振り返ります。