一度首にかけて歩いてみたかった
BeatsのSolo 3 Wirelessを一度試してみたかったのだが、試す機会がなく今に至ってしまった。耳元に『b』のロゴを大きくあしらったこのヘッドフォンは、音楽やファッションにおいてひとつのトレンドではあったが、アップルファンには、BeatsがアップルのW1やH1というAirPodsシリーズで使っている専用チップを使えるブランドであるという点でも気になる商品なのだ。
アップルファミリーなのでW1チップが使える
本機に搭載されているW1チップは今となっては1世代古いチップだが、初代AirPodsに搭載されたもので、最初にiPhoneの近くで電源を入れるだけでペアリングできて、同じiCloudアカウントのデバイスで共有できるという点において衝撃的だったチップだ。
現在でも、スムーズなペアリングなどは充分にメリットが大きい。アップル純正のAirPodsと比べて、Beatsの製品は、その名の通りビートが効いており、非常にニュートラルなアップル純正のAirPodsよりも、重低音を重視したチューニングになっており、ヒップホップや、ダンスミュージックを聴くのに向く。
また、イヤフォンより長時間していても楽だし、有線接続してパソコンに繋いで音楽を聞いたり、ビデオ会議のヘッドセットとして使ったり……と利用範囲が広い。一日中頭にかけていたくなるほどだ。
コントロールは左側の本体で行い、ロゴ部分を押すことで再生、一時停止、電話の受信などを行うことができる。外側のリング部分の上下でボリューム調整だ。
ワイヤードで聞けるのも案外便利
バッテリーフル充電で40時間聞くことが出来るし、電池がなくなっても3.5mmピンジャックで接続して有線で聞くことができる。この有線接続も意外と便利で、ペアリングなんて意識しなくても接続することで確実に聞くことができる。充電のコネクターがUSB-microなのは、今となっては古めかしいが。
iCloudで共有されるのにはデメリットもあって、パソコンで音楽を聞いていたのに、iPhoneに電話がかかると自動的にiPhone側に切り替わってしまうという面倒さもある。今、改めて有線接続を試してみると、悪くないと思う。
前述のように、重低音が強めで、ベース、ドラムのしっかり響く音質。しかし、ヒップホップなどに寄ったプロモーションの割には、どんな曲を聞いても悪くないバランス。もっと、中高音が良くないのかと思っていた。
ちょっと旧型ではあるが、1万7000〜8000円で買うことができることを思うと、今から購入するのも悪くないチョイスだと思う。最新のH1チップを積んでリメイクして欲しい製品だとも思った。
(村上タクタ)
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