日本最大高の木造建築東寺五重塔よりも高い!
仮店舗はこちら、銀座8丁目のHULIC &New 8というビル(東京都中央区銀座8-9-7)の、地下1階から3階までの4フロア。
Apple銀座
https://www.apple.com/jp/retail/ginza/
既報の通り、HULIC &New 8は隈研吾建築都市設計事務所がデザイン監修しているビルで、12階建ての高層木造建築。建築施工は竹中工務店で、竹中工務店の耐火集成材『燃エンウッド』を構造材に使っている。
この燃エンウッドに使われている集成材は、福島県白河市産のスギ材。集成材の内部にモルタル・石膏による燃え止まり層、外側に木質の燃え代層を作り、火災が起っても内部まで燃焼しないような仕組みになっている。この新しい木造は、軽量で、工期の短縮が可能。また、木材のCO2固定装置としての性質や、建設中の環境負荷低減という意義もあるのだという。
このHULIC &New 8は現存する日本最大高の木造建築である京都の東寺の五重塔(54.8m)より高い、木造ハイブリッド建築なのである。
朝から4〜50人の人が行列
仮店舗はオープンイベントは開催されないとのことだったが、10時前から4〜50人の人が行列を作り開店を待った。
開店時には、スタッフによってカウントダウンが行われ、待ちかねた人々がハイタッチをしながら入店した。
Apple銀座仮店舗オープン、カウントダウン!
開店おめでとう! pic.twitter.com/rJ8qvZlhAz
— ThunderVolt(新ガジェットメディア始まりました) (@ThunderVolt_mag) August 30, 2022
4フロアにアップルストアの機能をフルに詰め込んだ
メディアは内部取材はNGということなので、入口から撮影できた範囲の写真と、文章で内部についてお伝えしよう。
内部構造は、従来の店舗よりだいぶ狭い。ビル自体は裏側からも入れるようになっており、1階は両側からエントリーできる。1階にはiPhone、iPad、Mac、2階にはそれに加えてApple Watchが展示されている。
3階がジーニアスバーと、アクセサリー売り場。地下1階は製品の受け取りと、Today at Appleが可能な仕組みになっている。
とはいえ、他の常設の店舗のような大型のディスプレイや、フォーラムは設けられていないし、壁に埋め込まれた什器などもない。すっきりしたデザインは、さすがApple……とは思うが、あくまで3丁目のお店の改装が済むまでの仮設の店舗と思っておいた方がいいだろう。
仮とはいえグレードの高い什器
ちなみに、名古屋から来た事情通の人物によると、テーブルや棚などは、Apple Premium Resellerで使われているものと同じ木質、高さのものだという。
注目したいのが、この柱。これがこの木造ハイブリッド高層建築を実現している『燃エンウッド』。内部にモルタルの燃え止まり層を作ることで、火災が起きても途中で燃焼がストップし、構造材としての強さを維持できるうようになっている。
天井部分は、他のストアとは異なり、スケルトン構造になっており、空調、照明、スピーカー、ウーハー、Wi-Fiアクセスポイント(?)などが向き出しになっている。通常の店のように天井にパネルを設けた場合、だいぶ低くなってしまうので、こういう構造にしたのだろう。我々マニアとしては、どんなスピーカーを使っているのか……などを観察できるのが楽しい。
もしかして、リニューアルオープンは20周年を目指す?
3丁目にあるサヱグサビルの改装がどのぐらい時間がかかるのかは分からないが、約20年ぶりの改装、しかも仮店舗を造ってまでの……ということで、かなり本腰を入れた改装になりそうだ。3丁目のApple銀座は2003年11月30日オープンなので、ちょうどApple銀座開店20周年を目指して改装するというなら(Appleは記念日にはこだわらなさそうだが)、あと1年3カ月ほどを改装に費やすということになる。
リニューアルにどのぐらいの期間かかるのかは分からないが、それまでの間、この8丁目のApple銀座店にお世話になることになりそうだ。
(村上タクタ)
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