時代を超えて語り継がれる、エル・エル・ビーンの名作

アメリカの東海岸、その最北端であるメイン州で創業した「エル・エル・ビーン」。厳しくも美しいその大自然は、モノづくりの在り方を深く形づくってきた。100年以上にわたり受け継がれる、その“必然の名作”をここに紹介する。

ワーデン・ジャケット |メイン州の自然で培われた実用の美学

「ワーデン(Warden)」とは“監視官・管理人”を意味し、この名を冠したジャケットは、同ブランドのフィールドウェアの中でも古着市場で名品とされている。カタログには「メイン州のワーデンスーパーバイザーの声を基に、改良と更新を重ねてきた」とあり、その設計はあらゆる環境で高い汎用性を発揮。風合いと耐候性を備えたコットンポプリンのボディに、襟と袖口のコーデュロイ補強。時代を超えて愛される、間違いない1着。10万7800円(ディークロージングTEL03-5306-6887)

バクスター・ステート・パーカ|街とフィールドを行き来するクラシックなマウンテンパーカ

ボディにはコットン×ナイロンの混紡生地を採用。同ブランドのシャツ[メイン・ガイド・シャツ]と同じウールナイロン生地を裏地に備えたクラシックなマウンテンパーカだ。ブランドタグ下の製品タグを見る限り、アウトドアブランド「ウールリッチ」のマウンテンパーカと同工場で生産されていたことは明らか。ただしライニングの仕様が異なり、「ウールリッチ」は腰までだが、「エル・エル・ビーン」は裾まで同じウールナイロン生地が続く贅沢な仕様となっている。1万2000円(シーエーTEL03-3313-1710)

ノルウェージャン・セーター|北欧の寒さで生まれ北米の自然が育てたセーター

ここ数年、同ブランドの古着は軒並み高騰しているが、中でも特に人気が高いのがこの[ノルウェージャンセーター]。もともとは過酷な海洋環境で働くノルウェーの漁師の作業ニットをルーツに持ち、同ブランドがその機能性とデザインを忠実に再現したもの。未脱脂ウール約80%による天然の撥水性に、20%のレーヨン混で強度をプラス。厚手ながら動きやすく、型崩れしにくい。ネイビーベースに映えるバーズアイ柄が美しく、まさに“北欧の実用美”を体現する。2万2000円(サントラップTEL03-5378-3260)

レザー・フライト・ジャケット(左)/フライング・タイガー・ジャケット(右)|飛行士たちの装備を日常に馴染ませる

左は「エル・エル・ビーン」で一時期展開されていたフライトジャケットシリーズのひとつ。他にも[MA-1]や[WEP]などの化繊モデルが存在する中、こちらは米海軍の[G-1]をベースに製作された本格派だ。表革には上質なゴートスキンを用い、裏地にはリアルムートン、リブはウール仕様という贅沢なつくり。日常に馴染むフィット感に調整されながらも、軍用の機能美を色濃く残す。裏地なしのタイプも生産されていたという当時の人気具合がうかがえるモデルだ。5万4780円(コモンTEL04-7166-5433)

右はアメリカ合衆国義勇軍の伝説的部隊“フライングタイガース”に支給されていた[A-2]ジャケットをモチーフに製作された「エル・エル・ビーン」の[フライングタイガー・ジャケット]。表革にはしなやかなゴートスキンを採用し、裏地には滑らかなナイロンを配して快適な着心地を実現。ウールリブ仕様など本格的なディテールを踏襲しつつも、シルエットはゆとりを持たせた設計。ミリタリーの骨太な魅力を、カジュアルに落とし込んだブランドらしい逸品だ。4万1800円(ノーウェイ ホームTEL047–778-2121)

デニム・アウティング・ジャケット|見えないこだわりこそが良い服の証

「エル・エル・ビーン」のデニムアイテムの中には、「リー」製とされる逸品がいくつか存在すると推測されるが、これもそのひとつ。ウォッシュのかかったブルーデニムに、赤チェックのネル裏地を合わせた王道のアメカジ仕様ブルゾン。袖口と裾のゴムリブ、チンストラップ付きの襟など、実用性を重視したディテールも秀逸。背景のないアイテムを、信頼のおける専門ブランドへ委ねるという姿勢に、同社の確かなモノづくり哲学が垣間見える。1万9690円(古着屋ジャム 堀江オレンジストリート店TEL06-4395-5039)

ウィンター・シェル・ストーム・コート|街でも、荒野でも冬に立ち向かうための一着

その名が示す通り、厳しい風雪にも耐えるよう設計された「エル・エル・ビーン」の防寒アウター。撥水性のあるポリエステル×コットンのシェルに、高い保温性を誇るシンサレート中綿を封入。袖裏はナイロンタフタで脱ぎ着が容易。ダブルジップとスナップ前立てが風の侵入を防ぎ、ウエストのドローコードで防寒性とシルエットを調整可能。身幅にもゆとりがあり、重ね着にも最適。機能美とデザインを両立した、名実ともに冬の傑作だ。2万4090円(古着屋ジャム 堀江オレンジストリート店TEL06-4395-5039)

(出典/「2nd 2025年12月号 Vol.215」)

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なまため
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なまため

I LOVE クラシックアウトドア

1996年生まれ、編集部に入る前は植木屋という異色の経歴を持ち、小さめの重機なら運転可。植物を学ぶために上京したはずが、田舎には無かった古着にハマる。アメカジ、トラッド様々なスタイルを経てアウトドア古着に落ち着いた。腰痛持ちということもあり革靴は苦手、持っている靴の9割がスニーカーという断然スニーカー派。
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