アメリカ3大ブランドの歩みとともにデニムの歴史を学ぶ

19世紀半ばにアメリカ・カリフォルニアで起きたゴールド・ラッシュを機に屋外労働用のワークウエアとして発展を遂げたデニム(ジーンズ)。労働着からファッションアイテムとして定着するまでの道のりをリーバイス、リー、ラングラーの3大ブランドの歴史とともにおさらいする。

CONTENTS

単なる“労働着”が成熟するまでの過程

デニム(ジーンズ)が、歴史を辿れば単なるワークウエアであったことはご存知だろう。19世紀半ばにアメリカ・カリフォルニアで起きたゴールドラッシュ。一攫千金を夢見て、多くの人々が移民として西海岸に上陸した。そんな時代に必要とされたのが、激しい労働に耐えうるワークウエアだった。そして、その丈夫さから重宝されたのが、デニム生地だ。

そんな折、テントなどに使うキャンバス地を鉱山労働者に販売していたリーバイ・ストラウスに、ネバダ州でテーラーを営んでいたヤコブ・デイビスがリベット留めによる補強を売り込み、デニム生地をリベット補強したワークパンツ、すなわちジーンズの原型が誕生した。

上の写真は1882年頃、カリフォルニア州プレイサー郡のラスト・チャンス鉱山前に立つ、リーバイスのジーンズを穿いた金鉱夫である。この写真を見るだけでも、デニムが労働者に重宝されていたことがわかるだろう。この歴史あるプロダクトを知るためにも、ファッションアイテムとして発展を遂げていく1960年代までの3大ブランドの歩みを知っておく必要がある。

世界初のジーンズを作った時代の先駆者 [ リーバイス® ]

1853年 創業

ユダヤ系ドイツ人のリーバイ・ストラウスがサンフランシスコにて創業。雑貨、生地の卸売業者としてスタート。

1873年 リベット補強の特許を取得

取引のあった仕立て屋のヤコブ・デイビスがリベット補強のアイデアを思いつき、リーバイが資金を提供する形で特許を取得。今日のジーンズの礎に。

1890年 [501XX]が登場

リベット補強によりジーンズの原型が完成した17年後、[501XX]のロットナンバーが与えられる。XXとは最上級であることを意味し、丈夫で高品質な生地を使用している証。

1915年 コーンミルズ社と提携

それまでに利用していたアモスケイグ社に変わって、コーンミルズ社の生地を独占的に使う“ゴールデンハンドシェイク”という提携を結ぶ。

1934年 世界初の女性用ジーンズ[レディ・リーバイス 701]発売

1936年 赤タブの採用が始まる/トラッカージャケット[TYPEⅠ]が誕生

アイコニックな“赤タブ”の使用を開始。当時は“ビッグE”、1971年に“スモールe”に変わる。

1940年 西海岸の大学で、501®ジーンズが流行

1954年 東海岸での販売を開始/ジッパーフライを採用した501ZXXを発売

西部文化との蜜月を経て唯一無二の存在に [ リー ]

1889年 創業

カンザス州にて食品加工会社として創業。ハウスマークは当時の名残。その後ワークウエア事業を開始。

1911年 衣料品工場を開設

カンザス州サライナに自社衣料工場を設立し、高品質な作業服を生産。アパレル製造が主力に。

1917年 本社がカンザス州サライナからカンザスシティへ移転

1924年 馬に乗るためのデニム[ COWBOY PANTS ] 登場

1925年 代名詞的モデル[ 101 ] 誕生

カウボーイの労働着として穿かれていたジーンズに『101』というスタイルナンバーをつける。その後、様々なカルチャーと結びつきながら今日に至る

1927年 世界初のジッパーフライジーンズ[ 101-Z ] を開発

1946年 Lee を象徴するディテール「Twitch ラベル」 と「レイジー S ステッチ」を採用/[ COWBOY PANTS ]は[ RIDERS ] へ名称変更

Leeのアイコニックなディテールとして知られる革製ラベルとS字を描くステッチが登場する。

1958年 新たなウエスタンスタイルを提案

商標生地「Westweave」を使い、細身で洗練された本格ウエスタンカットを提案。

労働着をファッションに昇華させたデニム界の異端児 [ ラングラー ]

1904年 ハドソン・オーバーオール・カンパニー設立

C.C.ハドソンがノースカロライナ州にて創業。工場からミシンを購入し、ワークウエアを製造。

1919年 ブルーベル・オーバーオール・カンパニーに社名を変更

ビジネスは順調に成長。「ブルーベル・オーバーオール・カンパニー」に社名を改め、自社工場を設立。

1947年 ブルーベル社のワークウエアブランドとして「ラングラー」が始動/デザイナーとしてロデオ・ベンを起用/ファーストモデル[11MW]が誕生

ハリウッド映画のカスタムテーラーであったロデオ・ベンを初代デザイナーとして招聘する。

1948年 ラングラー・ジーンズの基本形[11MWZ]が登場

ファーストモデル[11MW]にラングラーの代名詞でもあるジッパーフライを示す“Z”が付いた[11MWZ]。ラングラージーンズの基本形が完成。

1950年~ カウボーイカルチャーとの蜜月

カウボーイがアメリカの象徴のひとつとされた時代、彼らに愛されたラングラーはウエスタンジーンズの代名詞に。当時の広告からも、カウボーイカルチャーとの結びつきが見てとれる。

(出典/「2nd 2026年6月号 Vol.218」)

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みなみ188
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みなみ188

ヤングTRADマン

1998年生まれ、兵庫県育ちの関西人。前職はスポーツ紙記者で身長は188cm(25歳になってようやく成長が止まった)。小中高とサッカーに熱中し、私服もほぼジャージだったが、大学時代に某アメトラブランドの販売員のアルバイトを始めたことでファッションに興味を持つように。雑誌やSNS、街中でイケてるコーディネイトを見た時に喜びを感じる。元々はドレスファッションが好みだったが、編集部に入ってからは様々なスタイルに触れるなかで自分らしいスタイルを模索中。
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