ダイナでもFXRでもない硬派なラバーマウントFRISCO【カスタムからひも解くEVOLUTIONの魅力】

クラシックなハーレーダビッドソンを彷彿とさせるクールなルックスと、「ショベルヘッド」さえも凌ぐ圧倒的なタフさと爽快感。1980年代から2000年代にかけて大人気を博した「エボリューション」が、あらゆるライダーに応えるハーレーとして再び注目を集めている。今、人気急上昇中の“エボ”の楽しみ方や魅力をカスタムから紐解いていこう。今回はエボリューションや「ツインカム」をベースに端正なチョッパーを作ることで知られる京都の「105サイクルサービス」が手掛けた一台から迫る。

CONTENTS

1991 FXR

1990年代、エボ全盛期にバイクに乗り始め、いわばこのエンジンを通してハーレーに接してきたといっても過言ではない代表の奥田さんは、無類の“FXR”好きでもある。ここに紹介する一台はそんな奥田さんが「自分が乗りたいのを作った」という、エボ愛に満ちた彼にしか作れないフリスコだ。

一見すると「4速フレーム」をベースにした、チョッパー風味濃い目なフリスコかと思いきや、実は中身はラバーマウントで、走りも楽しめる仕様。いわば“FXRでは真似できないシルエットを実現したFXR”という、何ともマニアックな仕様なのだ。コンセプトは不良の乗り物だった“80sフリスコをラバーマウントで作る”こと。

やはり見どころはサンティ製フレームをベースに4インチハイネック化し、6インチオーバーのフロントフォークをセットしたチョッパーらしいシルエット。フロント19、リア16インチの軽量なグライド製ホイールを組み合わせてしっかりと走りも意識。だが、ブレーキはあえてノーマルとし、当時のリアルな不良の空気感が漂う硬派な一台に仕上げた。

「通勤で毎日乗っていると、2000~3000回転ぐらいまでしか回さないけれど、そこら辺の回転域がトルクフルですごく気持ちいいんです」と奥田さん。ゲタ感覚で乗れる点こそがエボリューションの魅力だという。

フェンダーストラットとリアフェンダーはアイアン用を使用。キング&クイーンシートにテールランプはルーカスと、当時風のパーツチョイスがリアルだ。

キングスポーツスタータンクをハイマウントで装着。いかにも当時の雰囲気を醸し出すファンタジーアートが個性的なペイントは「カミカゼピンストライプ」。

コズミック製8インチストレートタイプライザーにドラッグバーをセットした硬派なハンドルまわり。当時モノのアレンネス製ウインカーも渋いチョイス。

ホイールはグライド製をチョイス。走りの楽しさに直接関わる部分だけに現代の軽量なホイールをチョイス。ブレーキはノーマルとしているのもこだわり。

1991年モデルのFXRのエンジンとミッションをサンティ製ラバーマウントフレームに搭載。横から見ると4速フレームに似た形状であることがわかる。

マフラーには当時人気の高かったパフォーマンスを感じさせるアレンネス製“コレクト”をチョイス。現代にこれを選んだ点もこのバイクの個性を物語る。

(出典/「CLUB HARLEY 2026年4月号」)

この記事を書いた人
ポイズン雨宮
この記事を書いた人

ポイズン雨宮

真性バイクオタ

単気筒や2気筒のいわゆる“エンスー的なバイク”が大好きな真性オタ。中でも70sアメリカを感じさせるモーターカルチャーを特に好む。XR1000と1969年型カマロを所有し、その維持に四苦八苦しつつも実は喜んでいるドMでもある。カフェレーサー好きでもあり、フェザーベッドフレームのH-Dを作りたいと絶賛夢を膨らませ中。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

大人の夏はゆるくてこなれ感があるコーデが気分。“アジ”のあるピグメントTとデニムさえあればいい

  • 2026.04.17

ハナから古着みたいに着られる、アジのある服が大好きだ。「ジムマスター」が今季推すピグメントTとデニムも、加工感が素敵。いい“アジ”を知り尽くすふたりも、どうやら気に入ったご様子です。 「MIA MIA Kuramae」ヴォーンさんは、ピグメントTにオールインワンを着崩して合わす! 色ムラによる古着ラ...

これが“未来のヴィンテージ”。綿、糸、編み機……すべてに徹底的にこだわる唯一無二のカットソー

  • 2026.04.27

綿、糸、編み機……。素材から製法まで徹底的にこだわり、唯一無二のカットソーを創り続けるライディングハイ。「FUTURE VINTAGE(未来のヴィンテージ)」を目指す彼らのフィロソフィは如何にして形成されているのか。プロダクトの根幹をなす代表・薄 新大さんの“アイデアの源”に迫る。 More tha...

大人メンズの手首に最適解なバングルを……「アリゾナフリーダム」を象徴するモチーフ“唐草”。

  • 2026.05.08

アリゾナフリーダムを象徴するモチーフのひとつ、唐草。創業当初から脈々と受け継がれ、ブランドの核として多くのファンに愛され続けてきた、いわば普遍的なデザインだ。一見すると同じ唐草でも、彫りの深さやラインの強弱、バングルの幅やサイズによって印象は大きく変化する。その多彩な表情こそが、このモチーフの大きな...

スニーカー派こそ知っておきたい、「クラークス オリジナルズ」の名作シューズとその歴史。

  • 2026.05.12

ご存知、英国生まれのシューメーカー「クラークス オリジナルズ」。実は本誌が標榜するアメリカンスタイルとも縁深い同ブランドの魅力について創業から現代にかけての歴史や数々の名作とともに、再考してみたいと思う。 英国で生まれ、アメリカで人気に火がついた稀有な存在。 アメカジ好きの本誌読者の皆様は、クラーク...

Pick Up おすすめ記事

大人メンズの手首に最適解なバングルを……「アリゾナフリーダム」を象徴するモチーフ“唐草”。

  • 2026.05.08

アリゾナフリーダムを象徴するモチーフのひとつ、唐草。創業当初から脈々と受け継がれ、ブランドの核として多くのファンに愛され続けてきた、いわば普遍的なデザインだ。一見すると同じ唐草でも、彫りの深さやラインの強弱、バングルの幅やサイズによって印象は大きく変化する。その多彩な表情こそが、このモチーフの大きな...

これが“未来のヴィンテージ”。綿、糸、編み機……すべてに徹底的にこだわる唯一無二のカットソー

  • 2026.04.27

綿、糸、編み機……。素材から製法まで徹底的にこだわり、唯一無二のカットソーを創り続けるライディングハイ。「FUTURE VINTAGE(未来のヴィンテージ)」を目指す彼らのフィロソフィは如何にして形成されているのか。プロダクトの根幹をなす代表・薄 新大さんの“アイデアの源”に迫る。 More tha...

30周年を迎えた「FIRST ARROW’s」がシルバー300個、金30個の限定アイテムを発売。トリプルコラボのデニムにも注目!

  • 2026.05.11

30周年を迎えた「FIRST ARROW’s」からメモリアルな逸品が登場。限定なのでこの機会を見逃すな! また、定番のアイテムも一挙紹介。ハンドメイドならではの美しい細部に注目だ。※価格は全て税抜きです 【NEW ARRIVALS】30th Anniversary Arrow Feather Ser...

夏を装いが物足りない時のひと工夫。涼しげな素材と優しい配色で気軽に“レイヤード”を楽しむ

  • 2026.04.16

シャツとジーパン。それだけで成立することは分かっていながら、やっぱりちょっと物足りない、と感じたときに思い出してほしいキーワード。それは、レイヤードだ。ぜひ夏の装いのひと工夫に加えてもらいたい。 涼しげな素材×優しい配色のレイヤード 夏に着るトップスはシャツとインナーだけになりがち。だが、シャツの下...

無骨と涼感。どちらも、ステュディオ・ダ・ルチザンで手に入る

  • 2026.05.02

異なる魅力を持つふたつのスタイル。だが、その根底にあるのは、日本のモノづくりに裏打ちされた丁寧な作りと、細部に宿る遊び心である。 制約が生んだ大戦期の美学! 物資統制下にあった大戦期、簡略化されたディテールの中から生まれた機能美。その無骨な佇まいをベースに、ステュディオ・ダ・ルチザンが現代的に再構築...