A-2コレクター・木下さんに訊く!ベストオブA2フライトジャケット7選。

多感な10代の時期に雑誌ポパイが創刊され、アメリカのファッションやカルチャーに興味を持ったという日本屈指のタイプA-2 コレクターである木下さん。1980年代にタイプA -2を購入して以来、コツコツと買い集めて、現在は60数枚ものコレクションに。そんな木下さんにとってベストなA -2とは?レアさやコンディションではなく、お気に入りの7 着を厳選してもらった!

A-2 コレクター・木下さん

1961年生まれ。東京都出身。アンテナ関連の会社に務めながら、独学でタイプA-2を追求。1980年代よりヴィンテージのA-2を集め、今では60数枚のコレクションを所有。

「ホースハイドの方が好き個人的にはゴーというファンが多いと思うのですが、トスキンの方が好みなんです。単純に着やすいのが一番なんですが、本来はミルスペックでホースハイドが指定されており、その供給量に対応できなかった代打的な革なので、探してみると意外と見つからないんですよ。あとは台襟なしの方が好きですね。実際に着ていると台襟が擦れて、けっこうなストレスなんです(笑)。コントラクターごとの意匠も魅力ですが、ラフウエアのように複数回やった会社もあれば、1回だけの業者もいて、生産数にかなり偏りがあるんです。そこらへんを加味して選んでもおもしろいですよ」

1.1941 PERRY SPORTSWEAR INC.

 

1941年11月12日にオーダーされたことが判明しているペリースポーツウエア製のタイプA-2。「ゴートスキンというのが一番のポイント。同社製のもので、ホースハイドの仕様も持っています。経年変化によって、かなり明るいブラウンになっているのも気に入っています」

2.1941 DAVID D.DONIGER & CO.

マクレガーブランドでお馴染みのデビッドドニガー社が生産したA-2は、かなり生産数が少なく、レアなタイプA-2のひとつ。「おそらくゴートスキンのみの生産で、その数は5000枚と言われています。リブが替わっていますが、当時交換されたものだと思います」

3.1942 STAR SPORTSWEAR MFG.CO.

こちらはコントラクトナンバーからスタースポーツウエア製だとわかる。1942年のみの生産で約3万枚だと言われている。「自分の中でスタンダードなA-2といったイメージ。同じ生産年ですが、オーダーナンバーとコントラクトナンバーのタグが2種類あります。ペイントものは真贋が難しいので敬遠していますが、これは本物かな」

4.1942 I.SPIEWAK & SONS

1942年に1度だけ生産を行ったコントラクター。木下さんが求めるディテールをすべてクリアしている。「ゴートスキンで台襟がないため、かなり着やすいのが選出した理由です。ロングポイントである点も素晴らしい。他のゴートスキンと比べると肉厚な印象を受けます」

5.1939 WERBER SPORTSWEAR CO.

木下さんが所有するタイプA-2の中で、もっとも旧いのが太平洋戦争前となる1939年製の個体だ。「開戦する前のA-2の生産量は極めて少なく、1930年代のものはまずお目に掛かれません。このウェーバー社製のものは1250枚しか生産されておらず、旧くなると更に少ない」

6.1941 WERBER SPORTSWEAR CO.

同じくウェーバースポーツウエア製のタイプA-2だが、1941年になるとその生産数が飛躍的に増える。「1939年のロットが1250枚に対して、この年は約1万1000着と言われています。ただ他社だと3〜5万枚なんていう数もありますから、それでも少ない方なんです」

7.1940s UNITED SHEEPLINED CLOTHING CO.

1942年にコントラクターとして納入していたニュージャージー州のユナイテッドシープラインド社が民間用に生産したタイプA-2。「民間用ですが、パッチやネームから軍で使われていたものだと思います。かなり肉厚なホースハイドで、民間用ですがかなりのクオリティ」

(出典「Lightning2022年2月号 Vol.334」)

この記事を書いた人
Lightning 編集部
この記事を書いた人

Lightning 編集部

アメリカンカルチャーマガジン

ファッション、クルマ、遊びなど、こだわる大人たちに向けたアメリカンカルチャーマガジン。縦横無尽なアンテナでピックアップしたスタイルを、遊び心あるページでお届けする。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

70を超えるレザーブランドが集う! 「Leathers Day TOKYO 2026」が五反田TOCビルで9月26・27日開催!

  • 2026.08.30

雑誌『Lightning』と兄弟誌『2nd』『CLUTCH Magazine』の3誌による、レザー好きのための大規模イベント。4度目を迎える今年は、初の東京会場での開催が決定! 普段なかなか手に取って実物を見ることができないブランドや、このイベントでしか手に入らないアイテムが揃う特別な2日間。さらに...

ガレージ、インテリア、リフォームまで! 趣味人のための、物件案内。

  • 2020.01.20

好きなものと暮らす、理想の城を手に入れよう。 家は、ただ暮らすためだけの場所じゃない。 どこに住むか、どんな空間にするか、そこで何を楽しむか。 ガレージハウスやアメリカンハウス、趣味部屋、インテリア、リノベーションまで、 「Lightning」ならではの視点で趣味人の理想の住まいを紹介する。

#PR

上海発・気鋭のアメカジブランド「REAL SIMONS」を知っているか?

  • 2026.08.30

近年アメカジが流行し、大きな発展を遂げている中国。同国で1984年に創業したレザーウエア工場の生産背景を元に2017年に始動したのが「リアル シモンズ」だ。ヴィンテージピースを現代的に再構築した高品質なプロダクトを手がける気鋭のブランドである。 元々は皆さんと同じ『Lightning』の読者だったん...

「VINTAGE PEANUTS」が約10年ぶりに復刻! 「ウエアハウス」の新作Tシャツ一挙見せ!

  • 2026.09.08

ミクロレベルまで研究し、古着と見間違うほどのプロダクツを現代に蘇らせるウエアハウス。当時の生産技術や時代背景までも丁寧に掘り下げられて完成した服は、限りなくヴィンテージに近い存在だ。そんな彼らが生み出す服こそ、オーセンティックと呼ぶにふさわしい。 装いのアクセントにユニークなTシャツを! ウエアハウ...

Pick Up おすすめ記事

【連載】ビートルズのことを考えない日は一日もなかった

  • 2024.02.05

80年代、私的ビートルズ物語。 ビートルズ研究と収集に勤しむビートルデイズを始めて早44年(Since1980)。 なにをするにもビートルズが基準だった『昭和40年男』編集長のビートルズ史を、 当時の出来事とともに振り返ります。

70を超えるレザーブランドが集う! 「Leathers Day TOKYO 2026」が五反田TOCビルで9月26・27日開催!

  • 2026.08.30

雑誌『Lightning』と兄弟誌『2nd』『CLUTCH Magazine』の3誌による、レザー好きのための大規模イベント。4度目を迎える今年は、初の東京会場での開催が決定! 普段なかなか手に取って実物を見ることができないブランドや、このイベントでしか手に入らないアイテムが揃う特別な2日間。さらに...

ガレージ、インテリア、リフォームまで! 趣味人のための、物件案内。

  • 2020.01.20

好きなものと暮らす、理想の城を手に入れよう。 家は、ただ暮らすためだけの場所じゃない。 どこに住むか、どんな空間にするか、そこで何を楽しむか。 ガレージハウスやアメリカンハウス、趣味部屋、インテリア、リノベーションまで、 「Lightning」ならではの視点で趣味人の理想の住まいを紹介する。

#PR

記念すべき第1弾の革をモヒカン小川がプロデュース! AJLP活動報告。

  • 2026.09.01

ALL JAPAN LEATHER PRODUCT。略して「AJLP」なるビッグプロジェクトの活動報告。国産の原皮=地生(じなま)にこだわり、鞣しから縫製まですべてを日本で行う“オールジャパン”に価値を見出し、そのクオリティや魅力を伝えるべく動き出した革のプロたちのリアルドキュメンタリーである。同プ...

「VINTAGE PEANUTS」が約10年ぶりに復刻! 「ウエアハウス」の新作Tシャツ一挙見せ!

  • 2026.09.08

ミクロレベルまで研究し、古着と見間違うほどのプロダクツを現代に蘇らせるウエアハウス。当時の生産技術や時代背景までも丁寧に掘り下げられて完成した服は、限りなくヴィンテージに近い存在だ。そんな彼らが生み出す服こそ、オーセンティックと呼ぶにふさわしい。 装いのアクセントにユニークなTシャツを! ウエアハウ...