遊びをぎっしり詰め込んだ“俺ジーンズ”を作ってみた。

児島に本社と工房を置くベティスミスでは、その人に合ったジーンズをフルオーダーで作ることができる。そこで編集部スタッフが現地へ赴き、わがまま言い放題の“俺だけのジーンズ”をオーダー。その様子と完成品をレポートする。

編集・ジョージ(右)|編集部イチのジーンズ偏愛者といっても過言ではない。とんでもないジーンズをオーダーするのでは? と期待している。

ベティスミス・西田草介さん(左)|ジョージのわがままに対応するのは、広報兼ジーンズミュージアムの学芸員の西田さん。どうぞよろしくお願いします!

オーダーする人のための特別な空間を訪れてみた

「昔よく穿いていたジーンズをもう一度穿きたい。いまの自分の体型に合ったジーンズを作ってもらえないだろうか」

一人のお客さんの声から2003年にスタートしたベティスミスのオーダーメイドのジーンズ。通称「オーダージーンズ」だ。当初は、体型が変わってしまった“おじさん”のためにと始めた事業だったが、ジーンズ好きの若者や外国人にも刺さり、年代や国に関わらず自分だけのジーンズを求めてサロンを訪れる。オーダージーンズ専門の職人さんも配置し、オーダージーンズはベティスミスの代名詞にもなった。デニム=ライトニングを自負している我々も、自分だけのジーンズをつくってもらいたい! ということで、児島のオーダージーンズサロンに伺い、こだわりにこだわったジーンズをつくってもらうことにした。

簡単な採寸と数種類の生地やパーツを選ぶだけかと思いきや、用意された素材やパーツの種類の多いこと! しかもテーラーのごとく、細部までしっかり採寸。ベティスミス考案のカーブベルトなどを採用し、フィット感や穿きやすさを一番に考えて作られたことは、出来上がってきたジーンズを穿けば瞭然だ。オーダージーンズは4万9800円~で、選んだパーツによってはオプション料金が追加されるという仕組み。完成までは1~2カ月かかるが、それも楽しみのエッセンスだ。さぁ、プレミアムな一本をとくとご覧あれ。

ベティスミスが展開するデニムワークスの型から好きなものを選ぶのが基本。それぞれサイズを用意しているので、ここで試着しながらサイズ感を確認し、自分好みにしていくというわけだ。

本社の敷地内にあるオーダージーンズサロン。元々は社員寮だった建物をリノベーション。随所に当時の面影が残るのもいい。

【DATA】
倉敷オーダージーンズサロン
岡山県倉敷市児島下の町5-2-70
Tel.086-473-4460
9時30分~17時(12月~2月)、
9時~18時(3月~11月) 年末年始休
※1組みずつ対応するため、予約するのがベスト

落ち着い雰囲気のサロン内はまるでテーラーのよう。生地やディテールなどのサンプルがあったり型紙があったり。基本的にここに入れるのは1組のみ。専門のスタッフが付いて、事細かな部分まで聞き取りをしてくれる。他のお客さんが来ないから、ゆっくりじっくり対峙できるのが嬉しい。

ジーンズだけでなく、スーツのオーダーもできるため、トラウザーズなどのサンプルや型紙などもディスプレイされている。見応えあり!

オリジナルのDENIM WORKSがベース

オーダージーンズのベースになる型はデニムワークスが展開するジーンズ4型とスカート1型。ストレートからワイドと好みに合わせて選ぶことができる。各モデルについて簡単に解説しよう。

711-0019

厚手で美しい色落ちをする14ozのセルビッチデニムを使用したスリムストーレート。デニムワークスのフラッグシップモデルだ。ベティスミス考案のカーブベルトを採用し、ウエスト周りをすっきり見せてくれる。

711-0118

1940年代のストレートシルエットを再現したモデル。ボタンフライを採用しているほか、太めで武骨、ヴィンテージジーンズが好きな人におすすめ。14ozのセルビッチ生デニムを使用している。

711-0124

1940年代のストレートシルエットを再現したモデル。ボタンフライを採用しているほか、太めで武骨、ヴィンテージジーンズが好きな人におすすめ。14ozのセルビッチ生デニムを使用している。

711-0124

711-0019と同じ縦糸を六番、緯糸を七番を使って、濃いブルーに仕上げた特注のデニムを採用。711-0019よりもやや太めのレギュラーストレートになっているため、ゆとりのある穿き心地が特徴だ。

711-1015

元々はレディスとして登場したワイドパンツだが、昨今老若男女問わず人気のシルエットのためメンズにも対応。ナチュラルなムラ感のある12ozのデニムを使用しており、柔らかくて履きやすいのが◎。

711-1014

ロングスカートもオーダーできる! 通常のデニムよりも毛羽立ちが少なく、シルクのような光沢と滑らかで上質な肌触りのコーマデニムを使用。長く穿けるシンプルなシルエットが魅力でもある。

まずは好きな型を選ぶ

ジョージが気になったのは、いま人気の711-1015(右)とヴィンテージの風合いのある711-0118(左)。実際に試着をしてみて「迷いますが、やっぱり最初の一本は711-0118でいきます!」

オーダーシートにチェック!

専用のオーダーシートがあり、サイズやディテールなどをスタッフさんが書き込んでくれる。

採寸をしてぴったりのサイズに

股上や股下、股まわり、レングスなど細かく採寸して、その人の体型にぴったりな一本を作ってくれるのがオーダージーンズの魅力だ。サイズにお悩みのある人には特におすすめ!

ボタンや革パッチなどディテールを選ぶ

ここからが個性を発揮するディテール選び。たくさんある生地やパーツから好きなものを選んでいく。これが迷う! けれど大丈夫。スタッフさんがイメージしやすいようにアドバイスもしてくれるぞ。

生地

定番の14ozデニムからヴィンテージのセルビッチ付き、本藍染など常時40種類の生地を用意。生地の感触も確かめられる。

ステッチの糸

ステッチの色は20種類以上! サンプルとしてデニム地に縫い付けているので、仕上がったときのイメージもしやすい。

フロントボタンとリベット

フロントボタンとリベットはジーンズの印象を司る重要なディテール。ステッチの糸との相性を見ながら選ぶのもいいかも。

ボタンフライ

711-0118を選んだ場合は、ボタンフライのボタンも選択できる。普段は見えない隠れた部分こそおしゃれをしたい。

スレキ生地

ポケットの裏生地であるスレキも隠れたおしゃれのひとつ。気になったのは久留米絣のスレキで、模様も数種類から選べる。

革パッチ

色やデザイン、レザーの種類など多種多様な革パッチを用意。中には高級レザーも。経年変化も楽しみなディテールだ。

バックポケット

こちらはバックポケットのデザインサンプル。波模様やレインボーなど遊び心のあるデザインも選べちゃう!

刺繍

英字と数字のみだが、名前や記念日など、好みで刺繍を入れることも可能だ。こちらはその書体サンプル。

シンチバック

1940年代のジーンズにあるシンチバックを付けることもできる。一気にヴィンテージジーンズ感がアップするぞ。

世界に一本のジーンズが完成!

あ~だこ~だ悩みながらオーダーした“俺ジーンズ”が出来上がってきた。これが想像以上に素晴らしい仕上がり。これぞプレミアムなジーンズを披露しよう。

生地は新作のアンティークブルー。明るめの色合いで、夏にもぴったりだ。肌触りが柔らかくさらっとした穿き心地。どんな経年変化を見せてくれるのか楽しみだ。

ステッチ糸は京都で作れた純金製の高級糸。落ち着いた輝きでいやらしさが全くない。むしろ馴染んでいる。

34種類のフロントボタンの中から選んだのは、ヴィンテージ然としたミシンの刻印が入った真鍮製のボタン。

ボタンフライはヴィンテージ感のあるくすんだ色合いのものを選択。アンティークブルーの生地に映える!

リベットは銅の風合いのある赤褐色のものを選択しヴィンテージ感をアップ。ステッチ糸との相性も◎。

スレキの生地に選んだのは3色のラインが入った久留米絣。裏返したときの表の顔とのギャップがたまらない。

革パッチはなんと無地のブラウンのコードバン。なんとも贅沢な仕様だ。ハラコなどの高級素材も選べる。

バックポケットの飾りステッチはシンプルなセンターに横ライン。落ち着いた大人雰囲気を醸し出している。

デニムはもちろんセルビッチデニム。生産ができなくなっている状況でベティスミスではしっかり在庫を確保。

いろいろ選んで約10万円のジーンズです

「今まで出会ったことのない新鮮さがあります。自分の体にフィットしているし、カーブベルトでシルエットきれいですね。穿き心地最高です」

▼動画でもオーダーの魅力を解説! 合わせてチェック!

【問い合わせ】
ベティスミス
TEL03-5457-2461
https://betty.co.jp
https://denimworks.co.jp

この記事を書いた人
めぐミルク
この記事を書いた人

めぐミルク

手仕事大好きDIY女子

文房具、デザイン、ニッポンカルチャーなどのジャンルレスな雑誌編集を経てLightningへ。共通しているのはとにかくプロダクツが好きだということ。取材に行くたび、旅行するたびに欲しいものは即決で買ってしまうという散財グセがある。Lightningでは飲食、ハウジング、インテリアなどを担当。
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