ニューバランスは992や993だけじゃないのだ。独断と偏見で選んだ”推し”NB4選。

New Balanceを欲しいと思っている人に向けてオススメのモデルの徹底ガイドとしてお送りする第二弾。前回記事では似た雰囲気の人気モデル2型「992と993」をその違いの説明とともにご紹介したが(記事を読みたい方はこちらから)、今回は個人的に推したいその他の品番をご紹介したいと思う。

1.レトロなバッシュがルーツのNew Balance550。

1989年に誕生した「550」は、もともとバスケットボール用にデザインされた。レトロなアッパーデザインと厚みのあるソール、そして小ぶりなロゴマークが特徴的で、初登場した時の世間の反応はイマイチだったそう。しかし、時とともにこのクラシックなフォルムを持つスニーカーは根強いファンを獲得していき、今ではニューバランスのシグネチャーシューズのひとつとなる。2年前にエメレオンドレとコラボしていたのも記憶に新しいが、このスポーティなテイストを生かしながらアメトラやアメカジとミックスさせて表現したいと思う。

スポーティな雰囲気をミックスさせたアメトラ・スタイル。

シャツを着用することで、スポーティにふりすぎず、少しトラッドな雰囲気も残したミックスコーデ。足元はバッシュだが、エレッセ×「クレスト」ディガウェル×ジェイプレス オリジナルスのボトムはテニスウェアを意識したトラックパンツを用いている。ソックスは、テニスボールを意識したグリーンのネオンカラーをアクセントに。

ローテクの雰囲気を活かしたクラシック・アメカジ。

次は、カレッジプリントのTシャツやフィリーズのキャップなどなどスポーツテイストのアイテムを使ったアメカジ・スタイリング。ブルー×レッドは少しスーパーマンっぽい……(笑)。ローテクなスニーカーなので、アメリカにいそうなおじさん感も意識してみた(笑)。2通りのコーディネイトを組んでみたが、ご覧の通り550はスポーティに振った方がカッコいいと思う。リーボックでいう「CLUB C」みたいな立ち位置と捉えていいだろう。

2.人気再沸騰。アーミーカラーのNew Balance990MG4。

今度は900番台。990 V4(品番はMG4)というアーミーカラーのデザイン。巷ではV3やV5の方がやや優勢な気がするが、僕は当時アウトレットで残っていたこのカラーがカッコいいなーと思ってセールで購入。改めて調べてみると、この配色は人気が再燃し、いまやメルカリでも5〜6万円まで高騰しているからびっくりだ(笑)。

シューズのカラーを活かしたミリトラ・スタイル。

前回記事では993に迷彩のカーゴパンツを合わせたが、こちらも同じくワイドストレートのM-65カーゴを。ワイドボトムの迫力に負けず、カラーリングの相性もばっちりだ。トップスも60年代のU.S.ARMYのカーキ色のポプリンシャツを合わせ、わざとらしくアースカラーにまとめた。色だけ拾ったランドローバーのキャップで、あえてテイストはハズしてみた。

3.細身のシルエットが特徴的なNew Balance996。

996はこれまで紹介した中でも細身のシルエットで、非常に軽い印象。男女問わず人気の理由としては、ニューバランスらしいオーソドックスなデザインに加え、カラーバリエーションが豊富なことが挙げられるだろう。シンプルなデザインだけに保守的な色選びに陥りがちだろうが、あえて普段持っていない色を選んで挿し色として使ってみては? 僕はパープルとピンクの間のようなクセが強めのカラーを選んだ。

シューズを主役にしたシャツ・スタイル。

Levis646のフレアデニムを合わせてみたが、裾幅のワイドな雰囲気と細身のシルエットのメリハリがなんかいいなと感じている。これまではシューズが馴染むスタイリングを意識していたが、今回はシューズをアクセントにしたコーデ。

4.高級感とハイテクな雰囲気漂うNew BalanceM1500。

最後に、M1500というモデルのご紹介。1989年に登場し、900番台から受け継がれるクラシックな部分は守りながら複数のパーツを組み合わせたアッパーデザインやミニサイズのNロゴ、分厚いミッドソールが演出するハイテクな顔立ちが特徴的。Made in U.K.がこの品番の特徴なのだが、高品質な革を使った素材やシルエット、英国製という点も含めて少しドレッシーな印象を持っている。僕が買ったM1500は、同じくニューバランスのH710というトレッキングシューズでかつて存在した「ブラウン×ネイビー」の配色がとにかく格好良くて、たまたま古着店で見つけた並行輸入品を購入したもの。日本ではあまり出回ってないそう。

Levis517と合わせたクラシックなアメカジスタイル。

デニムにはLevis 517というブーツカットを選んだ。靴自体がブーツっぽい配色なので全体感としてはアメカジだけど、M1500を履くことで少し品があるように見えないだろうか? 僕にとって、M1500はそんなイメージ。

これまでに紹介した通り、それぞれの品番にはそれぞれの特徴がある。そして、その特徴を活かしたコーディネイトを考えるのは楽しいものだ。1足を履き回すのも楽しいが、自分らしいコーディネイトに合わせて新たなモデルを探すと、さらに楽しくなるハズだ。そして、その奥深さがニューバランスにはあると思う。

この記事を書いた人
黒野 智也
この記事を書いた人

黒野 智也

ブレザー偏愛家

1985年生まれ、神戸出身。J.PRESS&SON'Sの立ち上げから携わり、現在はショップディレクター。コラボや別注などのほか、マーチャンダイズ、生産管理、企画・バイイング、イベント立案、PR、店頭での接客まで担当。趣味のカメラを活用し、自社ブランドのみならず、他ブランドのルック撮影やイメージヴィジュアルにも携わる。アメリカントラディショナルの普及のため、様々な“ブレザー・スタイル”を啓蒙する@blazer_snapも主宰。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

スペイン発のレザーブランドが日本初上陸! 機能性、コスパ、見た目のすべてを兼ね備えた品格漂うレザーバッグに注目だ

  • 2025.11.14

2018年にスペイン南部に位置する自然豊かな都市・ムルシアにて創業した気鋭のレザーブランド「ゾイ エスパーニャ」。彼らの創る上質なレザープロダクトは、スペインらしい軽快さとファクトリーブランドらしい質実剛健を兼ね備えている。 日々の生活に寄り添う確かなる存在感 服好きがバッグに求めるものとは何か。機...

2025年秋冬、「ジェラード」から厳選されたヴィンテージモチーフが息づく至高のコレクションが到来!!

  • 2025.12.12

2025年秋冬、ジェラードらしいネイティブアメリカン、ミリタリー、クラシックなワークウエアなど、厳選されたヴィンテージモチーフが息づく至高のコレクションが到来。Lightningがその中からおすすめアイテムを厳選して紹介する。 Salem Coat [Lot No_AG12420] 6年ぶりのリリー...

時計とベルト、組み合わせの美学。どんなコンビネーションがカッコいいか紹介します!

  • 2025.11.21

服を着る=装うことにおいて、“何を着るか”も大切だが、それ以上に重要なのが、“どのように着るか”だ。最高級のプロダクトを身につけてもほかとのバランスが悪ければ、それは実に滑稽に映ってしまう。逆に言えば、うまく組み合わせることができれば、単なる足し算ではなく、掛け算となって魅力は倍増する。それは腕時計...

【UNIVERSAL OVERALL × 2nd別注】ワークとトラッドが融合した唯一無二のカバーオール登場

  • 2025.11.25

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【UNIVERSAL OVERALL × 2nd】パッチワークマドラスカバーオール アメリカ・シカゴ発のリアルワーク...

上野・アメ横の老舗、中田商店のオリジナル革ジャン「モーガン・メンフィスベル」の凄み。

  • 2025.12.04

ミリタリーの老舗、中田商店が手掛けるオリジナルブランド、「MORGAN MEMPHIS BELLE(モーガン・メンフィスベル)」。その新作の情報が届いたぞ。定番のアメリカ軍のフライトジャケットから、ユーロミリタリーまで、レザーラバー垂涎のモデルをラインナップしているのだ。今回は、そんな新作を見ていこ...

Pick Up おすすめ記事

グラブレザーと、街を歩く。グラブメーカーが作るバッグブランドに注目だ

  • 2025.11.14

野球グローブのOEMメーカーでもあるバッグブランドTRION(トライオン)。グローブづくりで培った革の知見と技術を核に、バッグ業界の常識にとらわれないものづくりを貫く。定番の「PANEL」シリーズは、プロ用グラブの製造過程で生じる、耐久性と柔軟性を兼ね備えたグラブレザーの余り革をアップサイクルし、パ...

今こそマスターすべきは“重ねる”技! 「ライディングハイ」が提案するレイヤードスタイル

  • 2025.11.16

「神は細部に宿る」。細かい部分にこだわることで全体の完成度が高まるという意の格言である。糸や編み機だけでなく、綿から製作する「ライディングハイ」のプロダクトはまさにそれだ。そして、細部にまで気を配らなければならないのは、モノづくりだけではなく装いにおいても同じ。メガネと帽子を身につけることで顔周りの...

「アイヴァン」からニューヨークに実在する通りの名前を冠した新作アイウエアコレクション登場

  • 2025.11.21

ニューヨークに実在する通りの名前を冠した「アイヴァン」の新作コレクション。クラシックな要素をサンプリングしながらも現代の空気感を絶妙に捉え服と同等か、それ以上にスタイルを左右する究極のファッショナブルアイウエア。 Allen 2023年、NYに誕生した「ビースティ・ボーイズ・スクエア」。その付近で出...

時計とベルト、組み合わせの美学。どんなコンビネーションがカッコいいか紹介します!

  • 2025.11.21

服を着る=装うことにおいて、“何を着るか”も大切だが、それ以上に重要なのが、“どのように着るか”だ。最高級のプロダクトを身につけてもほかとのバランスが悪ければ、それは実に滑稽に映ってしまう。逆に言えば、うまく組み合わせることができれば、単なる足し算ではなく、掛け算となって魅力は倍増する。それは腕時計...

スペイン発のレザーブランドが日本初上陸! 機能性、コスパ、見た目のすべてを兼ね備えた品格漂うレザーバッグに注目だ

  • 2025.11.14

2018年にスペイン南部に位置する自然豊かな都市・ムルシアにて創業した気鋭のレザーブランド「ゾイ エスパーニャ」。彼らの創る上質なレザープロダクトは、スペインらしい軽快さとファクトリーブランドらしい質実剛健を兼ね備えている。 日々の生活に寄り添う確かなる存在感 服好きがバッグに求めるものとは何か。機...