ARMYとNAVYの関係。
友好的な争いの戦場に種が蒔かれ、別の日、別の戦場で勝利の果実が実るだろう。
これは、ウエストポイント卒業生である、かのダグラス・マッカーサー 米国陸軍元帥が語った言葉だ。アメリカには、自国を背負って立つ士官を育てるための学校が2つある。陸軍士官学校(ウェストポイント)と海軍兵学校(アナポリス)だ。両者は、ライバル関係にあり、常に熾烈な争いを繰り広げてきた。その最たるものが、アメリカ屈指のスポーツライバル対決と言われる、陸軍対海軍のフットボール試合である。
毎年12月に開催されるこの名勝負は、熱い戦いと伝統が融合し、世界中の注目を集めてきた。他の有名大学のフットボールの試合の人気を凌駕するほど人気があり、実に一世紀以上に渡ってファンを魅了してきたが、それは愛国心と友情の象徴として知られているためだ。
この陸軍対海軍のフットボール試合には、その歴史を祝うに値する数々の逸話が存在する。この対決は、1890年に海軍兵学校が陸軍士官学校に試合を挑んだことから始まった。このライバル関係の激しさは、初期の段階から明らかだった。士官候補生(キャデット)と海軍兵学校生(ミッドシップマン)の間で毎回暴動が起こり、試合が一時中断されるほどの白熱したものだった。
また、この試合の熱狂ぶりは、フィールド上だけでなく、スタンドも同様だ。1901年以来、この伝説的な対戦をセオドア・ルーズベルトからトランプ前大統領に至るまで、10人の現職大統領が観戦した実績がある。特に、ジョン・F・ケネディ大統領は、1961年と1962年に試合を観戦したが、1963年も観戦する思われていた中、決戦のわずか15日前に凶弾に倒れるという悲劇に見舞われた。
陸軍と海軍のフットボールの試合を語る上で、他の大学と同じようにマスコットキャラクターの存在も重要だ。陸軍のシンボルはラバで、海軍のシンボルはビル・ザ・ゴート(ヤギ)なのだが、この2つのキャラクターのライバル関係も長年に渡って有名で、両校のいたずら好きな学生たちがお互いのマスコットを盗み合うということが慣例になっているほどである。”GO ARMY SINK NAVY(陸軍頑張れ! 海軍を沈めろ!)”と叫んでいても、あるいは海軍の勝利を応援していても、確かなことはひとつ。この試合は、フットボールの枠を超えたプライド、伝統、そしてアメリカで最も偉大な 2 つの組織の絆が懸かっている試合であるということ。マッカーサー元帥の言葉は、まさにその象徴と言えるのだろう。
アメリカの誇りと伝統というべき戦いが、135周年を迎えた今、ウエアハウスではそれを記念して両者のヴァーシティジャケットをリリースする。輝かしい黄金期のアメリカを象徴する二大巨頭のユニフォームとともに、その熱い戦いの熱までも感じていただきたい。
Lot 2239 1950s ARMY VARSITY JACKET


オールメルトンにフェルトでレタリングされた陸軍のもの。目の粗いブラックウールのボディで、レーヨンとコットンのライニングが付く。このモデルより古い時代は穴かがりのボタン掛けで、これより後年になるとボディがサテン素材に変更された。エリートを養成する士官学校での1着は、アメリカでは一際価値がある。ウエストポイントにとって“SINK NAVY, BEAT NAVY”と、20世紀初頭からフットボールをはじめとする対抗戦で死闘を演じてきた宿敵は海軍(ネイビー)だ。



Lot 2240 1950s NAVY VARSITY JACKET


オールメルトンのスナップボタン仕様という海軍の1着。肉厚な濃紺色のメルトンは一重で作られ、前後にフェルトアップリケによるレタリングが施されている。この後の時代には、レタリングがフェルトからツイル地の縫い付けとなり、ボディもサテン素材へと変更された。「アナポリス」と地名で指定されるほどの名門校である海軍兵学校にとって、“BEAT ARMY”と、20世紀初頭からフットボールなどの対抗戦で死闘を演じてきた宿敵は、陸軍(アーミー)だ。




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photo/Shunichiro kai 甲斐俊一郎 text/Tadayuki Miura 三浦正行
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