時を経てアートに昇華した美しきスーベニア。

ヴィンテージという概念が存在する世界には、必ずコレクターが存在する。そのカテゴリーは細分化されており、デニムのようにメジャーなものから知る人ぞ知るニッチなものまで、奥深い世界が広がっている。そんな様々なジャンルのコレクターを、テーマごとにフィーチャーし、膨大なコレクションの中から厳選した逸品を紹介していく。

Yoshihisa Kato|1967年生まれ。90年代にグアムのヴィンテージショップで出会ったWranglerの24MJZをきっかけに、ヴィンテージクロージングの世界に見せられる。建築関係の仕事に従事する傍ら、時間を見つけては全国の名だたるヴィンテージショップに行き、30年に渡り、収集を行ってきた。その対象は今回のスーベニアジャケットを始め、Wrangler、Levi’s、Leeなどのデニム関連、ミリタリー、スタッズベルトなど多岐に渡る。サイズも厳選しており、自分が着れるものがモットー。またコンディションも重視している。

1940-50s TIGER HEAD

スーベニアの人気柄であるタイガーヘッドだが、左向きで虎以外の刺繍が入らないレアなデザインが魅力。パッチポケットのボディという点も注目したいところ。タイガーヘッドは年代で顔の表情が異なるが、旧い仕様である。

1950s ALASKA

日本産とは趣の異なるアラスカのエスキモーパターン。ボディは別珍で袖には王道の犬ぞりで裏地は鹿。裏地は引きの美学を感じられるディアヘッドのみ。背面のALASKA HIGHWAYとは、軍用に建設され、戦後に一般開放された。

1950s HAND-PRINT HAWK

これぞコレクターズアイテムと言えるオールハンドプリントの鷹のスペシャルモデル。プリントと刺繍を混ぜた仕様も珍しいが、オールプリントも同等。さらにプリント部分にはステッチを入れておらず、丁寧な作りが光る。

1950s MAIKO&FIVE-STORY PAGODA

数ある和柄の中でも人気モチーフである舞子と、裏面には五重の塔が入った両A面的なグッドデザインが光る。またボディのジャケットには中綿が入ってないサテン生地なので、コンディションもよく、高い完成度を誇る。

1950s SKULL&SNAKE

スーベニアジャケットの花形であるスカル&スネークも所有している。さらに特筆すべきはボディのデザインとカラーリング。珍しい襟付きで鮮やかなブルーが映えている。裏地はホワイト単色で、そこに同色の鷹が刺繍されている。

1950s TWIN DRAGON

なんともレアな双龍が刺繍されたスペシャルピース。さらにボディにはブラックのコーデュロイが使われていて、ファッションとしてもレベルが高い。また袖には上から見た龍を描写しており、玉を持たない昇り龍となっている。

(出典/CLUTCH Magazine VOL.101 2025年11月号」)

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