『Re:japanプロジェクト』
【能登半島地震復興応援】高性能キーボード「HHKB」×伝統工芸「輪島塗」の融合!
https://www.makuake.com/project/hhkb-wajima/
被災した『大徹』の復興を願って
2024年1月1日に起こった能登半島地震から1年が経とうとしている。
交通の便も良くないところで、数少ない道が寸断されたり、有名な『輪島の朝市通り』を中心に火災が起こったりと、大きな被害があったという。また復興もまだまだ道半ばだと聞く。
2006年に、PFUが作ったアルミフレームに輪島塗りのキートップを装着した超高級キーボード『HHKB Professional HG JAPAN』の輪島塗りを行った大徹八井漆器工房も工房が全壊するなど大きな被害を受けた。その復興の一助となれば、とPFUが行ったのが、今回の『Re:japanプロジェクト』だ。
ちなみに、今回のプロジェクトでは、PFUはキーボードやキートップをすべて無償で提供しており、応援購入金は決済手数料を除き、全額が大徹八井漆器工房に渡され、工場の再建や店舗の修復作業に充てられる。
朱合漆の中に広がる金粉が宇宙のよう
届いたキートップは大徹八井漆器工房が、倒壊した工房の駐車場にプレハブ建てで再建された仮設工房で生産されたはず。立派な桐の箱に入り、輪島市の無形文化財である天日黒目漆を大徹さんが施したものであるという書面や、大徹さんの作歴などを書いた書面が付属する。
この季節の輪島の寒さを思うと、身が引き締まる思いがする。
その他に、大徹さんと、PFUの代表取締役社長執行役員の村上清治さんの、いずれも胸を打つメッセージが、しっかりした紙にプリントされたものも同梱されている。
キートップを見ると、漆の中に、輪島で見る夜空の星のように細かい金粉がちりばめられている。キートップに漆を塗り重ねる際には、角の部分にも漆が乗るように、何度も漆を塗り重ねて、金粉を撒いて……を繰り返すのだという。中塗りはベンガラ塗りで、上塗りは半透明の『朱合漆(しゅあいうるし)』を、金粉を撒きながら何度も塗り重ねる留漆(とめうるし)という手法により、この美しさが出るのだそうだ。
工芸品ではあるが、そもそも漆塗りは非常に上質なコーティング剤でもある。江戸時代から残るような漆塗りの器が今も変わらず美しさを保っているのは、この漆の強度を示しているともいえる。
単なる飾りではなく、キートップとして使い続けても大丈夫な強度を持っているのだ。
『墨』にも『雪』にも『白』にも似合う
HHKBの『墨』に取り付けてみるとこんな感じ。
渋い『墨』の左角に、ひときわ溜塗の美しさが際立つ。
シックな『白』にもフィットする。
『雪』に装着すると、白い雪原の上のワンポイントのようにクッキリと目立つ。
これはこれで、美しい。
非常に高価なキートップではあるが、筆者は普段原稿を書くのに使おうと思っている。
普段目に着くところにおいて仕事をしながら、復興のために努力している石川県の方々に思いを馳せ、時に祈る。このキートップはそのためにあるのだと思っている。
購入して良かった。
(村上タクタ)
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