カリフォルニア現地取材! 金曜の夜、“Car Show”状態になる1949年オープンのビッグボーイを訪ねてみた。

カリフォルニアには1949年にオープンした『Bob’s BIG BOY』というお店がある。ここでは毎週金曜日にクルマ好きが自慢の愛車に乗って、ハンバーガーを食べに集まってくる。そこにはまるでCar Showさながらの光景が広がっていた。その様子を取材してきた。

毎週末がCar Show、クルマ好きが集うハンバーガーショップ。

アメリカ人は本当にクルマが好き。LAX(ロサンジェルス国際空港)に到着すると、真っ先に「Welcome to Los Angeles」という看板が出迎えてくれるのだが、そこには赤の初代マスタング・コンバーチブルが描かれている。これが何よりクルマ好きの証だし、マスタングが国民的な存在なのだと実感する。

取材時に見かけたこちらのクルマは初代マスタングのクーペでフルノーマル仕様。実はお父さんの愛車で、帰路は息子がエンストしながら運転するという微笑ましい光景も見られた

カリフォルニアでは、ローカルなものを含めれば、毎週末どこかでCar Showが行われているが、ここで紹介するのは、皆さんご存じBIG BOYの駐車場。ここは1949年にオープンした『Bob’s BIG BOY』というお店で、建物も当時の趣がそのまま残る特別な場所。

毎週金曜日の夜、ここにクルマ好きが自慢の愛車に乗って、ハンバーガーを食べにやってくるのだ。そして、駐車場はあっという間にCar Show状態になるのである。すべて自走で来るため、走っている姿だけでなく、心地いい排気音なども体感できるのがとても魅力的だ。そんな特別な夜のひとときを、ここで紹介しよう。

ストリートロッド仕様にカスタムした1962年のフォードF-100。かなり圧縮の高い排気音(しかも爆音)を轟かせる姿は圧巻!

取材班注目のクルマを厳選して一挙紹介!

1950年のキャデラック・フリートウッド。この日集まっていたクルマの中でも一際デカいので、少し離れたところに駐車していた。

1969年のシボレー・カマロ。インディ500のペースカーを彷彿とさせるホワイトボディにオレンジストライプがご機嫌な1台。

スーパーパフォーマンス製のACコブラMk.III。日本ではほとんど走っている姿を見ることができないコブラも普通に来場していた。

フォルクスワーゲンのキットカー「Sterling Nova(スターリング・ノバ)」。映画『キャノンボール』に出ていたコアな1台も来場。

1968年のシボレー・インパラSS427。日本であんまり見かけない年式で、ローライダーではなくノーマル仕様なのも希少性が高い。

初代サバンナRX-7(SA型)の左ハンドル仕様。当時ライスロケットと呼ばれた名車はカリフォルニアでも大切にされている。

綺麗にレストアされたフォルクスワーゲンのTYPE2。もっとも希少な23ウィンドーの1台で、今ではとんでもない高値で取引される1台だ。

1966年のシェルビー・マスタングGT350。取材した編集部の松島親方がこの日一番乗りたいクルマに指名したほどのオーラを放つスパルタンな1台だ。

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』でお馴染みのDMCデロリアン。こちらはローダウンしてさらにスタイリッシュな印象の1台。

1932年のフォード・デュースのロードスター。紳士的なダークグリーンなのに実はストリート仕様にカスタムした速そうな1台。

初代サバンナRX-7(SA型)で、カリカリにチューンナップした1台。アメリカでは日本の旧車人気が現在急上昇している。

【DATA】
Bob’ s BIG BOY
4211 W Riverside Drive Burbank, CA 91505
https://bobs.net/

(出典/「Lightning2023年6月号 Vol.350」)

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ランボルギーニ三浦
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ランボルギーニ三浦

ヴィンテージ古着の目利き

全国的に名を轟かせていた札幌の老舗ヴィンテージショップに就職。29歳で上京。Lightning編集部、兄弟誌・2nd編集部で編集長を務めた後、現在は、Lightning副編集長に。ヴィンテージ、古着の知識はその道のプロに匹敵。最近はヴィンテージのロレックスが最大の関心事で、市場調査も日課のひとつ。ランボルギーニ三浦の由来は、もちろんあの名車。
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