93万8800円のMacBook Pro M5 Maxその内容は?
MacBook Pro 14インチモデルなので、パッケージ自体は普通の27万9800円〜で買えるモデルと何ら変わりはない。しかし、中に入っているのはとてつもないパフォーマンスを持った製品だ。

お預かりした製品の詳細を紹介しよう。MacBook Pro 14インチモデルで、搭載しているチップセットはM5 Max。これだけで、一番安価な仕様でも62万3800円ということになる。
CPUはスーパーコアが6個、パフォーマンスコアが12個で、合計18コア。GPUはなんと40コアを搭載している。 GPUは32コアのものもあるが、40コアの方が45,000円高い。メモリはM5 Maxだと最低でも48GBだが、本機は+15万円で最大限の128GBまで搭載している。 インフレしていてよく分からないが、80GB分が15万円と思うと安い気もする。

ストレージは4TB。ここだけは最大搭載量ではなく、18万円足すと8TBに変更できる。メディアがテストする分にはそんなにストレージがいるわけではないから、あまり関係はないということなのだろう。
この仕様にNano-textureディスプレイを追加して、価格は93万8800円だ。40個のGPUを持ち、128GBのメモリを搭載したノートパソコンがその値段で買える世の中が来るとは思わなかった。もうこうなってくると、安いように感じてくる。

ちなみに、このスペックでも4万4800円または年間1万6400円でAppleCareに入れる。同じモデルなら高価な製品でもアップルケアの値段は同じなので、高価なモデルほど費用対効果は大きい気がする(逆にいうと安価なモデルの費用対効果は低い)。
ちなみに、充電アダプターは96Wのものが同梱されている。先日レポートしたMacBook Neoに同梱されているのは20Wだから、実にほぼ5倍の出力であり、パワフルな処理がいかに多くの電力を消費するかがよく分かるというものだ。
もちろん、映像も、音も、拡張性も最高レベル
単純にチップセットの処理能力が高いというだけではない。P3色域に対応し、100万対1のコントラスト比を誇るLiquid Retina XDRディスプレイ、フォースキャンセリングウーファーを備えた6スピーカーによるサウンドシステム、さらに多彩なポートなど、MacBook Proならではの上質な装備もある。それぞれ、Neoはもちろん、Airと比べてもクオリティの高さを感じさせてくれる。

Nano-textureディスプレイは2万4000円のオプションだが、照明や背後の窓が写り込まなくなるのでお勧め。初めてNano-textureディスプレイを搭載したPro Display XDRの時は+10万円だったから、とても安くなった(面積が違うが)。この加工は表面に何かを塗っているのではなく、ガラス表面に細かいエッチング処理を施している。
うっかり布やティッシュなどで拭くと、繊維が表面の凹凸にひっかかってしまうので、専用の布が付属する(このNano-textureガラス用の布が高価(2780円)なので、一部で誤解されて「信者の布」などと呼ばれたりした)。
ポートの数は、MacBook Pro M5、M5 Proと同じ。

左側がMagSafe、Thunderbolt×2、3.5mmピンジャック、右側がSDXCカード、Thunderbolt、HDMIなのは従来や下位モデルと変わらない。

ただし、MacBook Pro M5はThunderbolt 4(最大40Gbps)だが、M5 Pro/MaxはThunderbolt 5(最大120Gbps)となっている。また、外部ディスプレイはThunderboltとHDMIを合わせて、M5だと2台、M5 Proだと3台、M5 Maxだと4台の外部ディスプレイを接続可能(リフレッシュレートや、画面サイズの詳細はアップルのサイトを参照のこと)。
GPUベンチ22万という圧倒的パフォーマンス
というわけで、早速、Geekbenchをかけてみた。
なんといっても驚きは、GPUベンチで22万という途方もない数値を叩きだしたことだろう。さすが、40コアのGPUを積んでいるだけのことはある。

ハイエンドMacで言うと、Maxを2つ繋げたUltraはM3 Ultra以来出ていない。M4はM4 Maxが最大。M4 MaxにはUltraFusion用のインターフェースが搭載されていない。それゆえ、M4世代はMaxが最大。
筆者は試していないが、Geekbench 6のサイトに搭載されているデータを見ると、GPU性能で最高スペックなのが、Mac Studioに搭載されているM3 Ultraで約23万〜26万、M2 Ultraが約18万〜22万、M4 Maxが16万〜19万ということなので、ことGPU性能で言えば、M5 Maxはノート型Macでは最高。デスクトップタイプを合わせてもM3 Ultraを搭載したMac StudioとMac Proのみに負ける……ということが分かる。
ちなみに、M4 Ultraが計画されなかったのは、ダイサイズが大きくなり過ぎたからと言われている。M5 Maxは、その半分のサイズのチップセットをUltraFusionに似た接続方法で繋いでいる。では同じ手法を使って、そのチップを4枚接続するとM5 Ultraが可能ということになる。
これが作られるのかどうかは、技術的に可能かどうかと、ニーズがあるか否かという問題があるだろうが、M5 Ultraを搭載したMac StudioとMac Pro……という可能性もなくはないということだ。

ちなみに、手元にあった他のマシンとの比較はこちら。
CPUマルチコア性能と、GPUスコアは当然のことながらMacBook Pro M5 Maxが圧倒的。特にGPUを使った演算に秀でていることがよく分かる。
対して、CPUシングルコアと、Nural Engineの性能は世代に順じたものになっている。これはまぁ、当たり前。MacBook Pro M5 Maxとはいえ、Neural Engineは16コアで他のモデルと同じ。世代なりの性能しか出ないからだ。
GPU性能、メモリ性能の圧倒的優位が出るのは、ローカルでLLMを動かす場合が一番顕著なはず。他には、8KのRAW画像を扱ってカラーグレーディングやノイズリダクションを行う作業、高解像度の3D CG処理、大きなソフトのビルド、科学技術計算、シミュレーションなどに効くはずだ(もっとも、それらの作業をしている人は、本機を必要としていることを先刻ご承知だろうけれど)。
SSDも途方もなく速い
もうひとつベンチマークを取ってみて驚いたのが搭載されていた4TBのSSDの読み書きの速度。なんと、1万2000〜1万3000MB/sという途方もない数値を叩き出した。SSDって、こんな速度が出るんだ……と驚いた。

(最近チェックしていないとはいえ)筆者が試した範囲だと、4000〜5000MB/sぐらいが関の山だったのだが、いつの間にか、それはだいぶ古い常識になってしまっていたようだ。
後日、本機のパフォーマンスを活かせる実際的なテストを考えて、あらためてレビューしたい。
(村上タクタ)
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