長年の夢を形にした、ブラックミュージックカルチャーにインスパイアされた空間。
一流ヘアアーティストとして活躍しながら、自身の〝好き〟を形にした充実のライフスタイルを送っている山口さん。
「若い頃からとにかくブラックミュージックが好きで、アメリカにもちょくちょく足を運んだり、ドレッドヘアにしたりしながらカルチャーをずっと楽しんできました。愛車のインパラもそうなんですけど、こんな家を建てたい、こんなクルマに乗りたいというのは昔から変わっていません。そういった長年の夢を、昨年ようやく叶えることが出来たんです」
ではそんな自宅にはどんなこだわりがあるのだろう。
「自分は良いなと思ったらすぐ買っちゃうくらいランプ好きなんですよ。それこそ個人輸入してしまうくらい。だからそこを主役に家具を配置しました。黄色っぽい灯りが好きなので、ゴールドやベージュ、ブラウン系でまとめながら差し色にレッドを持ってくる感じですかね。
庭は自分が見てきたアリゾナ州のセドナをイメージしたロックガーデンになっています。ヤシの木などの配置はもちろん、ライティングも全て自分でデザインしましたし、ガビオンにもこだわりがあったので、カゴだけ作ってもらって、石は全部自分で詰めました。カバードポーチからの眺めもお気に入り。
今は毎日が慌ただしくて家でくつろげる時間はわずかですけど、好きなものに囲まれた暮らしは最高に幸せですね」
仕事場も自分色に染め上げれば、四六時中アメリカン!
昨年念願のアメリカンハウスを完成させた山口さんだが、その数カ月後にオープンさせたのが、自身のこだわりが詰まった美容室、ワイズファクトリーだ。
「ヘアアーティストの仕事は老若男女幅広く対応しているのですが、ブラックカルチャー好きが高じて、ドレッドやハードパーマなど特殊なヘアスタイルも手がけています。そちらでは今まで数々のコンテストで優勝してきたので、遠方からわざわざ来てくれるお客さんもいますね。
なので内装もそのスタイルに合わせ、’60年代のミッドセンチュリーアメリカンをテーマにネオンサインを入れたり、ブロードウェイにあるような看板をレイアウトしました。今まで行ってきたいろいろな州の良いなと思ったところを、絶妙にミックスして馴染ませています」
これでも十分個性的だが、同じ建物に自らのプライベートジムも併設しているというから驚きだ。
「筋トレは趣味で25年以上ずっと続けてるんです。ただ営業はしておらず、仲間内で好きに使っているだけなので、イメージとしてはアメリカの田舎にある天井の高い掘立て小屋みたいな、決めすぎない感じですかね。
でも器具は全部バラして赤に塗装して組み直していたりと、こだわりもあります。赤は燃えるものがあって気合いも入りますし、アメリカ国旗にもある色なので、そういったところで雰囲気を演出してみました」
【Specification】
山口春樹 邸
エリア_千葉・鴨川
間取り_4LDK + ガレージ
敷地面積_376㎡
延床面積_136㎡
住宅形態_新築
住居年数_1年半
築年数_1年
家族構成_夫婦+子供1人
総工事費_非公開
(出典/「Lightning2023年9月号 Vol.353」)
Text&Photo/Y.Yoshida 吉田佳央
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