「バブアー」を代表するオイルドジャケットを自宅でリワックス! リプルーフの流れとポイントを達人がレクチャー!

日々愛用している“相棒たち” をぜひとも労ってあげたいもの。デニム、ブーツ、革ジャン、アクセサリーなど、アメカジ好きのワードローブに欠かせないプロダクトのメンテナンス法を、基本から応用までご紹介します! 今回は「オイルドジャケット」のセルフメインテナンスの手順と道具、ポイントをバブアーを知り尽くした「British wax-jacket market」の山岸さんに教えていただきました。

「British wax-jacket market」代表・山岸祐太さん|2017年にバブアーなどのヴィンテージワックスジャケットに特化した同店をオープン。販売だけでなくリペアサービスも展開する。

オイルを入れるも抜くも、どちらもメンテナンス。

オイルありとなしの違い。

雨風をオイル分がシャットアウトする!

昔ながらのオイルドクロスはコットンにオイルを染み込ませることで防水性や防風性を加味したイギリス発祥の素材。エイジングも楽しめるが、どうしても経年でオイルが抜けてしまうケースがある。

においが不得意であれば油抜きも一興!

こちらはドライクリーニングにてオイルを完璧に抜いたバージョン。現行モデルはかなりにおいを抑えているが、ヴィンテージだとにおいが強く、さらに酸化することで悪臭が漂うことも珍しくない。

そもそもなんでオイルを塗るようになったのか。

生地のオイル分は経年や摩擦によって抜けてしまう。本来の防水性防風性を取り戻すのが目的。また酸化による悪臭の改善にも。着用頻度によって1〜4年でリプルーフしたい。

大のバブアー好きであるオーナーの山岸さんは、これまでに数千ものオイルドジャケットをリワックスしてきた強者である。13,200円~ 「クリーニングによるオイル抜きサービスもあります」

左がワックスオン、右がワックスを抜いた状態。オイルを抜いてしまうと本来の機能性はなくなってしまうが、独特な風合いはある。まったく表情が違うのもおもしろい。

自分でもできちゃう!? リプルーフの流れ

リプルーフとは

ワックスコットンやオイルドクロスなどと呼ばれる生地に、オイル分を足すことをリプルーフという。固形ワックスで販売されており、加熱することが溶けるのでメンテ中は加温を続けないといけない。

バブアーからもリペア用のワックスが純正で販売。当社はオリジナルのワックスを使用しており、においがほぼない。

用意するもの

ドライヤー、手袋、スポンジ、タオル、ブラシ、ヘラ、歯ブラシ。

随所にムラや色褪せがあり

着用や保存しているだけで、どうしてもスレや汚れが付いてしまう。それを改善できるのがリプルーフという作業。色褪せもトーンが落ち着く。

リプルーフの心得

常に熱を加えながら、少量ずつ薄く塗り込む。

リプルーフする際の最大のコツは常にオイルと生地を温めること。自宅であれば、ドライヤーを固定し、ホットカーペットの上にビニールで養生するくらいがベストである。

ミシン目の油量に注意。

生地が重なるミシン目はオイルが溜まりやすく、ムラになりやすいので、薄めにすることを心掛けると仕上がりがよい。

狭いところは歯ブラシを使用。

ポケットのマチなど、スポンジでは塗りにくい箇所には歯ブラシを使っていく。これだけで仕上がりに差が出るのだ。

オイルを塗った後はブラッシングせよ。

右がブラシ後、左がブラシ前。

オイルをスポンジで塗った後はブラシで全体を馴染ませるだけでオイルが均等に塗れる。また光の角度でムラがわかるので多方向から生地を確認するのも◎。

仕上げにタオルで拭き取る。ボタンまわりは注意。

最後はタオルや布で余計なオイルを拭き取っていく。特にボタンなどのパーツの縁にはオイルが溜まりやすいので、しっかりと磨こう。

[ Before ]

ベースは90年代のゲームフェア。レアなブラウンカラーであるが、全体的にオイル分が抜けてムラ感が出ているうえ、スレやアタリが目立つコンディションだ。

[ After ]

全体的にオイルが行き渡り、濃い目のブラウンカラーに変貌している。リプルーフで生地のトーンが落ち着く。また本来の防水機能も復活しているので、悪天候でもまったく問題なく着用できるのだ。

部分的なリプルーフもひとつの手。

[ Before ]

[ After ]

こちらのバブアーのジャケットは、長期間による天日干しで随所に日焼けやオイルのムラができてしまっている。完璧に戻るわけではないがリプルーフすることで元のブラックに戻り、良いエイジングに。部分的にやってみるのもオススメ。

(出典/「Lightning 2026年2月号 Vol.382」)

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