鞄職人が愛用する鞄とは? 小旅行や出張の際に使いたくなる鞄。

時にファッションの要にもなる鞄。鞄を手掛けるスペシャリストたちは日頃、どんな鞄を愛用しているのだろうか。手作業にこだわるもの作りでファンも多いvascoのディレクター、並木健さんの愛用品を見せてもらった。

鞄は道具でありアクセサリーのようなもの。

「vasco」ディレクター・並木健さん|2009年にバッグを軸とするブランド、vascoを設立。独自のレシピによって作られるレザーとハンドメイドによるアイテムはヴィンテージを思わせる佇まいから人気を博している。2019年にはバー、2022年には野球練習場をオープンさせるなど多方面で活躍

趣のあるオールドオイルレザーに、すべて手作業にて作られるvascoのプロダクツ。まるでヴィンテージを見ているかのようなクラシカルで堂々とした佇まいは、実に男心をくすぐるアイテムばかりだ。

ディレクターを務めるのは並木健氏。愛用する鞄はレザーとキャンバスのコンビで作られるパニアバッグ。1900年代初頭のフランスを発祥とし、陸路で馬やラクダに跨がせるための双子式バッグ、馬具のひとつとして作られたものだという。

「ボクが愛用するのは製品化前のパニアバッグのサンプル。ひと回り大きく作りました。このデザインはヴィンテージのパニアバッグを見て以来、デザインする構想はあったのですが、バッグとしての機能をどう持たせるか、実際に使えるように機能性を持たせるにはどうモダナイズすれば良いかを考えつつ仕上がったのがもうひと回り小さい現行モデルです。

わりと大きなサイズなので旅行とか出張とかで使えますね。インナーバッグが外せるので単独で使用するのも便利ですね。またバッグに収まりきらない大きな荷物を運ぶ際に被せて使うことも。使い方は人それぞれなパニアバッグのスタイルも気に入っています」

【並木さんの愛用バッグ】LEATHER WANDER PANNIER BAG(B.L.W.)

パニエバッグのサンプル。ヴィンテージのトランクを思わせるディテールとオリジナルレシピのオールドオイル加工のレザーが雰囲気良し。製品ではひと回り小さい3サイズで展開する。『荷物を詰め込んで放浪したくなる』を意味する“Baggage”“Load”“Wanderlust”の頭文字をとったB.L.W.が刻印される。66,000円

馬やラクダに跨がせるための双子式のパニエバッグをモダナイズしたショルダーバッグ。外側のポケットと内装に付属するライニングバックに荷物を収納できる。

【DATA】
ANCHOR MILLS STORE
Tel.03-6454-0977

※情報は取材当時のものです。

(出典/「CLUTCH2024年2月号 Vol.94」)

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