原因を究明し、従来よりもタフにリペア!
フルクリップは、数々の有名ブランドのバッグのOEMを手掛けるメーカーを母体に持つ実力派ブランド。そのノウハウを活かして、自社製品以外のバッグでもリペアやカスタムを行ってくれる。平垣さんと髙野さんは、ともにデザインを手掛けながらも、設計から生地の裁断、縫製まですべての工程を行えるクラフトマンでもある。実際にリペアを依頼したが、その原因から解析し、本来の仕様よりもタフな仕様にリファインしてくれた。リペアやカスタムを受けてくれる理由は、ブランドの根底にある理念があるからだ。
「フルクリップは、“使い手の時間を豊かにしてくれるもの作り”という理念で様々なプロダクトを展開しています。カバンはファッションの前に道具でもあるので、自分の用途に合わせてカスタムをしたくなる気持ちはよくわかりますし、お客様のリクエストを聞いてしまう性分で(笑)。修理においてもできる限り対応したいのですが、化繊生地の劣化や加水分解は、リペアをしようにも、どうにもならないので要注意です」
【サービス①】実はオプションでショルダーストラップの後付けカスタマイズが可能!
カスタム依頼でもっとも多いのが、トートバッグにショルダーストラップを付けられるパーツの取付。自社製品においては無料で行っており、他社製品でも有料で受け付けている。ストラップは別売りで、片手で操作できる特許を取得した優れもの。1100円〜
こちらがリペア前の状態。
こちらがリペア後。ユーティリティさが人気のダブルレインボートートバッグ。まるで本来の仕様のようにストラップ用のリングを装着。バッグ1万3200円、ストラップ4290円
【サービス②】自社製品はもちろん、他社製品の持ち込みでもバッグリペアを承り中!
自社製品でなくても修理を受け付けてくれる。このバックパックは、ストラップが切れてしまった状態。過重だけでなく、縫製箇所が重なることで起こるケースもあるそう。この場合は、裏の縫製を取り外し、ストラップを再度縫い付けた。ストラップの端の処理も再び行い、強度も高めた。4400円〜
ストラップが切れてしまった場合は、内側の縫製を外してから、再度縫い付けていくのが正解。わりかし多い修理だそう。
見た目は直したことがまったくわからない完璧な状態にしてくれた。ストラップの縫い付けや裏の縫製もオリジナルよりも頑丈に改良してくれるなど、職人技が光る。
【サービス③】樹脂製マルチインナートレイもバッグサイズに合わせてオーダーメイドできる!
マネージャーである平垣さんは、釣りを趣味にしており、サンプルができるとフィールドテストを何度も行い、そこで修正をしたり、付属アクセサリーを開発する。このマルチインナートレーも現場から思いついたアイディアで、サイズオーダー可能。1485円〜
フルクリップのストレージバッグに合わせたサイズであれば、通販で買うことも可能。小型ボックスの収納からルアーローテーション時の簡易テーブルまで、幅広く活躍してくれるのだ。
特殊な樹脂をサイズによって切り出して形成していく。面ファスナーによる1点止めなので、取り外しも簡単。片側跳ね上げ式なので、中の荷物も出し入れしやすい。
【問い合わせ】
株式会社アド
TEL048-959-9555
https://fullclip.shop
※情報は取材当時のものです。
(出典/「Lightning 2024年2月号 Vol.358」)
Text/S.Sato 佐藤周平 Photo/K.Hayashi 林和也
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