書類、名刺、レシートなどすべてデータ化 リモートワークの必需品 ScanSnap iX2500

Apple TVに加入していれば映画『F1/エフワン』が無料に! F1ファンでない方もお正月にぜひ!

2025年12月12日から、映画『F1/エフワン』がApple TVに加入している人なら誰でも追加フィーなしに見られるようになった。ブラッド・ピットファンや、F1ファンでなくても楽しめる映画なので、ぜひこの年末年始に見てみよう!

F1の色にまつわるマメ知識1——タイム表示のパープル/グリーン/イエロー

冒頭に、F1ファンじゃないとちょっと分かりにくいシーンがある。

主人公のブラッド・ピット演じるソニー・ヘイズが冒頭タイムアタックをする。タイム表示が、イエローになったり、グリーンになったり、パープルになったりするのだが、ここはちょっと説明が欲しいところ。

(iPadのF1アプリより。ラップタイムなどのデータを見られるので、生中継を見ながら使うと楽しみ倍増)

F1では、タイム表示がイエローだと自己ベストを更新していないという意味なのだ。だから冒頭イエローなのはタイムが出ていないということ。

途中からグリーンになるのは自身のタイムは更新している……つまりベストタイムを出しているということになる。そして、パープルは最上級。つまり、今のセッションでは誰よりも速いベストタイムをマークしているということだ。

(鈴鹿で筆者撮影)

予選で、パープルならつまりはポールポジションということ。

コースは3つの『セクター』という区間に区切られており、そのセクターごとに色が表示される。第1セクター、第2セクターをパープルで来たら、全体ベストタイムを獲得できる可能性が高いから、「第1、第2セクター、パープル!」と言われると、F1ファンは自動的に鳥肌が立つようになっている(笑)

iPadやiPhoneのF1アプリ(年間2500円)を使うと、ライブでラップタイム、セクタータイム、コース内での位置を見ることができる。

ちなみに、映画ではタイムが出てないシーンで文字が赤くなるが、これは映画の演出で、実際には一般の中継では赤くなることはない(チームのコンピュータではそういう表示があるのかもしれないが)。

F1の色にまつわるマメ知識2——レッドフラッグとイエローフラッグ

ご存じのように、サーキットには制限速度も一般的な信号機もないが、その代わりフラッグに関するルールは厳密に守られる。

これは、バイクでもクルマでも、どんな草レースでも基本的には共通のルール(フラッグ規定の子細は国や、クラスなどによって異なる部分もある)になっている。

レースでは常にほぼ全力で走るわけだけが、事故が起こっているところに避ける余力のないスピードで進入してしまうと大惨事になる可能性がある。そのためにフラッグは絶対に遵守しなければならない。

一番重要な旗は赤旗……つまりレッドフラッグだ。この旗が出たら、レースは中断。走行車はただちにレーシングスピードでの走行をやめて、路上でどんなアクシデントが起こっていたとしても速やかに止まれる速度でピットに戻らねばならない。

たとえば、コース全体にクラッシュしたクルマの部品が散らばっていたり、バイクなら転んで気絶したライダーがコース上に横たわっていたりすることさえある。いずれにしても、もう競う必要はないのだから、安全な速度でピットに戻る。直前までハイスピードで走行していると、速度感覚がズレていて150km/hでさえ遅く感じることもあるから、本当にゆっくり走る必要がある。

次に重要なのは黄旗……イエローフラッグ。この旗が振られるとそこより先のコース上に何らかのアクシデントが発生していることを示している。追い越しは禁止。イエローフラッグが出ている範囲内で追い越しをすると、重大なペナルティが科せられる。

こういったシーンでは、イエローフラッグが振られるはずだ。

イエローフラッグが振られていると(振動という)、アクシデントの現場であることを表している。重大なアクシデントの場合は2枚のイエローフラッグが振動で出される場合もある。

一般には、何らかの事故。パーツが落ちていたり、観客席から飛んだビニール袋が障害になる場合もある(だからレース観戦時には絶対に飛ぶようなものを持っていてはいけない)。特殊な例としては何らかの生き物がコースに入ってる場合もある。2024年のシンガポールGPでは、体長1mを超すような大きなトカゲが進入したし、鈴鹿サーキットは内側に池があるので、雨の日にはカメがコース上に出てくることもある。

我々が走っていたような草レースではイエローフラッグが出たら大きくスピードを落すが、F1の場合はタイヤを冷やしたくない、ペースを維持したいなどの理由でたびたび速度が減速されず、問題になることがある。また旗を使いにくい場所のために、ライトパネルが使われることもあるし、F1の場合はステアリングディスプレイにも表示される。

ちなみにレッドとイエローの他の色の旗もある。白旗は救急車など4輪車がコース上に入っている(F1では4輪車を入れる場合には赤旗でレースが中断される)。赤/黄の縞模様の旗はオイル旗と呼ばれ、コース上に滑りやすい液体が出ている。緑旗は、黄旗や白旗の解除。ブルーは後ろから自分と違うラップの速い車両が来ているので、邪魔をしないように道を譲れ……という旗。周回遅れになると振られる。黒旗もしくは、黒にオレンジボールは、機械的故障などでの走行停止命令。一般にはゼッケン番号と一緒に出される。そしてご存じ白黒のチェッカーフラッグはゴール、レース終了だ。

主人公のソニー・ヘイズ(ブラッド・ピット)と、チームメイトのジョシュア・ピアース(ダムソン・イドリス)以外は実在するドライバーなのもすごい。実際のレースの際に撮影されたシーンも使われている。

F1の色にまつわるマメ知識3——赤/黄/白/緑/青、タイヤのロゴの色

昔は、レース用のタイヤも提供メーカーごとに性能差があったりして、各社が性能を競っていたのだが、現在は単一のメーカー(イタリアのピレリ)が提供しており、レースのエンターテイメント性を高めるために、ドライコンディションでは3種類のタイヤを提供している。

タイヤにプリントされたロゴの色でタイヤチョイスが分かる。この場合はイエローなので、ミディアムタイヤ。映画のAPX GPというチームは架空だが、それ以外のチームとドライバーは実在する。写真はカタールGPを走るレッドブルのゼッケン22角田裕毅(筆者がiPhone 17 Proで撮影)。

それぞれ、ソフトタイヤ、ミディアムタイヤ、ハードタイヤに、ロゴが赤/黄/白で入っている。

ソフトタイヤは柔らかくてグリップが良くて速く走れるが、すぐに磨耗してダメになる。ハードタイヤは長い間走行可能だが、硬くて遅い(一般的には)。そしてミディアムタイヤはその中間だ。ハードタイヤだとピットインせずに長時間走れるが、タイムが遅くなる。

タイヤ交換は最短約2秒というすさまじく短い時間で交換されるが、ピットロードには制限速度があるので、一度タイヤ交換に入るとおよそ二十数秒(コースによって違う)を失ってしまう。これらの要素を勘案して、タイヤを選択して戦略を練るというわけだ。

劇中でも、ソニーがピットインして赤いロゴのソフトタイヤで飛び出して猛追するシーンがあるのはそういうことだ。

2026年は、5戦だけだが地上波でも放映される

ちょっと劇中では分かりにくかったF1の色にまつわる話を書いてみた。

他に、選手の名前などは、チームカラー(マクラーレンはオレンジ、レッドブルは紺、フェラーリは赤など)で書かれるとか、知っていると理解が早まる色の知識がある。

2026年シーズンからは、アップルがアメリカでの独占放映権を取得。日本でも、フジテレビが独占放映権を獲得し(DAZNが契約解除された)、CSとオンラインで全戦を生放送し、さらに5戦を地上波で放映することになった。

2026年から、アメリカではApple TVでF1が放映される。

映画『F1/エフワン』を見て面白ければ、ぜひリアルのF1を観てみていただきたい。実は筆者も2〜3年前から最近のF1にハマった『にわか』なのだが(87〜90年ぐらいは鈴鹿に行くぐらい熱心に観ていた)、鈴鹿とカタールの2戦を現地観戦してしまうほどハマってしまった。面白いので、ぜひ。

カタールはナイトレース。砂漠の夕暮れの中、F1マシンが走るのはすごく幻想的。

(村上タクタ)

この記事を書いた人
村上タクタ
この記事を書いた人

村上タクタ

おせっかいデジタル案内人

「ThunderVolt」編集長。IT系メディア編集歴12年。USのiPhone発表会に呼ばれる数少ない日本人プレスのひとり。趣味の雑誌ひと筋で編集し続けて30年。バイク、ラジコン飛行機、海水魚とサンゴの飼育、園芸など、作った雑誌は600冊以上。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

2025年秋冬、「ジェラード」から厳選されたヴィンテージモチーフが息づく至高のコレクションが到来!!

  • 2025.12.12

2025年秋冬、ジェラードらしいネイティブアメリカン、ミリタリー、クラシックなワークウエアなど、厳選されたヴィンテージモチーフが息づく至高のコレクションが到来。Lightningがその中からおすすめアイテムを厳選して紹介する。 Salem Coat [Lot No_AG12420] 6年ぶりのリリー...

【UNIVERSAL OVERALL × 2nd別注】ワークとトラッドが融合した唯一無二のカバーオール登場

  • 2025.11.25

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【UNIVERSAL OVERALL × 2nd】パッチワークマドラスカバーオール アメリカ・シカゴ発のリアルワーク...

今っぽいチノパンとは? レジェンドスタイリスト近藤昌さんの新旧トラッド考。

  • 2025.11.15

スタイリストとしてはもちろん、ブランド「ツゥールズ」を手がけるなど多方面でご活躍の近藤昌さんがゲストを迎えて対談する短期連載。第三回は吉岡レオさんとともに「今のトラッド」とは何かを考えます。 [caption id="" align="alignnone" width="1000"] スタイリスト・...

今こそマスターすべきは“重ねる”技! 「ライディングハイ」が提案するレイヤードスタイル

  • 2025.11.16

「神は細部に宿る」。細かい部分にこだわることで全体の完成度が高まるという意の格言である。糸や編み機だけでなく、綿から製作する「ライディングハイ」のプロダクトはまさにそれだ。そして、細部にまで気を配らなければならないのは、モノづくりだけではなく装いにおいても同じ。メガネと帽子を身につけることで顔周りの...

グラブレザーと、街を歩く。グラブメーカーが作るバッグブランドに注目だ

  • 2025.11.14

野球グローブのOEMメーカーでもあるバッグブランドTRION(トライオン)。グローブづくりで培った革の知見と技術を核に、バッグ業界の常識にとらわれないものづくりを貫く。定番の「PANEL」シリーズは、プロ用グラブの製造過程で生じる、耐久性と柔軟性を兼ね備えたグラブレザーの余り革をアップサイクルし、パ...

Pick Up おすすめ記事

着用者にさりげなく“スタイル”をもたらす、“機能美”が凝縮された「アイヴァン 7285」のメガネ

  • 2025.11.21

技巧的かつ理にかなった意匠には、自然とデザインとしての美しさが宿る。「アイヴァン 7285」のアイウエアは、そんな“機能美”が小さな1本に凝縮されており着用者にさりげなくも揺るぎのないスタイルをもたらす。 “着るメガネ”の真骨頂はアイヴァン 7285の機能に宿る シンプリシティのなかに宿るディテール...

「アイヴァン」からニューヨークに実在する通りの名前を冠した新作アイウエアコレクション登場

  • 2025.11.21

ニューヨークに実在する通りの名前を冠した「アイヴァン」の新作コレクション。クラシックな要素をサンプリングしながらも現代の空気感を絶妙に捉え服と同等か、それ以上にスタイルを左右する究極のファッショナブルアイウエア。 Allen 2023年、NYに誕生した「ビースティ・ボーイズ・スクエア」。その付近で出...

グラブレザーと、街を歩く。グラブメーカーが作るバッグブランドに注目だ

  • 2025.11.14

野球グローブのOEMメーカーでもあるバッグブランドTRION(トライオン)。グローブづくりで培った革の知見と技術を核に、バッグ業界の常識にとらわれないものづくりを貫く。定番の「PANEL」シリーズは、プロ用グラブの製造過程で生じる、耐久性と柔軟性を兼ね備えたグラブレザーの余り革をアップサイクルし、パ...

【ORIENTAL×2nd別注】アウトドアの風味漂う万能ローファー登場!

  • 2025.11.14

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【ORIENTAL×2nd】ラフアウト アルバース 高品質な素材と日本人に合った木型を使用した高品質な革靴を提案する...

時計とベルト、組み合わせの美学。どんなコンビネーションがカッコいいか紹介します!

  • 2025.11.21

服を着る=装うことにおいて、“何を着るか”も大切だが、それ以上に重要なのが、“どのように着るか”だ。最高級のプロダクトを身につけてもほかとのバランスが悪ければ、それは実に滑稽に映ってしまう。逆に言えば、うまく組み合わせることができれば、単なる足し算ではなく、掛け算となって魅力は倍増する。それは腕時計...