9.EDWARD GREEN(エドワード グリーン)|イギリス|1890年創業
1890年に紳士靴を手作りするノーザンプトンの小さな工場からスタート。瞬く間にその才能を開花させ、多くの靴好きから高い評価を得ることとなったエドワード グリーン。「でき得る限りの上質を求める」というブランドの哲学は、英国で本物のクラフトマンシップを育て上げ、職人による伝統的な手法でのモノ作りに価値をもたらした。
特に史上最も完成された木型と讃えられた名作ラスト「202」は、高い人気を得ている。ひと目見ただけで見分けがつく、それがエドワード グリーンの目指す世界観といえる。
写真はスキンステッチが施されたモカ部分に特徴を持つ「DOVER(ドーヴァー)」。このディテールは良質なレザーを使用し、難易度の高い縫製技術を持つ熟練の技が生かされた証といえる。ブランドのクラフツマンシップを存分に感じられるモデルだ。
【問い合わせ】
エドワード グリーン 銀座店
☎03-3573-6055
http://www.edwardgreen.jp/
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10.JOHN LOBB(ジョン ロブ)|イギリス|1866年創業
ロンドンでは1866年から、パリでは1902年から紳士用の高級ブーツと靴を作り続けているのがジョン ロブだ。創業者のジョン・ロブは1829年にイングランド南西部のコーンウォールに生まれ、若い頃から靴職人見習いとしてロンドンで修行した。
ゴールドラッシュに沸いていたオーストラリアにおいて鉱夫用のブーツ作りに成功した後、ロンドンに戻ったのが1866年。リージェントストリートに第一号店をオープンさせ、政治家や財界のエリートといった上流階級に向けたビスポークシューズの受注を開始。ロンドンでの成功を受け、1902年にパリへ進出を果たした。
写真はジョン ロブのなかでも名作中の名作とされるキャップトゥ「CITY 2(シティ2)」。初代はややボリューム感のある8695ラストだったが、2007年に登場した2代目には700ラストが使われ、スタイリッシュでノーブルな印象が極まっている。
【問い合わせ】
ジョン ロブ ジャパン
☎03-6267-6010
https://www.johnlobb.com/ja_jp/
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11.Tricker’s(トリッカーズ)|イギリス|1829年創業
1829年にジョセフ・トリッカーが創業。英国靴の聖地、ノーザンプトンに現存する最古のシューメーカーである。ベンチメイドシューメーカーとして古くから職人の手仕事を大切にし、靴作りに確固たる信念を持ち続けてきたことが、時を超えて愛されている所以だ。
英国王室御用達の栄誉を授かることもブランドの価値を高めている。いまは亡き、ダイアナ元皇太子妃がトリッカーズのルームシューズをチャールズ皇太子に薦めたことがきっかけとなって、1982年にはロイヤルワラントを賜った。ダイアナ元皇太子妃の故郷はノーザンプトンであり、昔から慣れ親しんだルームシューズを自信を持って薦めたのだという。
トリッカーズと聞いて、最初に思い浮かぶ定番中の定番モデルであるカントリーブーツ。一般的に「モールトン」という名称で知られているが、実際はシーシェイドカラーのものだけを「モールトン」と呼ぶ。写真は近年精力的に行っている定番「M5633」のコラボモデル。こういったレアものも注目だ。
【問い合わせ】
GMT ☎03-5453-0033
http://www.trickers-store.jp/
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12.SANDERS(サンダース)|イギリス|1873年創業
1873年にウィリアム・サンダースとトーマス・サンダースの兄弟によって設立されたサンダース&サンダース社は、英国靴の聖地ノーサンプトンで100年以上の歴史を持つ実力派メーカー。現在では、生産性の向上のために、生産機械と高度なコンピュータ制御システムに補足されることで、多くの工程を職人の手に委ねながらも、クオリティの高い靴を広く提供出来ることもあり、様々な制服用の靴としても採用されている。
また、伝統と格式を備えた錚々たるブランドのプロダクトを手掛けてきた実績も品質と技術力の高さの裏付け。軍用靴として生産されたミリタリーラインをはじめ、数多くの名作たちは、どのモデルも実直なモノ作りの息吹を感じさせてくれる。
写真の1137(ミリタリーブロードアロー・エプロンダービー)は、1930~50年代に政府から軍への支給品に用いていたモチーフ「ブロードアロー」を甲の部分に縫い込んでいて、陸海空の三軍が一体となって敵を倒すというイメージが表現されている。インソールのロゴは20年ほど前まで英国国防省向けに使用していたものを特別に復刻したもの。
【問い合わせ】
グラストンベリーショールーム
☎03-6231-0213
http://www.sanders.jp/
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