一生モノの革ジャンを選ぶ時に知っておきたい7つのこと。-おすすめブランドからお手入れまで‐【保存版】

秋冬になると、足元はブーツ、アウターは革ジャンというコーディネイトを街でよく見かけるようになる。だが、質もデザインもいい革ジャンを選ぼうとなると決して安い買い物ではない。だから二の足を踏んでいる人も多いのではないだろうか? もし周囲に革ジャンラバーや革ジャンの達人がいたなら、熱をもって講義が繰り広げられ、すでに貴方の手元には革ジャンの1着や2着あるはずだ。

そこで、そんな革ジャン愛好家が周囲にいない人が、革ジャンを選ぶ際に知っておきたい知識から実際の着こなし、購入後のメンテナンスまで、徹底的に解説しよう。まず最初は、知っておかないとダサいヤツになりかねない「そもそも革ジャンって何?」を簡単に解説しよう。知らないで一生モノの革ジャンを選ぶなんて、ナンセンスだぞ。

1.【革ジャンの歴史】極限状況に挑む男たちの命を守るため、革ジャンは生まれた。

人類は常に夢を追い求め、進化を遂げてきた。大空に憧れ、スピードを求め、限界に挑戦してきた。そこは、生身の人間の命を脅かす、悪魔の領域だった。人々は、己の命を守るため、そして、まだ見ぬ領域と対峙する戦闘服として天然素材の中でも最も耐久性に優れたレザーを採用したウエアを生み出した。なかでも、人の体温を一瞬にして奪ってしまう、極寒の高高度の世界は、レザーウエアの機能を、飛躍的に発展させた——。こうして、“革ジャン”の歴史は幕を開ける。

1920年代

1914 〜1919年に起こった第1次世界大戦において、人類史上初めて軍用機が運用された。これにより、1920年代には航空技術が飛躍的に発達し、それに伴い飛行機乗り(アビエイター)のためのレザージャケットが作られることとなる。また、時を同じくしてモーターサイクルレースも盛んになってきたため、ライダー用のレザースーツが作られていった。

1930年代

ブランドは不明。センタープリーツはこの時代によくみられる仕様。別名「ジャックナイフプリーツ」と呼ばれる。フックレス型タロンジッパーを採用しており、1937年にフックレスからタロンに変わるため、こちらは’30年代後期と思われる。「ボールチェーン」は1930年代の代表的なディテール。カフスはスポジャケの定番仕様となっている

この時代は、アウトドア用としてのレザージャケットが数多く作られた時代。俗に「A-1タイプ」と呼ばれるデザインが急激に増え、これがスポーツジャケットへと繋がっていく。ライダースジャケットも登場はするが、’30年代前半にはまだシングル襟しかなく、この年代の後半に、ダブル襟の原型であるアビエイタースタイルのライダースジャケットが確立された。

1940年代

シアーズ・ローバックのストアブランド「Top Line」のWブレストのスポーツジャケット。エンド部分に模様が入ることから名付けられたデコタロンを採用。1940年代は、基本的にハトメは見られない。ライニングは、1950年代に主流となるサテンキルティング

レザージャケットが飛躍した時代と呼ぶべき’40年代。シアーズ・ローバックやモンゴメリー・ワードなどのストア系ブランドもオリジナルネームのレザージャケットを次々にリリースした。また、第2次世界大戦によるA-2の大量生産もメーカーを後押しし、レザージャケットはほぼ完成形ともいえるほどの高いクオリティを誇った。

1950年代

Sportcladのこの典型的なWライダースのスタイルは1950年代に完成された。背中の中央が開くセンタープリーツではなく、袖付けのラインに沿ってアクションプリーツを入れるスタイルが’50年代では主流となった。エポレットもライダースの特徴的ディテール。A-2のようなクラシカルな付け方。1930年代頃までよく見られた柄入りのバックルを装備している

第2次世界大戦が終結し、アメリカが高度経済成長を遂げた時代。衣料品もより用途別に細分化され、新素材であるナイロンも使われ始める。これにより、それまでアウトドアの用途もあったスポーツジャケットはダウンジャケットなどにその立場を譲り、よりファッショナブルな“洒落たジャケット” へと変化していく。一方、ライダースジャケットは様々なメーカーから完成度の高いモデルが数多くリリースされ、黄金期と呼べる時代を迎えることに。現在とほぼ変わらないデザインが確立された。

1960年代

「逆ハ」に配されたポケットがアイコンのBATES。レーサー用シングルは’50年代から登場し、’60年代や’70年代ではレースジャケットの基 本スタイルとして主流に。チームカラーなどを使ったカラフルなモノも多い。「菱型チェーンジッパー」はコンマー製

レザージャケットは’50年代の段階で耐久性や機能性においての完成を迎えたが、’60年代以降はファッションを意識した新しいカルチャーが生まれていく。ヒッピームーブメントの影響もあり、ジャケットというよりはシャツ感覚に近いものが多く作られるようになった。フリンジの付いたものやスウェード使いのものも出始め、派手な色使いのモノが流行した。

こうして、数々のスタイルを生み出し今日に至る、いつの時代も、男を熱くするクロージング、革ジャン。もとは飛行機乗りのギアとして発達してきた革ジャンだが、のちに不良のアイコンとなり、彷徨う男のユニフォームとなり、今やファッションアイテムへと昇華した。ますます、一度は革ジャンを着てみたいと思ってきた人も多いと思う。では、次にどんな種類が革ジャンにはあるのか、見ていこう。

2.ライダースに、ミリタリー、スポーツタイプも! メンズの革ジャンにはどんな種類がある?

一口に革ジャンと言っても、そのタイプは多岐にわたり、何の予備知識もないと、自分の着るべき革ジャンにすら出会えない。種類をまずは押さえておけば、各ブランドの革ジャンを見ても「お、1930年代のスポジャケがベースだな」とか、「ミリタリーっぽいけど、ちょっとデザインを変えてるなコレ」など、瞬時にわかるようになる。こうなればシメたもの。自分の理想の革ジャンに、一歩近づけるはずだ。

【ライダースジャケット】

ライダースの本来の姿は名前の通りバイクに乗るためのライディングギアであり、襟やフロントの合わせの形状でダブルとシングルに分けられる。ダブルライダースはさらに、無骨さがカッコいい「アメリカンタイプ」と、シュっとしたタイトな印象の「ブリティッシュタイプ」の2つに大きく分類される。シングルライダースは、襟の形状から「スタンドカラー」「オフセットタイプ」「襟付きタイプ」に分かれる。

では代表的な5つのデザインの違いを写真で見ていこう。

1.ダブルライダース(アメリカンタイプ)

時代を問わず男の戦闘服であり続ける存在。

2.ダブルライダース(ブリティッシュタイプ)

アメリカンの対極にあるスタイリッシュなデザイン。

3.シングルライダース(スタンドカラー)

華美な装飾性を排除したシンプルな美しさ。

4.シングルライダース(オフセットタイプ)

ダブルとシングルの良いとこ取り!

5.シングルライダース(襟付きタイプ)

ライダース初心者でも挑みやすい懐の広さが魅力。

▼革ジャンの伝道師・モヒカン小川がライダースの選び方を伝授!

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2022年09月09日

【フライトジャケット】

その名の通り、大空を飛ぶパイロットのための装備服。ミリタリーのジャンルの革ジャンがフライトジャケットだ。アメリカンカジュアルの世界では、フライトジャケットと言えば、主に第二次世界大戦時のアメリカ軍のパイロットや爆撃手たちの飛行服を指すことが多い。種類は多岐に渡り、コレクターも多い。ここでは代表的な4つのスタイルを紹介する。

1.TYPE A-2

約20万着作られたという米陸軍航空隊の名作フライトジャケット。

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2.TYPE G-1

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3.TYPE B-3

極寒の地で働く兵士たちの命を守ったヘビーソーン用フライトジャケット。

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2022年11月01日

4.TYPE A-1

クラシカルな雰囲気をたたえたTYPE A-2の前身モデル。

【スポーツジャケット】

サッカーや野球のようなスポーツではなく、アウトドアをはじめとする野外活動用の服として、1930年代のアメリカ人が好んで着用していたライダースジャケットのことを指す。主にホースハイドを使用していて、軽くて動きやすいのが特徴だ。こちらもデザインは幅広い。主なものを4つ紹介する。

1.ダブルタイプ

Wライダースのように見えるが、襟を留めるボタンはなく、袖口はカフス仕様になっている。

2.シングルタイプ

クラシカルなディテールを持ち、最もスポジャケらしいデザインを持つ。

3.熊ジャン

熊のように見えることからグリズリージャケット/熊ジャンと呼ばれる。

4.A-1タイプ

米陸軍航空隊の第一号フライトジャケットであるA-1によく似たタイプ。

▼スポーツジャケットについてもっと詳しく知るならこちら!

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2022年11月02日

【カーコート】

アメリカのモータリゼーションの発達に伴い、クルマに乗ることを考慮に入れた服が誕生する。セミロングの着丈を持ち、首元はムートン襟を配したものや、写真のようにシンプルな襟のモデルも存在した。カーコートはファッション業界でも人気の高いモデルだ。

【その他「レザーシャツ」「Gジャンタイプ」など】

ワークウエアをレザーでトレースしたものなど、元来革ではないものを革で再構築するモデルも多数存在する。Gジャンタイプや、レザーコーチジャケットなども人気。

Gジャンタイプ

往年のデニムジャケットを革でリプロダクトしたGジャンタイプは最近の注目株。ワイルド過ぎず、革ジャン初心者でも着やすいデザインで、コーディネイトの幅も広いのが魅力。

レザーシャツ

レザーアウターの陰であまり目立たないが、レザーシャツも密かな人気を誇る。薄い革で作ったり、あえて通常の革で作り、シャツジャケットとして売り出しているモデルもある。

この記事を書いた人
モヒカン小川
この記事を書いた人

モヒカン小川

革ジャンの伝道師

幼少期の革ジャンとの出会いをきっかけにアメカジファッションにハマる。特にレザー、ミリタリーの知識は編集部随一を誇り、革ジャンについては業界でも知られた存在である。トレードマークのモヒカンは、やめ時を見失っているらしい。
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