書類、名刺、レシートなどすべてデータ化 リモートワークの必需品 ScanSnap iX2500

北海道Fビレッジから世界へ——スタートアップの未来を拓く「Hokkaido F Village X」始動

北海道の大地に、新たなイノベーションの拠点が誕生する。場所は、日本ハムファイターズの球場『エスコンフィールド』を要するFビレッジ。札幌からも新千歳空港からも近いという絶好の地の利と、北海道ならではのスぺースの広さを活かし、西海岸のスタートアップマインドをScrum VenturesとScrum Studioが注入する。

Scrum Venturesグループ、創業者兼ゼネラルパートナーの宮田拓弥氏。

北海道って、スタートアップに向いてる!

先日、筆者は別件の取材で北海道に行ったのだが、その利便性の高さに驚いた。羽田から飛行機で約 1.5時間。便数もそれなりにあるし、空港から各方面への利便性もいい。北海道ならではのスペースの広さもあるし、ドローン、ロケット開発などのスペースを必要とするベンチャーには最適だろう。またインバウンドで北海道旅行に来てる人の多さにも驚かされた。そのことからも分かるように、羽田で乗り換えれば海外からの便もいい。

反面、デメリットもある。日本の地方都市全体を覆う高齢化、過疎化の波は北海道にも押し寄せており、札幌以外の町は思ったより過疎化が進んでいる。商圏人口も減りつつあるので、地元でビジネスを盛り上げていくのは難しいかもしれない。

しかし、地元商圏をあてにしないベンチャー企業、特にスペースを必要とするカテゴリーの企業なら、北の大地には大きな可能性がある。そこに目をつけたのが、西海岸のベンチャースピリットを持って、日本企業の可能性を広げようとしているベンチャーキャピタル、Scrum Venturesだ。

西海岸に本拠を置くScrum Venturesは、特定のテーマを掲げて世界中からベンチャー企業を集め、同時にベンチャー企業とコラボレーションしたい、資金提供をしたいという企業を募る。また、場合によってはScrum Ventures自身が出資する場合もあるし、インキュベーションとしてさまざまなアドバイザー、メンターを招聘し、スタートアップを成功させるべく強力なチームを組む。今回は『北海道の可能性』をテーマとしてグローバルアクセラレーションプログラム『Hokkaido F Village X(HFX)』をスタートさせる。

発表会には、株式会社ファイターズスポーツ&エンターテイメントの常務取締役開発本部長の前沢賢氏(右)も登壇。

北海道って、やっぱり挑戦の大地なのである。西海岸との相性は良さそう。

HFXの特徴と展開

HFXは、北海道日本ハムファイターズの本拠地である「Fビレッジ」を拠点とし、世界中のスタートアップが実証実験や事業展開を行うためのプログラムだ。年間約10社、3年間で30社を採択し、「スポーツ・エンタメ・スタジアム」「フード&アグリ」「モビリティ」「サステナビリティ」「ウェルビーイング」の5つのカテゴリにおいて、新技術や新サービスの社会実装を支援する。

このプログラムでは、Scrum Studioが運営を担当し、株式会社ファイターズ スポーツ&エンターテイメントが運営協力パートナーとして参画。また、ヤマトホールディングス株式会社や株式会社JTBといったパートナー企業、さらに北海道 北広島市、JETRO、STARTUP HOKKAIDOといった自治体・リソースパートナーと連携し、事業共創の機会を提供する。

栗山英樹氏がアドバイザーとして参画

HFXの特筆すべきポイントの一つが、北海道日本ハムファイターズのチーフ・ベースボール・オフィサー(CBO)である栗山英樹氏のアドバイザー就任だ。栗山氏はファイターズやFビレッジ、北海道の魅力を活かしながら、スタートアップと地域を結びつける重要な役割を担う。スポーツを軸にした街づくりを推進するFビレッジにおいて、スタートアップの技術をどのように活かせるか、実践的なアドバイスを提供することが期待される。

スタートアップと北海道の未来

HFXは、スタートアップにとって単なる事業開発の場ではない。北海道の持つ魅力を活かしながら、社会課題の解決にも貢献できるプラットフォームだ。特に、スポーツや観光、エネルギーなどの分野では、北海道ならではの環境を活かした実証実験が可能になる。例えば、スポーツ施設での最新テクノロジーの活用や、地元の食材を活かしたフードテックの開発、寒冷地での持続可能なモビリティの実証などが考えられる。

HFXのもう一つの特徴は、グローバルな視点を持てることだ。多くのスタートアップが日本市場だけでなく、海外展開も視野に入れている。HFXは、海外の投資家やパートナー企業とつながる機会を提供し、北海道から世界へと事業を広げるサポートを行う。

また、スクラムベンチャーズはシリコンバレーを拠点に活動しており、これまでに130社以上のスタートアップへの投資実績を持つ。こうしたネットワークを活用し、HFXに参加するスタートアップが世界のスタートアップ・エコシステムと連携できるよう支援する。

HFXへの参加方法

現在、HFXでは2025年3月から5月までの期間でスタートアップの募集を行っている。厳正な審査を経て採択された企業は、北海道での事業共創機会を得るだけでなく、スクラムベンチャーズによる出資検討の対象にもなる。

本プログラムの詳細や応募条件については、公式ウェブサイト( https://hfx.jp/ )を参照のこと。

(村上タクタ)

この記事を書いた人
村上タクタ
この記事を書いた人

村上タクタ

おせっかいデジタル案内人

「ThunderVolt」編集長。IT系メディア編集歴12年。USのiPhone発表会に呼ばれる数少ない日本人プレスのひとり。趣味の雑誌ひと筋で編集し続けて30年。バイク、ラジコン飛行機、海水魚とサンゴの飼育、園芸など、作った雑誌は600冊以上。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

70を超えるレザーブランドが集う! 「Leathers Day TOKYO 2026」が五反田TOCビルで9月26・27日開催!

  • 2026.08.30

雑誌『Lightning』と兄弟誌『2nd』『CLUTCH Magazine』の3誌による、レザー好きのための大規模イベント。4度目を迎える今年は、初の東京会場での開催が決定! 普段なかなか手に取って実物を見ることができないブランドや、このイベントでしか手に入らないアイテムが揃う特別な2日間。さらに...

上海発・気鋭のアメカジブランド「REAL SIMONS」を知っているか?

  • 2026.08.30

近年アメカジが流行し、大きな発展を遂げている中国。同国で1984年に創業したレザーウエア工場の生産背景を元に2017年に始動したのが「リアル シモンズ」だ。ヴィンテージピースを現代的に再構築した高品質なプロダクトを手がける気鋭のブランドである。 元々は皆さんと同じ『Lightning』の読者だったん...

記念すべき第1弾の革をモヒカン小川がプロデュース! AJLP活動報告。

  • 2026.09.01

ALL JAPAN LEATHER PRODUCT。略して「AJLP」なるビッグプロジェクトの活動報告。国産の原皮=地生(じなま)にこだわり、鞣しから縫製まですべてを日本で行う“オールジャパン”に価値を見出し、そのクオリティや魅力を伝えるべく動き出した革のプロたちのリアルドキュメンタリーである。同プ...

ガレージ、インテリア、リフォームまで! 趣味人のための、物件案内。

  • 2020.01.20

好きなものと暮らす、理想の城を手に入れよう。 家は、ただ暮らすためだけの場所じゃない。 どこに住むか、どんな空間にするか、そこで何を楽しむか。 ガレージハウスやアメリカンハウス、趣味部屋、インテリア、リノベーションまで、 「Lightning」ならではの視点で趣味人の理想の住まいを紹介する。

#PR

Pick Up おすすめ記事

「VINTAGE PEANUTS」が約10年ぶりに復刻! 「ウエアハウス」の新作Tシャツ一挙見せ!

  • 2026.09.08

ミクロレベルまで研究し、古着と見間違うほどのプロダクツを現代に蘇らせるウエアハウス。当時の生産技術や時代背景までも丁寧に掘り下げられて完成した服は、限りなくヴィンテージに近い存在だ。そんな彼らが生み出す服こそ、オーセンティックと呼ぶにふさわしい。 装いのアクセントにユニークなTシャツを! ウエアハウ...

記念すべき第1弾の革をモヒカン小川がプロデュース! AJLP活動報告。

  • 2026.09.01

ALL JAPAN LEATHER PRODUCT。略して「AJLP」なるビッグプロジェクトの活動報告。国産の原皮=地生(じなま)にこだわり、鞣しから縫製まですべてを日本で行う“オールジャパン”に価値を見出し、そのクオリティや魅力を伝えるべく動き出した革のプロたちのリアルドキュメンタリーである。同プ...

70を超えるレザーブランドが集う! 「Leathers Day TOKYO 2026」が五反田TOCビルで9月26・27日開催!

  • 2026.08.30

雑誌『Lightning』と兄弟誌『2nd』『CLUTCH Magazine』の3誌による、レザー好きのための大規模イベント。4度目を迎える今年は、初の東京会場での開催が決定! 普段なかなか手に取って実物を見ることができないブランドや、このイベントでしか手に入らないアイテムが揃う特別な2日間。さらに...

【連載】ビートルズのことを考えない日は一日もなかった

  • 2024.02.05

80年代、私的ビートルズ物語。 ビートルズ研究と収集に勤しむビートルデイズを始めて早44年(Since1980)。 なにをするにもビートルズが基準だった『昭和40年男』編集長のビートルズ史を、 当時の出来事とともに振り返ります。

上海発・気鋭のアメカジブランド「REAL SIMONS」を知っているか?

  • 2026.08.30

近年アメカジが流行し、大きな発展を遂げている中国。同国で1984年に創業したレザーウエア工場の生産背景を元に2017年に始動したのが「リアル シモンズ」だ。ヴィンテージピースを現代的に再構築した高品質なプロダクトを手がける気鋭のブランドである。 元々は皆さんと同じ『Lightning』の読者だったん...