プロ直伝! 「簡単」でも確実なブーツのお手入れ術【ワークブーツ編】

靴のメンテは奥が深く、ブーツの素材や用途などによっても方法は様々。そこで、手軽で確実にブーツを育て長く付き合うためのメンテ術をブーツのプロである「STUMPTOWN渋谷」のサスペンダー池岡さんに訊いた。今回はタフなワークブーツ、ホワイツのスモークジャンパーを使ってワークブーツのメンテ術を解説。レッドウィングの8875など、様々なブーツに使えるスタンダードなお手入れ方法だ。

「STUMPTOWN渋谷」サスペンダー池岡さん|8年もの間、本場アメリカに渡りブーツ作りを学ぶ。特にキング・オブ・ワークブーツと呼ばれるホワイツの工場でハンドソーンのブーツ作りを習得。また、リペアやカスタムにも携わった

1.お手入れ前にシューレースは外す!

ついつい、シューレースを外さずに始めちゃう人、多くない? 簡単メンテ術とはいえ、ここは手を抜いてはいけないところ。

2.シューツリーを挿入してアッパーのシワを極力伸ばす。

甲のシワなどホコリが溜まりやすい部分を伸ばし、しっかりオイルを染み込ませるためにも、お手入れの時はシューツリー装着。

3.まずはホコリ落としのブラッシング。

馬毛のシューケアブラシで全体をブラッシング。羽根の内側や、コバの部分など、ホコリが溜まりやすい部分も入念に。

【ポイント】ホコリ落とし専用の馬毛ブラシを用意しよう。

下駄箱に馬毛のシューケアブラシを常備しよう。このブラシはホコリ落とし専用にする。靴でもブーツでも、スニーカーだってレザー製なら、メインテナンスは馬毛シューケアブラシによるブラッシングから。

日々のメンテは、これだけでもいいくらい。ホコリ落とし専用ブラシを一つ用意しておけば、どんなレザーシューズにも使えるというわけだ。だから、このブラシはオイルアップやカラーポリッシュの仕上げには使わないように。

4.クリーナーで汚れ落とし、そしてオイルを除去する。

液状、ジェル状など様々なクリーナーが販売されているが、どれでもOK。強力すぎると、色まで落ちるので注意。肌のお手入れで最初に毛穴汚れや角質を除去するのと同じ感じ。

5.レザーオイルを革部分に塗って馴染ませる。

豚毛のブラシで直にオイルを掬って、隅々まで塗りながらブラッシングするのが池岡流。しっかり革に浸透させるため、塗ったら半日は陰干し。

6.忘れてしまいがちな革のパーツにも塗る。

アッパーにばかり気を取られてしまうが、上質なワークブーツはミッドソールやヒールにも革が潜んでいる。長く使うためには、コバやヒールの革もオイルアップ。

7.オイルアップの目安は年に1〜2回ほど。

オイルアップ直後が右の写真の向かって右側。オイルが革に馴染んでいない状態。しっかり、陰干しをして最終仕上げへ。

ヒールの擦れなどはオイルだけでも隠せる。擦れの放置は禁物。

8.ムートンのミットで最後の仕上げ。

オイルアップ後、半日程度陰干ししたら、最後の仕上げ。表面に残った余分なオイルを軽くムートンで馴染ませて完了。ブーツの寿命はこれで断然長くなる。

9.フォルスタンがあれば装着しよう。

ブーツでお馴染みのフォルスタン。見た目の好みで付けない人もいる。ブーツを長持ちさせるためには欠かせないパーツ。その必要性は下の「ポイント」を参照。

【ポイント】フォルスタンは飾りじゃない!

レースアップのワークブーツに付属しているフォルスタン。いったいその役割は何なのか? 諸説あるが、池岡さんの解説は信憑性が高い。

「リペアをしていると、ブーツのタン部分に穴があいたブーツが持ち込まれます。履きやすくするため、シュータン部分の革は、薄く柔らかい。リペアはシュータンの交換ですが、ほぼ全部バラすので非常に料金は高い。しかし、フォルスタンを装着していれば、アイレットやシューレースとタンが直接触れないので、タンの革は保護されます。仮にフォルスタンに穴があいても、その交換は安価です」

というわけだ。

(出典/「Lightning 2024年2月号 Vol.358」)

この記事を書いた人
松島親方
この記事を書いた人

松島親方

買い物番長

『Lightning』,『2nd』,『CLUTCH Magazine』男性スタイル&カルチャー誌の統括編集長。ロンドンのセレクトショップ「CLUTCH CAFE」のプロデューサーも務める。 物欲を満たすためには海をも越え、全地球規模で買い物を楽しんでいる。
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