クラシカルに今を走る。ハーレーダビッドソンの復刻シリーズ、“アイコンコレクション”。

ハーレーダビットソンのクラシックなデザインを再考し、モーターサイクルスタイリングの未来を探求する復刻シリーズである“アイコンコレクション”。120周年を迎えるアニバーサリーイヤーにふさわしいエレクトラグライドハイウェイキングが登場する。

旧きよき時代からインスピレーションを得て、今の感性で再構築するスタイルに共感を覚える。

「Wolfman Barber Shop」オーナー・曽原猛さん|1974年生まれ。群馬県出身。12年間の修行期間を経て、2006 年に栃木県佐野市にウルフマンバーバーをオープン。今のバーバーブームの先駆け的な存在であり、ホットロッドやTATOOといったアメリカのカスタムカルチャーをこよなく愛する。2017 年には東京進出を果たし、現在は都内に3 店舗を展開している

往年の名車をリファインしたアイコンコレクションの第3弾となるエレクトラグライド ハイウェイキング。このバイクを見てもらいたかった人物が、日本のバーバーカルチャーを作り上げたと言っても過言ではないウルフマンバーバーの曽原さん。

普段はホットロッドやAMCグレムリンなどのアメリカの旧車に乗り、愛車のバイクは日本のメグロ。最初にエレクトラグライドを前にした曽原さんは、旧車好きの琴線にも触れるだろうね、と語った。

長距離クルージングを前提としているので、車重がある分、乗った時の安定感は抜群。佐野と東京を行き来する曽原さんは、直進時の安定感はもちろんのこと、そのトルクフルなエンジン特性にも惹かれていた
この日はヴィンテージのバイクT シャツに、’90sリーバイスのブラックデニムというコーディネイト。標準で装備されるクラシックなサイドバッグは、荷物が多い曽原さんにはうってつけだ

「旧きよき時代を今の感性で再解釈し、最先端の技術で再構築するというスタイル。これはウルフマンバーバーのスタンスにも近いので、非常に共感できるものがあります。いつかはハーレーを買おうと思っていたので、このエレクトラグライド ハイウェイキングのベースとなったアーリーショベルのFLHも候補のひとつでした。

旧車には独自の魅力があって僕は大好きですが、常にトラブルがあるのも事実。でもここまでヴィンテージライクな見た目で、現行のエンジン(ミルウォーキーエイト114Vツイン)なら信頼性も高い。これならヴィンテージじゃなくてもいいんじゃないか、と思いましたね。

かなり重いバイクですが、乗ってみるとパワフルだし実に快適。毎週、本店のある栃木県の佐野と行き来するのですが、これで移動するのもいいですよね」

曽原さんが普段仕事で大事にメインテナンスをしながら長年使っている道具。物は使い込むほどに愛着が沸いていく
かつてのアメリカのカントリーサイドにありそうな雰囲気が漂う店内。落ち着いた空間に大人の洒落者が集う

HARLEY-DAVIDSON 2023 ELECTRA GLIDE HIGWAY KING

ハーレーダビットソンのアイコンコレクション、エレクトラグライドハイウェイキング。そのベースとなったのは、いわゆるアーリーショベルと呼ばれる1966年から`69年までの、初期型のショベルヘッドエンジンを搭載した時代の名車だ。

`69年までのエンジンは、前モデルとなるパンヘッドのクランクケースに新設計のショベル型のシリンダーヘッドを搭載されていることから、アーリーショベルと呼ばれている。またこのエンジンからセルスターターが搭載されたことから、エレクトラグライドのネーミングがつけられた。このように新たな1ページを開いたエポックメイキング的なモデルなのである。

このアイコンコレクション第3弾のハイウェイキングは世界限定1750台。今回ピックアップしたハイファイオレンジに加えハイファイマゼンタがラインナップされ、それぞれ日本ではわずか114台のみのデリバリーとなる。レースホイール、ワイドホワイトウォールタイヤ、ツートーンカラーのウインドシールド、ソロサスペンションシート、そして厳選されたカラーはすべて1968年当時のハーレーからインスピレーションを受けたもの。そこに現在の技術を結集させた精密なエンジニアリングとクラフトマンシップによって、このエレクトラグライドハイウェイキングは完成した。

「見れば見るほど、パーツの細部までこだわっているのがわかります。ハーレーのアーカイブに対する本気のリスペクトを感じる仕上がりですよね。業種は違えど、同じクラフトマンとして目を見張るものがあります。

もちろんタイムトラベラーのように当時のオリジナルコンディションで、その乗り味を楽しむのも旧車の醍醐味ですが、正直つらい時もあります(笑)。このバイクは信頼性が高く、アメリカ車らしいパワフルで躍動感のある現行エンジンが載っていて、クルーズコントロール機能も装備されている。

ハーレーのツーリングファミリーの本質である長距離移動をよりアップデートされていることにも魅力に感じました。これならストレスなく乗れますし、仕事で疲れた後も、拠点のある佐野市まで気持ちよく帰れそうですね」

調整可能なコイルスプリングとショックアブソーバーの上に取り付けられたソロサドル。’60 年代後半のFL 系モデルのスタイリングに通ずるエクステリアは、まるで当時からタイムスリップしたかのよう。

取り外し可能なウインドシールドは、限定色であるハイファイオレンジと同色のティンテッドロアを採用しているのもアクセントになっている。

フロントフェンダーには、エレクトラグライドのエンブレム付き。ワイドホワイトウォールタイヤとのコンビネーションにより、レトロな雰囲気が漂う。

美しくクロームメッキされた1868cc のミルウォーキーエイト114エンジン。ハーレーらしいトルクフルなパワーを受け止めるブレーキはブレンボ製を採用している。

タンクバッジは1968年のFLHエレクトラグライドの物を復刻させている。またコンソールインサートには、シリアルナンバーが付く特別仕様となっている。

Specification
全長:2395mm
ホイールベース:1625mm
シート高:790mm
車両重量:385 ㎏
エンジン:Milwaukee-Eight®114
排気量:1868cc
価格:373万7800 円

【DATA】
WOLFMAN JINGUMAE
東京都渋谷区神宮前3-27-23 U ビルディング 1F
TEL03-6447-4285
営業/10:00~20:00(平日)、10:00~20:00(土日祝)
休み/月曜日
https://www.wolfmanbarber.com/
Instagram:@wolfmanbarber

※情報は取材当時のものです。

(出典/「Lightning2023年8月号 Vol.352」)

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