極上の色落ちの秘訣は、裏側の再糊付け! ヴィンテージデニムアドバイザー藤原さんに学ぶ。

ジーンズの醍醐味は色落ち。まさに十人十色で、同モデルでも用途やサイズなどでまったく表情が異なる。これまでに数々のヴィンテージデニムをデッドストックから穿き込み、圧倒的な色落ちを実践してきたヴィンテージデニムアドバイザーの藤原さんに、その色落ちの極意を聞いた。

これはXX? いえいえ、66なんです! 1ウォッシュ後の糊付けが最大のポイント!

「様々なデニムをデッドから穿き込みましたが、当時の作業着のような色落ちを再現できたのが、この“後糊付け”だったんです」と断言。ジーンズは生地の段階で糊付けされており、防縮加工されたデニムを除き、水を通して縮ませた状態で穿くのが一般的。藤原さんの提唱するのが、洗濯後に再度糊付けするものだ。

「理想とする腿のヒゲや膝裏のハチノスは、身体にジャストフィットしないと出ません。しかしリーバイスのように洗うことで10%近く縮んでしまうデニムは、未洗いのままだとサイズがゆるくて、逆に1度洗えば固さがなくなり、アタリが出にくい。そこで提案したのが、洗って縮ませ、そこから再度糊付けをすることで、デッドストックのような状態を作ること。そこから“儀式”と称したアタリを付ける作業をすることで、理想のエイジングの下地ができるのです」

「ベルベルジン」ディレクター/ヴィンテージデニムアドバイザー・藤原裕さん|1977年生まれ。高知県出身。名店ベルベルジンのディレクターを務めながら、ヴィンテージデニムアドバイザーとして様々なブランドに携わる。今季よりビッグヤンクも手掛ける。

Levi’s 501 66|理想のエイジングを体現した1本!

40歳の記念に購入したリーバイス501の66モデル。デッドストックから穿き込んでおり、この“糊付け”を実践したエイジングサンプル。まるで501XXのような濃淡が出ている。

右は66モデルのデッドストック。見比べるとその素晴らしい経年変化がわかる。66の中でも濃いデニム生地を厳選したのもポイント。

膝裏のハチノスもお見事。糊付けすることで生地が固くなり、屈伸運動の激しい膝裏部分はアタリが出やすくなるのだ。

いわゆるヒゲと呼ばれる腿部分のアタリがパッキリと出ているのがお見事。濃淡がクッキリと出ていて、従来の66とは異なる。

足を組む癖があるため、ふくらはぎ部分には独特なアタリが出ている。横方向に擦れるため、ここだけヨコ落ちしている。

バックポケットにウォレットを入れるため、そのアタリが出ており、パーソナルな部分が出ている。色落ちも素晴らしい。

Levi’s 505E|今実験中の穿き込みデニムは未防縮デニム505!

これも実験的にデッドストックから穿き込んでいる505のビッグE。これで2年程度穿いており、ここからさらにエイジングが飛躍的に伸びそうな雰囲気。すでにヒゲやハチノスはかなり出ている。

501とは異なり、未防縮デニムのため、また違ったエイジングになりそうな予感。すでに腿や膝裏のアタリが出ている。

再糊付けはこれくらいの濃さまで!

「理想はワンウォッシュまたはツーウォッシュ程度です」と藤原さんが言うように、この糊付けは色が濃くないと意味がなさない。そこで目安を聞いたところ、これくらいの濃さであれば、再糊付けをする価値があるそう。ベルベルジンで買った商品ではなくても対応してくれるので、気になる人はお試しあれ。糊付け5500円、デニム54万7800円

(出典/「Lightning 2025年11月号 Vol.379」)

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