「BUZZ RICKSON’S(バズリクソンズ)」のTYPE A-2
「赤」という文字に反応するのは、航空ファンの証である。なぜ航空ファンが「赤」にざわめくのか。時代を遡ること第一次世界大戦。1903年、ライト兄弟がノールカロライナ州キティホークで人類初の飛行機による初飛行を成功させてから11年後に勃発した第一次世界大戦では、すでに航空機は兵器として活用され、航空機による空中戦が行われている。マンフレート・フォン・リヒトフォーフェン。ドイツ陸軍の彼は、戦争参加各国で最高の撃墜記録を残している。その数は、80機撃墜、ほか未確認3機。彼の乗機が真っ赤に塗られていたことから「レッド・バロン(赤の男爵)」と呼ばれていた。もちろん、機動戦士ガンダムに登場する“赤い彗星”シャア・アズナブルや、ジブリ映画の『紅の豚』は、ここから着想を得ている。
第二次大戦時のヒューバート・ゼムケ大佐率いる第56戦闘航空群「ゼムケズウルフパック」では、エースパイロットのA-2の裏地をレッドシルクに張り替え、士気を高揚させていたとか。ちなみに俺が買った赤リブA-2は、実は撃墜王になんら関係ない。エアロレザー社が納入したA-2のみに見られた赤リブだが、おそらく当時、工場で余っていたリブを着けただけのモノ。多分、深い意味なんてない。でもいいではないか。「赤」が付くだけで、こんなに熱くなるんだから、得をした気分だな。
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(出典/「Lightning 2025年1月号 Vol.369」)
Photo/S.Amatsu シーマン天津
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