3年経って、居心地のいいSNSになってきているという
3年前、Twitterがイーロンマスクに売却され、「これまでのTwitterとは異なったものになる」という恐怖感から多くの人が「次の居場所」を探し、その結果立ち上がったSNSだったように記憶する。同種のもので分散型の流れを汲むBlueskyがある。
3年経ってみての状況としては、依然として(多くの人は文句を言いつつも)Xが最大勢力で、セカンドベストとしてThreads。そして、一部の層にBlueskyやMastodonが使われているというのが現状だろうか?
「居心地がいい」と言われることの多いThreadsだが、FacebookやXを主に使ってる筆者としては、Facebookに表示される広告からThreadsに飛ぶと非常に荒んだ印象を受けることが多かった。(インプレッションの多い投稿が表示されるのだろうが、広告が逆効果に働いているような気がする……)。だから、Facebookの広告に表示はされるものの、あまりThreadsに良い印象を持たなくなっていた。自分のアカウントを見てみてみると、最初の1年はボチボチ投稿していたのだが、今見ると最後の投稿は2年前だった。つまり3周年とはいえ、最近の情勢は知らないので、勉強がてら取材に行ってみたというわけだ。
ワールドワイドの月間MAUは、Xに迫る
まず、ラウンドテーブルで話された概要を、簡単にご説明しよう。お話されたのは、Meta日本法人Facebook Japan代表取締役の味澤将宏さん(余談だが、Metaの日本法人はFacebook Japanという名前のままなのだ)。

グローバルのMAUは5億人を超えたとのこと。これはどのぐらいの数字なのかピンと来ない。ちょっと調べてみると、一般に世界のMAUはFacebook、Instagramが約30億人、Xが約5〜6億人と言われているらしい。Threadsは、同社のFacebookやInstagramの利用者を流入させるなどの仕組みを使うことで、全体でXに迫る利用者数を得つつあるということのようだ。

しかし、一般に流れている情報によると(今回の発表ではない)、Threadsはアメリカやインド、ブラジルで強いということなので、日本のMAUはXに迫るほどではないと思われる。
ただ、今回日本のエンゲージメントが利用時間前年比+130%(約2.3倍)であることや、アジア全体でも利用時間が伸長しつつある(日本が最も顕著、韓国・台湾も拡大)という発表もあったので、日本でのMAUも伸びつつあるのだろう。

行動特性は変化しつつあり、グローバルでThreadsインプレッションの50%以上が返信由来とのことで、『会話するプラットフォームである』という特徴が出てきているようだ。この傾向は日本ではより顕著だという。また、InstagramとThreadsの使い分けが進展しており、フォローしているアカウントの大半が相互に異なるユーザーが3分の1超となってきているという。

日本はテキストのみ投稿の比率がグローバル平均より高く、ローンチ翌年(2年前)は写真・動画比率が相対的に高かったが、現在はテキスト中心に転換してきているのだそうだ。
Instagramは発見とビジュアル中心の探索を担うのに対して、Threadsは価値観を共有するコミュニティでの会話・関係深化が特徴になってきているという。

詳しくは後述するが、たしかに使ってみると、『同好の士』が集まりやすい仕組みになっているようだ。
居心地のいいSNSを作るための開発
今、Threadsは、『自分にとって重要なことをフォローしやすくする』、『会話にリアルタイムで参加しやすくする』、『フィード体験を自分で管理できるようにする』という3つの軸を持って開発されているという。

一定規模の参加でトピック別コミュニティが生成できるというコミュニティ機能は日本でもローンチされている。

スポーツの試合や、新製品発表などの特定の大規模イベントで、ライブチャット(公開グループチャット)を生成する機能は、米国では4月から一部展開されており、今後日本でも導入される予定だという。Xでハッシュタグを使ってユーザーが行っていることが、標準機能として備わると考えればいいのだろうか?

お勧めの最適化や、カスタムフィルター、返信可能範囲の指定など、自分のフィードに自分の見たいものを表示する機能はより進化するという。

また、英語圏では、 @Dear algoとアルゴリズムに語りかけ、そのあとに『show more』『show less』と続ける(この投稿は他者には見えない)ことで、特定のトピックを減らしたり、増やしたりする機能がある。日本でも時期は未定だが、導入する方向だとのこと。

他の人にポジティブにからみにいくのがいいらしい
パネルディスカッションのコーナーでは、20万フォロワーの手抜き警察( @tenuki_police )さんと、18万フォロワーの有限会社安井ファーム ( @yasuifarm_official )広報課の土田龍之介さんが登壇。おふたりが、どのようにThreadsを活用されているかが語られた。

手抜き警察さんは、職業は鍼灸整体師で、ライブドアの公式ブロガーもされている。お弁当や食事で、「手抜きでごめんね」というような投稿に、「手抜き警察の者です。○○なので、これは手抜きとは認められません」とフォローするのが芸風なのだそうだ。
安井ファームさんは、ブロッコリー農家なのだそうだが、ブロッコリーについての投稿を見つけては「オッケーブロッコリー」と評価することで、ブロッコリーの普及を推進しているのだとか。
いずれも、他の人にポジティブに絡みに行くのが特徴のようで、「Threadsとはそういうところなのか……」と、登壇者の方の実体験から学ぶことができた。
久し振りに使ってみると、ウォールが見る間に改善された
2年間放置していた筆者のThreadsは、前述のように荒んだ投稿が上がってくるのだが、今回のラウンドテーブルのことを投稿したり、それにコメントをくれた人と会話したり、フィードに流れてくる投稿に『いいね!』を付けたりしていると、荒んでいた筆者のウォールが息を吹き返して来た。最初にしばらくMotoGPの小椋藍選手が活躍した投稿を見ていたら、それに反応してアッという間にバイクに関する投稿ばかりになってしまった。もうちょっとさまざまな話題に触れたり、いいね!を付けてたりしてみようと思う。
「○○がつまらない!」と、SNSに文句を言う人がいるが、基本的にSNSはアルゴリズムなので、ウォールがつまらなくなるのは、自分がやってることがつまらないからなのだと思っている。
というわけで我が身を振り返って少し反省して、しばらくThreadsのウォールを耕してみようと思う。
今回の発表を見る限りでは、Threadsがだいぶ楽しい場所になりつつあるようなので、もし、休眠中の方がいらっしゃったら、久し振りにログインしてみて、しばらく耕してみていただきたい。
(村上タクタ)
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