書類、名刺、レシートなどすべてデータ化 リモートワークの必需品 ScanSnap iX2500

まるでスカウター! 情報を表示するメガネ、Even RealitiesのEven G1を買った

最近、メガネ型デバイスが熱い。個人をインターネットに接続するデバイスであるスマホが登場しておよそ18年。『スマホの次』はなかなか登場しない。VRデバイスや、スマートグラスがその突破口になるとは思うのだが、まだスマホのように多くの人が使うには至っていない。というわけで、今回はヨーロッパを中心に販売されている『Even Realities』の『Even G1』を買ってみた。価格は599ドル。送料15ドル。クレジットカード会社からは、トータルで9万1598円の請求が来た。

Even Realities
https://www.evenrealities.com/

ドラゴンボールのスカウターのように、情報が目の前に表示される

Even G1のディスプレイ解像度はわずか640×200。しかも単色。初期のパソコンのモノクロディスプレイのように緑色だ。

一見普通のメガネにしか見えないが、文字情報が視界を遮らずに、視界の一部に表示される。グラスの左右のレンズ部分に表示され、両目で見ると中空に浮いているように見える。表示距離はアプリで1〜5mの間で調整できる。

これまで、さまざまなデバイスを体験してきているが、見え方は自然で見やすいといってもいいだろう。

タイトルで使ったこの画像は、Even G1を使っている時に、どう見えているかをイメージ画像として作ってみたもの。ご覧のように、視界の少し上の方に、緑色の文字が表示される。周囲はこんなに暗く見えるわけではないが、コントラスト感はこのぐらいはっきりしている。

最初、普通の色の写真に合成したら文字が読みにくく感じたが、このぐらいはっきり見える。

実際には、頭の揺れに対して文字はしっかり空間に浮いているし、距離感の違いもあるので、この画像からイメージされるより読みやすいと思う(もちろん視力の問題はある)。

こう見える……というイメージを表現するために合成したイメージです。

ちょうど、ドラゴンボールのサイヤ人たちが使うスカウターのように、メガネに情報が表示される時代がようやく来たのだ。しかも、生成AIと接続されているので、表示される文字数は少なくても、かなり高度なことができる。このあたり、今だからこそ便利なデバイスだともいえる。

まだ、ソフトウエア的に十分だとは思わないが、大きな可能性を感じるデバイスだ。

たとえば、プロンプトを表示して読むことができる。生成AIに質問して、回答を表示させることも。また、外国語を聞いて、その翻訳を表示させることもできる。

ちなみに、下の状態で、私はカメラの方を見つつEven G1に表示されている文字を読んでいる。

いかがだろうか? ほとんど目線を合わせているように見えるのではないだろうか? 実際には、カメラの前にEven G1が表示している緑色のプロンプトを見ている。

試用しての詳細なレビューはまた後日お届けするが、まずはEven Realitiesという企業と届いた商品について、解説しよう。

優れた機能と、美しいデザインの秘密

現在、Even Realitiesの商品は、一般には日本では売っていない。しかし、通販で海外から購入することができる。今回、私はそうやって購入した。

ただし、当然ながら日本におけるサービス体制や、日本語のサポートなどはないので、そのあたりをオウンリスクで購入できる人にしかお勧めしない。

とはいえ、幸いなことに日本の技適は取得済みなので、Ray-Ban Metaや、初期のVision Proのように、技適の特例申請を個人でする必要はない。これはとても助かる。

現在、Even Realitiesの商品は、欧州を中心に販売しており、EUオフィスはベルリンとスイスのルガーノにある。アメリカでも購入可能だが、まだ、拠点は少ない。つまりワールドワイドで見て、今のところ欧州市場中心に展開されているということだ。

デザイン、マーケティングなどはこのEUオフィスを中心に行われており、デザイン、製品品質などは欧州基準となっている。本社は深圳で、電子的な先進技術、生産技術などは中国のバックグラウンドが活かされている。

創業者CEOのWill WangさんはアップルでiPhoneやApple Watchの製品開発に携わっており、その後中国に戻ってAnkerとOPPOで製品デザインとサプライチェーン戦略の強化に取り組んだという。CTOのJian Ouyangさんもアップル出身である。

主任デザイナーのPhillipp HaffmansさんはベルリンでMYKITAとic! berlinというデザインオリエンテッドなアイウェアブランドを共同創業した伝説的なデザイナー。ネジを使わないスクリューレスヒンジを活かした、シンプルで美しいデザインが特徴で、その手腕はEven Realitiesのブランドにとって大きな意味を持つ。CSOのNikolaj Schnoorさんは著名なデンマーク発祥の高級アイウェアブランドLINDBERGでCCOを務めており、世界的な商品戦略、マーケティングにおいてEven Realitiesに大きく貢献しているのだそうだ。

このように、西海岸や中国のテクノロジー機能の技術力、開発力と、欧州のデザイン、マーケティングが組み合わさって作られたのがEven Realitiesのプロダクトなのである。

Even G1の『開封の儀』をお届けしよう

購入は比較的簡単で、筆者の場合、購入から10日ほどで受け取ることができた。

ご覧のように、安全な状態で届いた。最近のトレンドにしたがって、地球環境を考え、プラスチックを使わない包装だ。

パッケージを開けた様子。Ray-Ban Metaなどと同様に、ケースにバッテリーが内蔵されており、入れておくと充電できる仕組み。

パッケージにメッセージと、最初に使い始める時に見るクイックガイドが入っているのも嬉しい。

ちなみに、ちょっと分かりにくいが、メガネケースの下に、USB-Cケーブルと、メガネ拭きが入っている箱があるので、見落とさないように。ないと困るというものでもないが、USB-Cケーブルは上質なものが入ってるので、ぜひ活用したい。

ベルリンのエキスパートアイウェアデザイナーが携わっているだけあって、非常にスタイリッシュ。角度によってはグラス部分に文字の表示領域がうっすらと見える。

この写真は、かなり頑張って撮影しているが、この表示領域は普通に見ているとほとんど気付かない。

クイックガイドに従って、Even G1とiPhoneをペアリングし、初期設定を行う。

HeadUp Settingsというのは、ちょっと上を見ると、日付、時間、天気、直近の予定などが表示される『ダッシュボード』という仕組みがあるのだが、どのぐらい見上げるとダッシュボードが表示されるかを設定するところ。デフォルトは20度だが、そのあたりが適切な気がする。あまり低くすると頻繁に表示されて面倒だし、高すぎるとダッシュボードを見るアクションが大げさになる。

使い始めると気付くのだが、あくまでさりげなく情報に接することができるのがEven G1の美点だから、大げさにならない方がいいと思うのだ。

最初に設定する部分は他にはあまりないが、『設定』の項目はご覧の通り。

現在、システム言語として使用出来るのは、英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、イタリア語……と、ヨーロッパ諸国の言語のみ。このあたりもヨーロッパをマーケットの中心に据えているからこそ。

対して、スピーチ言語(音声入力)としては、日本語を含む数多くの言語が利用できる。まぁ、生成AIで使えるからということだが、日本語フォントも入っているので、日本語も表示できるということだ。

ちなみに、ケースにはご覧のように技適マーク(一番右)があった。これで安心して使用出来る。ケースのバッテリーは2000mAh/7.4whという表記も見える。本体には160mAh/0.616Whのバッテリーが内蔵されており、これで1.5日ぐらい持つという。公式の表記だとケースを合わせて6日ぐらいもつ勘定だ。

ここまでの操作でEven G1は利用出来るようになった。

実際の使ってみてのインプレッションについては、もうしばらく使い込んでからレポートしよう。

お楽しみに。

(村上タクタ)

 

この記事を書いた人
村上タクタ
この記事を書いた人

村上タクタ

おせっかいデジタル案内人

「ThunderVolt」編集長。IT系メディア編集歴12年。USのiPhone発表会に呼ばれる数少ない日本人プレスのひとり。趣味の雑誌ひと筋で編集し続けて30年。バイク、ラジコン飛行機、海水魚とサンゴの飼育、園芸など、作った雑誌は600冊以上。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

初夏は、泥と大戦で。「STUDIO D’ARTISAN」2026SSの新作を紹介!

  • 2026.07.03

選ぶのは「泥染の開襟シャツ」か、「大戦モデル」か──。この初夏、気になるのは対照的な表情を持つ二つの新作だ。そのどちらにもステュディオ・ダ・ルチザンならではの、丁寧な作りと遊び心が息づいている。 奄美大島の伝統技法が生む、泥染ならではの深い表情に注目 奄美大島に古くから伝わる泥染は、テーチ木(シャリ...

上品に纏うちょうどいい季節。大人の夏にちょうどいい「ORGUEIL」のシャツ

  • 2026.06.30

気温の上昇とともに、装いは軽く簡素になる。だからこそ求めたいのは、肩肘張らない大人の品格だ。クラシックをモダンに再構築したORGUEILのシャツが、大人の夏にちょうどいい存在感を放ってくれるはずだ。 Shawl Collar Denim Work Shirt 1930 年代に現存したアメリカンワーク...

時とエイジングを刻む。VAGUE WATCH&Co. × CONSIGLIERE THE 1ST SPECIAL WATCH

  • 2026.07.02

時計は時間を刻むもの。本来の目的はそれで十分だが、「エイジングするものに囲まれて暮らしたい」という自称革ジャンの伝道師・モヒカン小川はベルトにもこだわる。そんな彼が愛用するヴァーグウォッチとシルバージュエリーブランド「コンシリエーレ」のコラボウォッチには毎日身につけた分のエイジングが刻まれている。 ...

革とデニムの境界線を越える! デニムのように見えるけど実はコレ、革なんです。

  • 2026.07.02

前号でもお伝えしたが、天神ワークスの開発していた新しい革「リジットレザー」が完成し、この度、遂にレザージャケットとなって登場した。まずはこの写真を見てほしい。これは、天神ワークス代表の髙木さんが1カ月着込んだもの。このエイジング、まさにデニムじゃね? でも、レザーらしいエイジングも見え隠れする、唯一...

Pick Up おすすめ記事

革とデニムの境界線を越える! デニムのように見えるけど実はコレ、革なんです。

  • 2026.07.02

前号でもお伝えしたが、天神ワークスの開発していた新しい革「リジットレザー」が完成し、この度、遂にレザージャケットとなって登場した。まずはこの写真を見てほしい。これは、天神ワークス代表の髙木さんが1カ月着込んだもの。このエイジング、まさにデニムじゃね? でも、レザーらしいエイジングも見え隠れする、唯一...

夏の余白に、存在感を。大人メンズの夏スタイルに個性と奥行きを添えてくれるアイテムを紹介!

  • 2026.06.30

シンプルな装いだからこそ、アクセサリーや小物が着こなしの印象を大きく左右する夏。そんな季節にチャコールグリーンが提案するのは、物語とクラフトマンシップを宿した逸品たち。夏のスタイルに個性と奥行きを添えてくれるアイテムを紹介する。 手仕事が生む、本物の存在感 2002年に誕生したアティースは、「REL...

上品に纏うちょうどいい季節。大人の夏にちょうどいい「ORGUEIL」のシャツ

  • 2026.06.30

気温の上昇とともに、装いは軽く簡素になる。だからこそ求めたいのは、肩肘張らない大人の品格だ。クラシックをモダンに再構築したORGUEILのシャツが、大人の夏にちょうどいい存在感を放ってくれるはずだ。 Shawl Collar Denim Work Shirt 1930 年代に現存したアメリカンワーク...

「ファーストアローズ」創業30周年記念! 「JELADO」「RE-BUILT」とのコラボによる銀で彩った、贅沢なデニム。

  • 2026.06.29

日本屈指のシルバーアクセサリーブランド「ファーストアローズ」が創業30周年を記念して、これまでの集大成かつファンへの感謝の気持ちを込めて、「JELADO」と「RE-BUILT」とコラボしたスペシャルなデニムを制作。限定100本。節目の年に相応しいこだわりに満ちたデニムの詳細を大解剖! First A...

【連載】ビートルズのことを考えない日は一日もなかった

  • 2024.02.05

80年代、私的ビートルズ物語。 ビートルズ研究と収集に勤しむビートルデイズを始めて早44年(Since1980)。 なにをするにもビートルズが基準だった『昭和40年男』編集長のビートルズ史を、 当時の出来事とともに振り返ります。