ないなら作ればいいじゃない! シルクスクリーンでオリジナルTシャツ作ってみた。

夏に向けて少しずつTシャツを揃え始めたい今日この頃。お気に入りのデザインが見つからないなら自分で作ってしまおうということでシルクスクリーン初心者によるオリジナルTシャツ作りの様子をお届けします。

シルクスクリーンとは?

メッシュ状の版を用い、インクを押し出してプリントする技法。1900年代初頭、均一な印刷を可能にする絹製メッシュの登場により徐々に普及した。当初はポスターや広告など紙媒体への使用が中心で、衣料へと広く展開されたのは1970年代以降とされる。

用意するもの

DIYでも趣味にしない限り日常的に使用する機会が少ない、専門的な道具を多く揃えることになるが、「Tシャツくんスクリーン」、「OHPフィルム」と「衣類用インク」以外は100円均一ショップなどで購入可能だ。その分、ボディや衣類用インクに費用をかけて、自分好みのこだわりの1着に仕上げよう。

注意すべきこと

①Tシャツ君スクリーンは紫外線に反応する

メッシュに施された特殊な乳剤は太陽光の強い紫外線に反応するため、LED環境下か、直接太陽光が届かない環境で作業する必要がある。袋から取り出して長時間蛍光灯の下で放置するのもNG。

②繊細なデザインは難しい

メッシュを通してインクを落とす構造上、繊細なデザインはプリントが難しい。それでも、大きい番手のメッシュなら、ある程度対応可能。目詰まりに注意しながらさまざまなデザインに挑戦してみよう。

事前準備

まずはデザイン決め

今回は編集部ランボルギーニ三浦の私物のオリジナルカスタムパンツからデザインを拝借。アメリカ海軍士官学校のマスコットであるヤギと、スローガンの「GO NAVY」がデザインされたモチーフに決定。これを元にTシャツのレイアウトを組む。

OHPフィルムに印刷

デザインをスキャン、もしくは写真で撮影して、データ化する。編集アプリを使用して、白と黒の2色で表現する画像処理技術「2階調化」を行い、家電量販店で購入したOHPフィルムに黒のインク濃度100%(スミベタ)でプリントする。

さあ、実際にTシャツくんスクリーンを使ってやってみよう!

木枠を用意し、表側にタッカーでスクリーンを貼り付ける。最初に四隅を対角で留めるとハリが出やすい。

4辺満遍なくタッカーを使い、たゆみなく貼る。スクリーンを弾くとボンっと音が鳴るくらいが理想。

用意したOHPフィルムを裏側にセット。マスキングテープを四隅に貼り、木枠のセンターに固定する。

裏側のままで木枠より少し大きいダンボールを用意し、中央にライトが丁度収まる穴を開ける。

UVライトを20秒ほど投射する。長すぎるとメッシュに塗られた特殊な乳剤が余計に反応してしまう。

OHPフィルムを外して、水道が使える場所に移動。水流でスクリーンの表面を指先で優しく撫でる。

フィルムの黒インクで保護されていた箇所だけ、UVライトに反応していないためメッシュが抜けている。

作業場所に戻り、スクリーンの余剰部分を切る。ドライヤーか自然乾燥でスクリーンの水分を抜く。

表裏のスクリーンと木枠の間にマスキングテープを貼り、インクがはみ出さないようにケアする。

シルクスクリーンの土台が完成。スクリーンのメッシュが目詰まりしない限り、何度でも使用可能。

表側の四隅にマスキングテープで十円玉を貼る。少しの高さで刷る際に丁度よくテンションがかかる。

Tシャツを台にセット。裏側にインクが染み込むのを防ぐ目的で、間に汚れてもいい紙を差し込む。

出来上がりを想像してプリント位置を決める。首元のリブでガタつかないことを確認する。

使い捨てのスプーンを使いインクを均一のせる。インクが途中で擦れないように気持ち多めに。

木枠上部を片手で押さえ、スキージで1回、下方向に刷る。均一な力加減で刷ることがポイント。

木枠上部から少しずつ斜めに少しずつゆっくり離す。台を剥がす際にプリント部分がくっつくのに注意。

ハンガーで乾かしてインクが定着したら完成。残ったインクを使えば立て続けにプリント可能。プリントが終わったら、洗い場を汚さないために汚れてもいい作業台で霧吹きなどで洗うことをおすすめする。

シルクスクリーン初挑戦ながら、予想以上の完成度に大満足!

(出典/「Lightning 2026年6月号 Vol.386」)

この記事を書いた人
阿部颯太
この記事を書いた人

阿部颯太

雑食系カメラマン&編集者

1999年生まれ。宮城県出身。大学卒業とともにカメラマンになるために上京。くるくるのロン毛がトレードマークで、イメージ通りの70sな雰囲気の服装を好んで着ることもあるが、アウトドア系も好きだったり、とにかく一度着てみたい雑食系。かっこいい大人になることを目標に、トラッドな服装も勉強中。
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