この記事は、発売に先行して貸与された機材と、発表会での取材を元に執筆している。
すぐにきれいに拭くのが条件
新型のAirPods Pro 3は『IP57』へと防水性能が向上しており、発表資料には、「タフなワークアウトや予測不可能な天気に対応する」と書かれている。
IP57は防塵性能として『塵埃の侵入を完全に防止できないが電子機器の動作には問題がない』、防水性能として『一時的に水中に沈めた場合でも機器が影響を受けない』とされている。
筆者はランニングの際に汗で濡れたのをそのままにしておくのがイヤで、過去のモデルは絞った布で拭いたりしていたのだが、いちいち布を濡らして絞るのは面倒。
IP57だと、洗うことはできるのだろうか?
筆者がApple Parkのブリーフィングで聞いたところによると真水で軽く汗を流すぐらい洗っても問題ないらしい。ただし、洗ったあとには、すぐ(2時間以内)に完全に水分を拭き取るのが条件とのこと。また、海水、洗剤などの真水以外の使用もNG。
この場で聞くことはできなかったが、通常デジタルデバイスの耐用温度は35℃までであることが多いので、風呂やサウナもNGのはずだ(今回は未確認だが一般論として)。内部で結露する可能性もある。泳ぐのも無理だと思う(そもそも外れて紛失しそうだが)。
また、表示の条件でテストはされているが、『防塵性能と耐汗耐水性能は永続的に維持されるものではなく、通常の使用によって耐性が低下する可能性があります』とのことなので、おそらく水濡れによる故障は補償されないと思われる。つまり濡らす場合は、自己責任で。パッキンなどは経年や温度などの条件で劣化するので、メーカーとしても補償できない部分なのだろう(筆者は以前、とある会社の防水カメラに水が入って、修理に持ち込んだら「年に一回はパッキンを交換して下さい」と言われた。それは難しい)。
また、濡れた状態でケースに入れて充電してはならないとのこと。これも当然。
というわけで、防水性能は向上して、洗うこともできるようになったようだが、「運用はあくまで自己責任で」というのが実態のようである。
(村上タクタ)
関連する記事
-
- 2024.11.25
AirPods Pro 2の新機能『ヒアリングサポート』を、難聴のある人に試してもらった
-
- 2024.09.21
大幅に進化したAirPods 4。じゃあ、AirPods Pro 2とどっち選ぶ?