いまが買いドキ!? ちょい旧ハーレー調査隊が、今月は「FLSTFファットボーイ」を調査!

人気の「空冷スポーツスター」にも惹かれているのだが、「どうせハーレーに乗るなら“ビッグツイン”」という気持ちが捨てきれずにいる。やはりビッグツインなら王道の「FLH」系、中でも映画『ターミネーター2』の雰囲気に近い、ツインカムエンジン以前の「FLSTFファットボーイ」が気になる。というワケで「クラブハーレー調査隊」の諸君、ファットボーイがいま実際どうなのか調査してほしい。よろしく頼むぞ。

隊員A宮|ハーレーの歴史やカスタム系のネタが得意分野だという真性のバイクオタ。愛車は69カマロとXR1000

隊員N尾|ハーレーそのものより、実は周辺の文化やファッション系のネタに通じる隠れミーハー。愛車はXL883改1200

FLSTFファットボーイの平均価格は? セールスポイントはいかに?

N:今月はベストセラーの「ファットボーイ」を調査しますよ‼

A:つい先日2025年の「アイコン コレクション」として「ファットボーイ グレイゴースト」が発売されて話題になったばかりだし、まさに旬な感じがするね。

N:いや、ファットボーイといえば名作『ターミネーター2』ッスよ。何度観てもファットボーイ×シュワルツェネッガーはいい‼ あれを観たら乗りたくなりますよ。

A:確かに。1990年に登場した、とても歴史が長いモデルなので相場を見極めるのが難しそうだが、さっそく調査を始めよう。

――1週間経過

N:おなじみの「バイク王」さんによれば、平均価格は【129万800円】とのことです。

A:や、安い‼ 実際はどうなの?

N:実は、価格がピンキリで相場を見極めるのが本当に難しいです。「エボリューション」に限れば平均価格は約203万円、キャブレター仕様の「ツインカム(TC)88」は約155万円、インジェクション仕様になった「TC96」は約146万円、「TC103」は約164万円でした。最安値はTC88で88万円、最高値はフルカスタム仕様のエボリューションで321万円と、価格の幅がえげつなく広いんスよ。

A:私は主に車両のコンディションやカスタムの有無などを調査したが、とにかく激しめのカスタム車が多い。特にエボ~TC88はフロントまわりをスプリンガーフォークに変更してタンクはピーナッツ、シートも小ぶりなソロサドルに換えて、リアまわりはフレームをカットしてサイクルフェンダーに。加えて前後ホイールをスポークに変更するなど、原型をまったくとどめていない個体が多く、しかもその需要が多いのか価格もノーマルより高めなんだ。インジェクション化された2007年以降のモデルはそこまでのカスタム車はほとんどないけど、吸排気系やハンドルなど、細かく手を入れた個体が増えてくる。

N:タマ数はかなり豊富なモデルですが、カスタム車が多いとなると、ハーレービギナーには少しハードルが高いですかね⁉

A:比較的ライトなカスタム車両も多いから、自分好みのパーツが付いているとか、カスタム内容を含めて探すのがいいだろう。逆をいえば“ドノーマル車”は少々価格が安い傾向も見られた。完全ノーマルは流通数が極端に少ないけれど、意外と狙い目かもしれないね。

調査協力SHOP
Beat&C世田谷店203
東京都世田谷区等々力2-6-2
TEL03-6432-3480
https://www.8190.jp/wish/ds/beat
営業時間:10時30分~19時、10~19時(土、日、祝)
定休日:火曜、第3水曜

往年のハーレーらしいモデルを探している方にオススメな一台です!!

価格:160万円
年式:2013年モデル
走行: 3164km

FLSTFの平均価格:129万800円※「バイク王」が2024年4月~2025年3月末までに販売した車両本体価格の平均値

【セールスポイント①】伝統の「ナセルカバー」を装備

1950年代のヴィンテージスタイルを彷彿とさせるナセルカバーを採用。往年のハーレーらしさを強調する重要な装備であると同時に、ディッシュホイールなど、未来的なデザインを違和感なく両立しているのが魅力だ。

【セールスポイント②】いまや希少(!?)なハーレーらしいタンク

コンソール部分にメーターとイグニッションスイッチを備えたタンクは、ハーレー社が1930年代から連綿と受け継いできた伝統あるデザイン。かつては定番のタンクだったが、現在では希少なものになりつつある。

【セールスポイント③】インジェクション仕様の「ツインカム96」エンジンを搭載

歴史あるファットボーイだが、2007年から15年までのモデルには排気量1585㏄のツインカム96が搭載されていた。初期の88エンジンよりトルクフルながら、後期の103より排気量が小さく、エンジン熱はほどほどだ。

【調査報告①】さまざまなスタイルを生み出したソフテイル。

1957年までハーレーは、後ろ側にサスペンション機構をもたない「リジッドフレーム」を採用していた。しかしチョッパーを作るうえで、そのシンプルな造形はとても魅力的で、いまだリジッドフレームには根強いファンが多いことも事実。そんなユーザーの要望を満たすべく開発されたのが、リジッドフレームのルックスを踏襲しながら、後ろにサスペンションを備えた「ソフテイルフレーム」だ。

これによって、チョッパーはもちろん、1957年以前のヴィンテージスタイルを再現することも可能になった。ソフテイルの登場によってハーレーの世界観は確実に広がったといえるだろう。

“リジッド”ならではのシルエットが作れる!!

ステアリングヘッドからリアホイールまで一直線にパイプが伸びる、シンプルで美しいリジッドフレームならではのシルエットを、リアサスを装備したうえで実現したのがソフテイルフレーム。これによってチョッパーモデルだけでなく、旧車風モデルも生み出された。

リジッドフレーム
ソフテイルフレーム

チョッパースタイル

ソフテイルフレームは、1984年にデビューした「FXSTソフテイル」で初採用された。1960年代に流行したチョッパーカスタムを再現したスタイルで一躍人気モデルとなった。

ヴィンテージスタイル

1986年に「FLSTヘリテイジ ソフテイル」が登場。こちらは1950年代の往年の純正シルエットを現代の交通事情に見合った性能で復刻して、新規ユーザーの獲得に貢献した。

この記事を書いた人
ポイズン雨宮
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ポイズン雨宮

真性バイクオタ

単気筒や2気筒のいわゆる“エンスー的なバイク”が大好きな真性オタ。中でも70sアメリカを感じさせるモーターカルチャーを特に好む。XR1000と1969年型カマロを所有し、その維持に四苦八苦しつつも実は喜んでいるドMでもある。カフェレーサー好きでもあり、フェザーベッドフレームのH-Dを作りたいと絶賛夢を膨らませ中。
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