【東京横丁酒場ガイド】グラバー亭(三鷹)|長崎で修業した父の味を継ぎ夫婦でもてなす本場の味。

”せんべろ”や”ハシゴ酒”、”ネオ大衆酒場”などが昭和時代を知らない若者の間で流行っている今、「安くて旨い」横丁酒場が人気を集めている。東京でありながら長崎の本場の味が楽しめる店がある。三鷹にある「グラバー亭」は、長崎で修業した初代から味を引き継ぎ長年通うご贔屓を唸らせている。酒の〆にぜひ訪れたい。

本場長崎のちゃんぽんを三鷹で味わう。

店はすでに8年前に健志さんが継ぎ、父の一朗さんが手伝う格好。母のキヌ子さんは長崎出身だが、一朗さんは三鷹生まれの三鷹育ち。長崎に修行に出向いた一朗さんが一念発起で地元に開いた店だ

ちゃんぽんは麺類のチャンピオン。リンガーハットが席巻するずっと前から、そう思い続けている。豚骨スープに魚介風味が溶け込んで、得も言われぬ妙味。なにより野菜がたんと取れ、酒の〆にこの上ない。皿うどんなら当てにだってなるのだ。

2015年より、グラバー亭に2代目の健志さん夫婦がお店に加わった。大将の健志さんは、30歳で実家のちゃんぽん店に入り、父親に本場・長崎のちゃんぽん作りを鍛えられる。昔は喧嘩することもあったそうだ。奥方の方子さんはロック歌手でもあり、1999年にはソニーのオーディションでグランプリを受賞したほど。

アルコール類も充実し、中華の一品料理もおいしい。ちゃんぽんも650円とリーズナブルで、本場から取り寄せる、唐灰汁を使った麺の食感がたまらない。東京一のちゃんぽん屋だと太鼓判を押したい。

野菜たっぷりのちゃんぽんは絶対に外せない!

ちゃんぽん(900)は本場から取り寄せる、唐灰汁を使った麺の食感がたまらない。一朗さんが長崎で修行した店の味がルーツだが、東京人が食べやすい味に少し変えたという。しかし、スープには本場さながらのコクがある。

皿うどん(950)は長崎の金蝶ソースをかけてめしあがれ。

肉野菜炒め(750)は、肉を油で揚げてから野菜と絡めて炒める。ビールとの相性がバツグン。

DATA
グラバー亭
東京都三鷹市下連雀3-25-8
TEL0422-45-1267
営業/11時半~14 時半、18時~21時、土・祝 11時半~14時半
休み/日曜

※値段など情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。

(出典/別冊Lightning Vol.209TOKYOノスタルジック横丁」)

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